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迷宮
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迷宮の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点2.41pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全22件 1~20 1/2ページ
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最初こそ猟奇的殺人事件を元にストーリーが展開して関係人物の証言から犯人や被害者の人物像が書かれていてまあまあ読めるけど、病院の実験室になり治療と称してやり取りするようになり中盤から終盤にかけてネタバレ感が半端ない上、供述調書のあたりからクドイ。進展がほとんどなく謎解き要素もない、捻りもない、繰り返し状態でウンザリ。 最後もハッキリ決着着けない曖昧な終りで残念。 | ||||
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記憶喪失の人物(読者には性別さえわかならい)が、いろいろな資料を見せられて、「自分は誰なのか」を思い出せ、と言われる話です。 つまり設定は「ドグラ・マグラ」そのもの。しかし謎の魅力でぐいぐい読まされてしまいます。 終わり近くで主人公が自分が誰か推理するときの手がかりが秀逸。「これはやられた!」と思いました。 アイデアは優れているのですが、肝心の事件があまりに通俗的、家族の性格など設定が紋切型で、「適当なところで手を打った」という感じがすごくします。 ということで非常に面白かったのですが「もう少しひねれば傑作になるのに」感が強く、星4つとさせていただきました。 | ||||
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捻っているようで捻ってないような、なかなか評価に迷うミステリー。テーマとなる猟奇殺人事件は興味深いのだが… 24歳のOL猟奇殺人事件を巡り、ひとりの記憶喪失患者が、治療という名の元に犯罪記録、週刊誌の記事、手記を読まされる。 解説で茶木則雄が古今東西の名作と比較し、このミステリーについて語るのだが、そこまでの作品ではないように思う。 | ||||
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作者の歴史パスティーシュ物を愛好しているのだが、本作にはガッカリさせられた。本作執筆当時に流行り始めた(と思われる)ストーカー犯罪を題材としたリドル・ストーリーなのだが、底が非常に浅く、読み応えが全く無かった。幾ら何でも、もう少し工夫の仕様があったと思う。 世の中で起こる出来事(特に人間心理)の真相を知る事の難しさ(「藪の中」と同じテーマだ)、作家としてそれを把握する事の更なる困難性を訴えたかったのかも知れないが、読んでいる方は消化不良を起こすだけ。同情など覚える筈もない。作中に登場する"書けない作家"が、作者自身とダブって映る様では、作者にとってもマイナスとなってしまう作品ではないのか。 | ||||
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ものすごく大雑把なジャンルわけをするとすればミステリーといった分野でしょう。 ただ、帯にもあったような「とてつもない一冊」とは到底思えませんでした。 小説の形をとって、ひとつの事件を追って他人の考えは他人には理解できない。正確な事実なんて存在しない。といったことを言っているだけです。 ほとんど同じ内容のことを何章にも渡って続けられ(微妙に新事実が出てきたりしますが)、途中からだれてしまいました。 真相も「ここで終わり?」と肩透かしを食らいました。 タイトルどおり迷宮です。ゴールはありません。小説としてのミステリーを期待しないほうがいいです。 | ||||
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昨今の謎のゴリ押し+詐称帯につられて買ってしまったクチです。 凡作中の凡作がこんなに祀り上げられて、作者は出版社からのいじめにでもあっているのではないかと逆に不憫に思うレベル。 序盤はクソ面白くないということもない。出だしはなかなか引き込まれる。が、その分中盤の進行のノロさにシラケ始め、後半の冗長退屈かつへたくそな描写に完全に飽きる。それでもこの本には最後まで読み続けさせるパワーがある。 それが帯に込められたどんでん返しへの期待値。 ・・・弱いんだなそれが。というか作者は本当は何もアイデアなかったんじゃないか? 駄作とはいわんが凡作。 | ||||
