やっとかめ探偵団と殺人魔
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 | 1996年03月01日 やっとかめ探偵団と殺人魔 (光文社文庫) “見知らぬ男が、見知らぬ家で自殺する”―名古屋は中川区の一角で、どえりゃー事件が発生した。たちまち、波川まつ尾(74歳)が営む駄菓子屋には、情報屋・婆ちゃんたちが押し寄せ、蜂の巣をつついたよう。さらに、恐怖の連続殺人魔が出現。まつ尾をリーダーとする姥桜探偵団は、町内探索に飛びだした…。名古屋を知るための生きた教材。清水ワールドの原点。 (「BOOK」データベースより) |
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| 久々にこのシリーズと躁鬱コンビものをまとめて読み返した。20年～30年も前のもので、数々のパスティーシュ短編が新機軸としてとして注目を浴びる中、平行して書かれたこれらは、いかにも奇才が軽くこなした傍流作品という扱いだったと思う。やっとかめ探偵団はまだ名古屋弁会話の楽しさが楽しめるが、もう片方はいまとなっては躁鬱を軽く扱いすぎだろうという問題点も残る。 が、それでも両シリーズは30年の重みに耐え得たと思う。軽くふざけたような文章が意外なほど古びていない。ぎりぎりのところで品があるのだ。乱歩がどんな扇情的な描写をしても下品にならないのに通じるかもしれない。 動機が深刻なものが多いのは全作品を通じて一貫している。それが、文学作品のように掘り下げられることは決してなく、テンポを落とさずにちゃっちゃと処理されてしまうのだが、通俗的とか、おためごかしとか、取ってつけたような、というマイナス印象が全く感じられないのはなぜだろう。作者のまなざしの誠実さがに伝わってくるからかではないか。この連作の犯人などは最も救いがない例だが、かなり作者自身に引き付けて描いている。 ミステリファンなら連作の仕掛けもすぐ見抜けてしまうだろうが（そもそも全体としては謎解きというほどの構成になっていない）、それでもバレバレながらも伏線を置く手つきがまた好ましいのだ。各短編の中では第二話がことのほかチャーミングで、全体が暗い中での救いとなっている。 | ||||
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| なんか実家に置いてあって、アマゾンのレヴューにも「最後に大きな謎が解ける」みたいな記述があり、期待して読んだら、がっかりでした。そもそも大きな謎なんかでなく、こじつけて終わってます。どうもよく見ると、それぞれの短編の発表時期にインターバルがあり、最後に無理矢理まとめてつなげただけのようです。それぞれの話もなんてことはない、トリックすらも見あたらないつまらない話です。でも「最後に…」なんて言われると、読まねばとなって読んでみました。時間の無駄でした。それに名古屋弁って文字にするもんじゃないです。 | ||||
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| 名古屋に住む駄菓子屋のおばあちゃんと、その近所に住む ばあちゃんたちが活躍するシリーズです。 名古屋弁がたくさん使われていますが、名古屋に縁の無い人でも 大丈夫。ちゃんとおもしろい解説がついています。 本作は連作短編集の形をとっており、それぞれの短編の 謎解きをしていくと、最後に大きな謎がとけるという シリーズの中でも特によくできている作品です。 楽しいのでぜひご一読を。 | ||||
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