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まず石を投げよ
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まず石を投げよの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点2.76pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全17件 1~17 1/1ページ
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主人公は、菊川綾乃。 医療ライター。 綾乃の他の主な登場人物は、二人。 一人は、医師の三木達志。 もう一人は、TV番組制作会社の チーフプロデューサーである宍村総子。 三木は、自らの医療ミスを告白し、 遺族に賠償金を支払った。 綾乃は、三木の取材を始める。 三木は語る。 「医療ミスは、医師が患者を嫌ってる場合に高確率で起こる。 医療ミスは、医師から患者への無意識の復讐なんです。」と。 三木は、究極の誠意を示した医師か・・。 それとも、患者への復讐を果たした恐るべき医師か・・。 また、宍村は、医師の隠蔽体質を暴くための実験を試みる。 その過程で、医師の一人が自ら命を絶つ。 しかし、宍村は、周囲の反対を押し切り、 VTRをTVで放映する。 宍村の意図は何か・・。 本作の主題としては、医師とジャーナリズムの 隠蔽体質について。 どちらも素人には解明しづらい。 その中で、最後に見せた、宍村の矜持には感嘆した。 (実験自体に大いに問題はあるが・・。) 綾乃だけでなく、三木や宍村も思考や行うことが、 極端で周囲の迷惑を考えていない。 非常に自分勝手な人間に思えた。 そのため、全く感受移入できず、 物語に対する興味が薄れてしまった。 ラストも、よく分からない性急な展開だった。 | ||||
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自ら医療ミスを告白して謝罪した医師の真実を追うライター. 医療ミスと何か,医師にとってのミスとは何か? いろいろと突っ込みどころの多い作品であるが, まず主人公の女性ライターの取材能力のなさや危機管理能力の低さにあきれてしまう. 医療ライターとは言っても確固たるポリシーがあるわけでもなく, リスペクトできない主人公である. 件の医師のキャラクターにもびっくりである. 患者に負の感情を持つことはあるだろうが,それとミスとは別問題. 患者の苦痛を歪んだ形で解消しようとするあたり,ある種の異常者としか思えない. そして,TVプロデューサーである. このような番組がオンエアされれば取材に協力する医者はすぐにいなくなる. 心理実験と称するドッキリもひどすぎる. クリニックがこんなことに協力したら,そこで働く医者は1人もいなくなるし, 責任者の許可を得ずに一介の看護師の一存であんなことに協力したら首ではすまされない. ましてあのような番組を被験者の同意なしに放送したら人権問題になる. いくらフィクションでもこの作品はひどすぎる. 医療ミスを取り巻く問題というテーマが吹き飛んでしまうほど,お粗末な内容で, 社会経験もない高校生が想像で書いた設定と言われたら納得するような出来. | ||||
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「石を投げよ」とは「一石を投じよ」 ということなのだろうか 医学界に対して 石と医師、そこまでは考えすぎか 実際の医学界もこのようなことがあるのだろう 恐れるべきなのか、問題視すべきなのか 倫理観を磨くにはどうしたらいいのだろうか | ||||
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「廃用身」がmadドクター、「破裂」がmad厚生官僚を切り口に医療(やその近隣)問題を描いたのだとすると、今回の切り口はmadジャーナリズムだということになります。 「廃用身」や「破裂」の時のような、鋭利で衝撃的な問題提起感はありません。madな連中は出てくるのですが、これまでの作品のような驚きも魅力も感じられません。終盤に至るまでは、何度も作者の名前を確認してしまったぐらい、平凡で退屈な印象でした。 それが、終盤に至ってタイトルの所以が明らかになった時、揺さぶられ考えさせられることになったのです。医療問題がジャーナリズムを賑わす様になった昨今、その内容をただなぞるだけのような小説や、「医者のエゴと、それを暴くジャーナリスト」のようなパターンどおりの小説を、久坂部さんが書くわけがなかったのでした。終盤のmadジャーナリストの言葉(私は××しないかわりに××という道ではなく〜)は、自分も肝に銘じ続けていきたい言葉だと思います。重くて、しかもある種爽やかな読後感でした。 全般に密度が薄いかんじがあるのと、溜めが長く退屈だったのとで、1点減点です。 | ||||
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「廃用身」がmadドクター、「破裂」がmad厚生官僚を切り口に医療(やその近隣)問題を描いたのだとすると、今回の切り口はmadジャーナリズムだということになります。 「廃用身」や「破裂」の時のような、鋭利で衝撃的な問題提起感はありません。madな連中は出てくるのですが、これまでの作品のような驚きも魅力も感じられません。終盤に至るまでは、何度も作者の名前を確認してしまったぐらい、平凡で退屈な印象でした。 それが、終盤に至ってタイトルの所以が明らかになった時、揺さぶられ考えさせられることになったのです。医療問題がジャーナリズムを賑わす様になった昨今、その内容をただなぞるだけのような小説や、「医者のエゴと、それを暴くジャーナリスト」のようなパターンどおりの小説を、久坂部さんが書くわけがなかったのでした。終盤のmadジャーナリストの言葉(私は××しないかわりに××という道ではなく〜)は、自分も肝に銘じ続けていきたい言葉だと思います。重くて、しかもある種爽やかな読後感でした。 全般に密度が薄いかんじがあるのと、溜めが長く退屈だったのとで、1点減点です。 | ||||