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犯人は最初から罪を逃れるために、記憶があるのに偽って、本当に何があったか、語る気はありませんから。 作中のあらゆる報道も登場人物の推理や調査も、 それを読んでいるあなたの読書という行為も全部無駄です。だって真相語る気最初からありませんから。 語ったら罪を問われちゃいますから。そういうオチです。 だから迷宮という題なのです。 迷路で迷ってわけがわからないとか、文句つけるのは、オチの読めないで、完全に作者の思惑どおりですね。 犯人は読者のこと何もわからずにドキマギしてと作中ずっと馬鹿にしています。 作者と犯人にせせら笑われます。 大した作品ではありませんが。 | ||||
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記憶を失った主人公。治療師は治療と称し、奇怪な文書を差し出し、かれに読ませようとする。 それは猟奇殺人事件に関する記事や記録だった。 主人公の正体はいったい? 治療師とはいったいだれなのか? なかなか興味を惹かれる設定と冒頭であり、テーマ性も深い。 パスティーシュや文体模倣を得意とする清水義範氏らしく、記事や調書、小説内小説、テープライティングと書き分けのリアリティも神がかっている。 視点を変えることでひとつの事件を多面的に炙り出すという手法は、芥川の「藪の中」や湊かなえの「告白」などに見られるもので、作者の技巧の高さも相まり、否が応でもラストへの期待を煽られる。 うならされるような美しい台詞も多く、示唆に富む。 ただ、帯や解説の過大な「ミステリとして」の評価はやや煽りすぎだと思えた。 記憶喪失モノ特有のダイナミックなどんでん返し、ミステリ特有のカタルシスの面を期待して読むと肩透かしを食う。 その上、テーマとの兼ね合いから事件そのものに対する物語性も排除されているため、エンターテインメント小説としては成立し難い境地で書かれた作品だといえるだろう。 むしろこの作品の社会性は純文学のそれに近いように思える。 もっと具体的に言おう。この小説はかなり意識的に「フーダニット」「ハウダニット」は完全に捨てられている。 終始、フィーチャーされるのは「ホワイダニット」、犯人はなぜ凶行に及んだか、だ。 愛書家で知られる著者のこと、ミステリの発展史を踏まえ、もっとも今日的なところに意識的に焦点を当てたのだろう。 本書が書かれた当時の社会的な風潮とも重なる。「犯人の心の闇」「なぜモンスターは生まれたか」「犯人の生い立ちと犯行の相関関係」「壊れた家族関係」「孤独な若者世代」それらは一時期のワイドショーを席巻した。それらを考えることが社会的に意義のあることだと、当時は盲信されていた。それを考えることで、未来に起きうる事件も未然に防げるという神話が信じられていた。いま思えば、牧歌的な時代だ。 (むろん、2012年現在でも、たとえば光市の母子殺人事件などで、加害者側の悲惨な生い立ちが免罪符代わりに言及されることも多い。進歩がないといえるが…) だから、本書が描かれた当初の社会的風潮に照らし合わせれば、本書ももっと興味深く読めただろう、とは思う。 しかし時は2012年、時代の移り変わりは作家の意図よりも早く作品を陳腐化せしめてしまう。 いま、本書を読むと、さほど興味は惹かれない。なぜか。読者の多くは、すでに加害者側の事情などどうでもいいと思っているからだ。 幼少期のトラウマが犯行に作用する、などの精神分析学的アプローチは現代においてはもはやオカルト扱いされている。実証できず、反証もできない。すべて茶番だ。わかりやすい物語に当てはめようとしているだけだ。 殺人者の実質とはそういうものではない。現代においては、殺人者への理解は精神分析学的アプローチからより即物的に脳機能学的アプローチへと移行している。 軍事心理学者グロスマンは「社会には生まれつき良心や他人への共感を欠いたサイコパスという人種が一定数存在し、それは戦時下においては英雄となり、平和な時代では殺人鬼となる」と明言した。 サイコパスとは生来、脳機能に欠陥があり、ゆえに生来、冷酷な人格を持った人間のことである。 現代における殺人者への理解は、ひと昔前の「カワイソーな幼少期を送ったから犯人は殺人を犯した」ではなく、いまやこちらの考え方にシフトしている。すなわち、「殺人者は生まれつき脳に欠陥があり、そうするべくして殺人を犯す。