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妖精鬼殺人事件
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妖精鬼殺人事件の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.29pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全7件 1~7 1/1ページ
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吉村達也さんは、以前100冊の物語を書くと決意した壮大な企画が破綻し、中断していたが、改めて新企画をおこし、始めた記念すべき1冊目である。しかし、この新企画も彼の死で断念を余儀なくされた。大きな仕掛けの犯人QAZについては、その正体をご家族に言い残したと、ホームページに書かれていた。このリーズ以外にも結果を得ないまま終了している朝比奈耕作シリーズなどがあり、吉村氏の急逝を惜しむ次第である。 | ||||
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イマイチ物足りない。掲げている風呂敷が大きいため、その分物足りなく見えてしまう。 100巻完結を目指すとか、あるいは各SEASON毎に一区切りをといわれても、正直ピンと来ない。もちろん、ある程度まとめて読めば見えてくるものもあるのだろうが、この1冊だけを読んでも、消化不良のまま残ってしまう部分が多すぎる。主人公の過去だったり、謎の人物QAZだったり、以前このシリーズを読んだことがある読者にとってはなじみがあるのかもしれないが、初めての人間に対して、やや不親切だと思う。 | ||||
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「魔界百物語」というシリーズ名ですが、京極夏彦のような重たいオカルトテイストではなく、精神科医、氷室が心理から事件を読み解く、現代的でスピーディな一冊です。 冒頭、離婚相談に来たはずのコスプレふうの女性が、氷室に向かって9.11事件陰謀論をぶちあげるところから、いっきにひきこまれます。 この妄想がふくらんで社会問題にリンクしてゆくのか、と思わせられたところで、一転、鮮やかに、ストレートな団地の人間関係にスライド、この女性の子どもが墜落死する事件が。目撃者の女性のリアルな目線に続き、あたかも眼前で起こるように活写される事件の流れ。 今回の事件自体は、世界史的陰謀や社会の暗部とはかかわりなく、団地の人間関係を中心にほぐれてゆき、やがて「魔界」を暗示するQAZも後ろ姿的に登場しますが、氷室の推理でほぼ全貌がクリアーに解きあかされます。冒頭の女性の行動の意味、さりげない子どもの言葉、貼り紙、などすべてが意味ある伏線として結びあい、ジグゾーが組み合わさるように緊密に人間の心理模様がたちあがってゆくプロセスはスピーディでスリリング、とちゅうで一度も本をおくことができませんでした。 一連の事件は、これだけをリアルニュースとして読めばすこし規模の小さなものではありますが、「妖精鬼」という童話的テーマの導入、また背景に、今後、シリーズ背景を広げてゆくであろう超能力美女や天才少女らのさりげない登場ふくめて、壮大なフィクションとして独自の世界観を予感させ、著者の「ライフワーク」になるのだろうと期待できます。今回は特にその前奏曲かと思います。 著者あとがきを読むと、アナログ的時代から、デジタル化情報時代に切り替わり、主人公の立ち位置や世界観も思い切って一新する必要にせまられた、とあります。それにともない、オカルト色より心理分析とミステリの原点(著者のお得意の二回転半ひねり)への回帰、と満を持して放った新シリーズ、時代をもひとの心の病理をも射貫いている鮮烈なミステリだと感じました。 | ||||
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軽妙で読みやすく、テンポが良いので 軽めのミステリーを読みたい時にお薦め☆ 表紙が可愛いのでシリーズで揃えたくなります。 | ||||
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とりあえず、書店で面白そうな本を探していて、カバーのイラストとデザインに魅かれて購入。 これくらい厚い本だと、いつも途中で投げ出してしまうんだけど、他のレビューでもあるように、テンポがいいのか以外にもスラスラと読めた。 ストーリーは構想がしっかりしているので、面白いし、ミステリー小説としては申し分ないかな。登場人物のキャラも個性的だし。 しかし、100巻って本気か?とりあえず今回のシリーズは5巻らしいので、ちょっと安心。 自分はミステリーが特に好きってわけじゃないけど、それでも面白かった。続きが楽しみ。 | ||||
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この本の前に本屋大賞取ったミステリー?を読んで、だまされた感が強かっただけに、読みながら充実感がありました。 物語的にもテンポがよく、けっこう厚い本だけど、すぐに読了。 ただ、多分今後の伏線になってるんだろうけど登場人物が多過ぎてウザかった。 | ||||
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吉村達也氏の本はずいぶん読んでいるが、この作品はひと味もふた味も違ったミステリーに仕上がっている。しかも、あの精神分析医(サイコセラピスト)氷室想介が久々に復活したのだから、吉村ファンには待望の一冊だ。 400ページほどのボリュームにもかかわらず、本文レイアウトのせいか、著者の筆力のなせる技か、非常に読みやすく、一気に読了。久々に、本を読んでの寝不足。 魔界百物語は以前、別の出版社でノベルスと文庫で出版されていたので、そのリメイクと思いきや、登場人物に共通点はあるものの、まったく違った作品だった。これには正直、驚いた。 陰謀説が好きな主婦が氷室想介を訪ねてくるという異様なプロローグからして、ミステリアスな展開を予感させてくれる。彼女の幼い息子が、14階のベランダから転落。事故か、心のバランスを崩した母の犯罪か、それとも……。 物語の導入部分から、巧妙な伏線がはられていて、そこに意外なヒント、意外なトリック、意外な犯人、とミステリーの醍醐味が味わえる仕掛けになっている。読み出したら、途中で止められず、ノンストップで読了した。 今後、隔月発売で、第5巻までがSEASON1という設定だそうだ。第5巻で、殺人狂QAZの正体が明かされるのだが、それが誰か、著者は「意外性あり」と言う。読者への挑戦である。これも楽しみの一つだ。 著者は「こんどこそ中断はなしに、完結に向けて全力で疾走したい」と書いている。全100巻――これも驚きである。読者の私のほうが先にくたばってしまうかもしれない。そうならないためにも、20年以内で完結してほしいと切にお願い申し上げる。 そんな先のことより、この1巻目を読んだ身としては、次の2巻目が気になってしかたがない。そう思わせただけで、このシリーズの幕開けは成功なのだろう。まんまと著者の術中にはまったのかもしれない。 | ||||
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