民宿雪国
評判
民宿雪国の評価:
3.60/5点 レビュー 45件。 D ランク
Amazonレビュー一覧
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全7件 1〜7 1/1ページ
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民宿雪国の評価:
3.60/5点 レビュー 45件。 D ランク
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小説の詳細ページを閲覧すると、ここに履歴が表示されます。最近閲覧した小説詳細ページへ簡単に戻る事が出来ます。
帯に大きな活字で〈衝撃〉という語が使われている。意表を突く展開に驚かされるよ、という意味なのだろう。確かにそれも否定はしないが、あまりに雑すぎるフィクションなのに驚くというのが実感。それに加えて文章の粗雑さ、ご都合主義の強引さ、リアリティの無視等々に唖然、愕然とした。
稀代の嘘つきを主人公にした小説なのだから、その死ぬ間際の告白だけでなく、暴露評伝本を書いた語り手も嘘を書いてる、と捉えればいいのか?
矢島博美なる人物の名が末尾に付された、短いプロローグで始まる。国民的画家・丹生雄武郎が2012年に九十七歳で亡くなった、その数奇な人生を明らかにする、というものである。(本書が出版されたのは、2010年だから近未来の設定)
第一部(というほど長くはなく、1章といっていいのだが、〈四〉にだけ一章から四章の区分がある。この辺の稚拙さも、小説をあまりよんだことのない人物の、初めての創作という枠組みかと思わせる)〈私〉が新潟県T町の古びた民宿を訪ねる場面から始まる。3ページ目で〈私〉は吉良と名乗る。章題は「吉良が来た後」。矢島が偽名を使っているのか? 〈私はまだこの時点で、自らに降りかかる災難を知らずにいた。〉という思わせぶりな一行があった。で、ヤクザが暴力を振るい、やってきた警官は役に立たず、あわやというところで意外な展開。人がいともあっさり殺され、〈ソドムの市はこれからが本番だった。〉とC級バイオレンスを模倣した文章。そして〈私〉は詐欺師だと明らかになるだけでなく、丹生雄武郎に殺される。この語りは裏庭に埋められた死者のそれと明かされる。これが衝撃の展開、ということだったのか。
(これ以上筋を追って感想を書いていくと、ますますネタバレになるので止めときます。)
それにしてもボートで海上に出て、〈どこまでも青い地平線に包囲された〉なんて記述するのは、書いた人間の粗忽さを示すものだが、それは作中人物なのか、作者樋口氏なのか。図書館で借りたのは初版単行本だが、文庫化の際には手を入れただろうか?
星一つがいいところの作品の出来なのだが、最後まで読ませる力(良い意味でのムチャクチャさ)に敬意を払い、一つ増やして☆二つ。