悲惨な幼少期を送る人間は多数存在するが、殺人を犯すのはそのごく一部にすぎないからだ」。 つまり現代社会では、本書のような「ホワイダニット」ミステリは娯楽として機能しない。 だれも殺人犯の内面を理解したいとは思わない。心の闇など、暴き出すのにたいした意味はない。事件から学んで今後、活かせることなどなにもない。 ただ、殺人犯は犯した罪だけ償うべきだ。犯人にどんな事情があろうと、悪は悪として裁かれるべきだ。 そういう風潮から、前述の光市殺人事件では犯人に死刑判決が下っている。 こういったドライな考え方が主流になる現代では、より新しいミステリでなければ時代と合致しえない。 奇しくも、「密室殺人ゲーム」シリーズのような、「ホワイダニット」を完全に放棄したミステリが現代躍進しているのは、なにも偶然ではないのである。 | ||||
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結局自分が期待したような意表を突く結末でもなく、映画なら「夢落ち」で終わるような内容だと感じました。 中盤に入ってからは斜め読みだったので、本質的なところを読み取れていないのでしょうが・・・。 個人的には文庫の帯に騙された感じです。 | ||||
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えぇえ??? ものすごいあおりの文章に思わず購入した一冊。 「すごいすごいすごい! こんなとてつもない一冊が埋もれていた!!!」 途中までは本当にすごい。 伏線と言うか半ば予測できるようなそうでないような、 およそありえない仕立てにうきうき。 とある猟奇殺人の供述調書や小説仕立ての文章、 あるいはインタビューが連日、記憶喪失(らしい)男の前に出され、 読書(?)が続く。 最後の最後でなにがなにが??と、半ば強引に読み進む。 そうして最後のページをめくって思わず「あれ?」 落丁かと思うほどにぽてっと終わり。。 えー?消化不良というかものすごいキレの悪い感覚。 ちょっとー?? 少ししたらもう一回、読んでみなくちゃ。 誰かがそこまで楽しんで、あたしが楽しめないとしたらすごい損失じゃないか? | ||||
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レビュー評価が分かれていたので、 あまり期待もせず読んだのですが、私はおもしろかったですね。 他の方のレビューにありますように、同じ内容が繰り返し出てきますが、 その都度ニュアンスが違っており、そこに興味を惹かれました。 ラストの問いの判断がつきませんでしたので、 もう一度読んでみます。 | ||||
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謎が謎を呼ぶ 最高傑作。ミステリー初心者、むしろ本をあまり読まない人でもハマる作品。(←自分)予想しなかった世紀の大どんでん返し的なラストを思い出しては微笑する。とにかく読んでみて下さい!! | ||||
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率直な感想。 最後まで読んでみても、よくわからなかったです。 面白いか、面白くないかと聞かれれば、面白くないと答えます。 私自身、読解力に乏しいこともありますので、展開がどうとか、 清水さんの技巧がどうとかは、全くもってわかりませんでした。 ただ、井口克己の恋に対する行動。 これについては、ドキっとするものがありました。 殺しにまでもっていくという考えは、さすがに共感できませんでしたが、 それまでの考え方や行動は、自分の中にも井口克己がいる?とまで思わされるものがありました。 こんなことを書いてると私自身、大丈夫か?と思ってしまいますが、 人間の心理的描写が上手く書かれているんじゃないかな・・・ でも、もう一度読むのは疲れるので、やめときます。 | ||||
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帯の過大な表現に騙されて購入。 読んでてワクワクしたのは最初の頃だけ。 中盤〜後半に入っても、出てくるのは同じ文章(内容)の繰り返し。 最後のオチも「えっ、まさか、これで終わり?」って感じでした。 私は小説を娯楽として楽しんでおり、結局は面白いか、面白くないかで判断しますが、そういった意味では期待が大きすぎたと反省しています。(帯の誇大表現は規制できないんでしょうか・・・) 作者自身が迷宮に入り込んだのでしょうか? | ||||
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少しネタばれあります。 エンターテイメントなミステリーを期待したのですが、 尻つぼみな印象でした。 出来事自体は面白く、さくさく読めたのですが、 他の方もおっしゃっているように、 同じことが繰り返し描かれるので、段々疲れてきます。 でも、最後きっと何かカラクリが、と思って読んだけれど。 最後は、解釈を読者に任されたような気もするけれど、 ここまで来て任されてもなあという印象。 猟奇的事件を起こした犯人の複雑な心情を描いているのだろうか、 と思いながらも読み、途中までは引きこまれましたが、 結局その部分もそれほど明確にならず。 ミステリーとして期待して読むと、がっかりしてしまうかもしれません。 | ||||
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記憶喪失の男が意図が分からないまま犯罪記録を読まされていく、というシチュエーションはなかなか面白そうで、 読者としては「どんなどんでん返しが待っているんだろう!?」というワクワク感と共に先を読み進めるわけですが…。 一応主人公がこんな実験をやらされた理由のオチはあるんですけど、あまりこちらが期待したような内容ではなくて、ちょっと肩透かしでした。 ラストは寒山拾得をなんとなく思い出して、深いなーと思わなくもないんですけど、 短編ならともかく長々と一冊読まされてきてオチがこれだけってのは物足りないです。 後で知りましたがこの作者は複数の口調や文体を書き分ける名手だそうで、確かにそこは違和感なく数人書き分けていて上手いなと思いました。 この本はその「書き分け技」を楽しむものと割り切った方がいいかもしれません。 | ||||
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この方の小説は初めて読んだのですが、私はミステリーとしては楽しめなかったです。 他の方が内容を書いているので控えますが、最初は猟奇殺人?どうなるんだろう?と引きこまれました。 しかし、話が進むにつれ謎は特に無いに等しく、最後もだから何?というスッキリしないものでした。 中古で買えばよかったー!>< | ||||
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最初は面白そうな話だと思って買った。 途中ですごく面白くなった。 後半は同じ内容が繰り返し出てきてイライラした。 しかし、結末が知りたいので、最後まで読んだ。 期待したような結末ではなく、なんだか分からないまま終わった。 | ||||
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本の帯に「とてつもない一冊」と宣伝文句が書かれており、 興味を持ったので購入してみました。 感想としては、かなり物足りない小説だと思いました。 冒頭の部分からぐいぐいと物語の中に引き込まれ、あっという間にラストまで読む事ができます。どんな結末が待ち受けているのかワクワクしながら読んだのですが……完全に肩透かし。真相を知ったところで、だから何なの?という感想しか浮かびませんでした。 犯罪者の心理は、他人の物差しでは計り得ないという筆者の主張は非常に良く分かりました。けれど、小説として読んだ時に面白いかと聞かれれば、答えはNOです。 | ||||
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治療師と称する男がある猟奇殺人事件をめぐる複数の文書類を、記憶喪失らしい男に読ませることで物語は進む。 文書には、この事件を追う小説家が登場することによって、事件は違う面を見せ始める。 記憶喪失の男は記憶を取り戻すのか? 治療師の目的は何か? 小説家は事件の謎を解くことが出来るのか? 読み進めていくうちに、この小説はどこに向かっていくのかわからなくなり、タイトル通り、迷宮に迷い込む。 本当に最後の最後まで、落ち着くところはわからない。 そういう意味では、最後の最後まで引っ張る、非常に面白い作品である。 ただ、正直わかりやすい、すっきりした結末が待っているかといえば、そうとは言えないので、スッキリしない人も多いかも。 1つの事件が人によって、伝え方によって見え方は異なり、事件の本質は見ることは出来ないということを描いた作品と思われるため、 ミステリー形式をとっているものの、その辺の感覚の違いがあるので、 そこは事前に踏まえた上で、読んだほうが良いかもしれない。 | ||||
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