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ちょっと渡辺の世界を思い起こしてしまうような作品。彼のような色気はないのだけれど、医者の哀愁と言うかなにか。「白い影」に似たような雰囲気を感じました。最後までそういう感じで突っ走った感じでした。色気を身につけるともっとこの作家も変わるかもしれませんが、今のままでいて欲しい気もします。 | ||||
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久々の新作ですね。ただワクワクしたのは中盤まででちょっと尻切れトンボです。医師としての良識、良心が描く人物像にでるのは仕方がないと思いますが、自分の感情移入をもう少し抑えないと小説としては面白くありません。破裂を上回る作品を期待したいところですが、今後は、医療問題評論、提起の報告により傾注されるんですかね? | ||||
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この作者は初めて。 チームバチスタは何か専門的な医療技術の解説に少し走りすぎたような気がしたが、こちらは「医療ミス」に関する問題なので、登場人物も人間くさく生活感があり、読み応えがあった。 ストーリーは、ある医師が自分の医療ミスを自ら告白し、その遺族に対して自腹で賠償金を払った…というニュースから始まり、それを美談として取材しようとした、医療ジャーナリストが、色々な事件やトラブルに遭遇しながら、その美談の本当の背景を突き詰めていくというミステリー。 ただ全くのフィクションであるがために、そのフィクション性を盛り上げようとして色々出てくる登場人物の描写があまりに多岐にわたるため、話しが飛びすぎて真実の追究という焦点がボケ気味…という感じはしたが、なかなか面白いシチュエーションのため、一気に読めた。 えらく病院内の描写が生々しく現実味があると思っていたら、この作者は現役の医者らしい。 あとその医療ミスを追及しているテレビ番組が、掟破りの禁じ手を使って「やらせ」の設定での撮影をすることにより、医師が医療ミスを隠そうとする現実をいぶりだすシーンはなかなか迫力があり、その結果自殺者が出て…というのも益々話を面白くした。 そしてテレビ放送でのどんでん返しと最後の結末…。 私としてはものすごくいい作者に出会ったと思ったのだが、この本に関してはアマゾンでの評価が低い。早速同じ作者の評価が高いものを購入してみた。どれだけすごいのか楽しみである。 | ||||
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この作者は初めて。 チームバチスタは何か専門的な医療技術の解説に少し走りすぎたような気がしたが、こちらは「医療ミス」に関する問題なので、登場人物も人間くさく生活感があり、読み応えがあった。 ストーリーは、ある医師が自分の医療ミスを自ら告白し、その遺族に対して自腹で賠償金を払った…というニュースから始まり、それを美談として取材しようとした、医療ジャーナリストが、色々な事件やトラブルに遭遇しながら、その美談の本当の背景を突き詰めていくというミステリー。 ただ全くのフィクションであるがために、そのフィクション性を盛り上げようとして色々出てくる登場人物の描写があまりに多岐にわたるため、話しが飛びすぎて真実の追究という焦点がボケ気味…という感じはしたが、なかなか面白いシチュエーションのため、一気に読めた。 えらく病院内の描写が生々しく現実味があると思っていたら、この作者は現役の医者らしい。 あとその医療ミスを追及しているテレビ番組が、掟破りの禁じ手を使って「やらせ」の設定での撮影をすることにより、医師が医療ミスを隠そうとする現実をいぶりだすシーンはなかなか迫力があり、その結果自殺者が出て…というのも益々話を面白くした。 そしてテレビ放送でのどんでん返しと最後の結末…。 私としてはものすごくいい作者に出会ったと思ったのだが、この本に関してはアマゾンでの評価が低い。早速同じ作者の評価が高いものを購入してみた。どれだけすごいのか楽しみである。 | ||||
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他の方も書いておられたが、登場人物のキャラクターがあまりに極端で、誰に対しても 感情移入できない。特に主人公の菊川に魅力が感じられない。医療の世界の闇を書くなら もっとポイントを絞られたほうが良かったと思う。私には「無痛」のほうが深みを感じ られた。 | ||||
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これはほんとに久坂部氏の作品なのでしょうか?あまりに医学的に非常識かつ貧弱な内容に驚きました.「廃用身」「破裂」や、エッセイ「日本人の死に時」など今までの作品群では、とても共感していました.また、「無痛」はエンターテイメント小説として優れたものでした.しかし、医療過誤の問題をエンターテイメント小説に仕立てて、面白おかしく書き散らすのはやめてほしい.三木医師が「患者と医師は敵同士」だの「医師の好き嫌いで医療事故が起こる」だのと煽るのでは、マスコミとおなじではないですか?医師が人体実験をして病気の研究をする?ふさけるな!これは犯罪です.個人で病気を治す研究なんてできっこない.臨床試験は、被験者の同意のもとに行わなければならないし、また治療薬の評価は多くの患者さんの臨床試験がなければ、何の意味もありません.また、TVのやらせを心理実験だなんて笑わせる。こんなの悪辣な悪戯でしかない.そして医師を糾弾するプロデューサーがそのことをTVで告白するだ?あまりのひどさにあきれてものもいえないとはこのことでしょう。これが、久坂部氏の作品だということが残念でなりません。 | ||||
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これはほんとに久坂部氏の作品なのでしょうか?あまりに医学的に非常識かつ貧弱な内容に驚きました.「廃用身」「破裂」や、エッセイ「日本人の死に時」など今までの作品群では、とても共感していました.また、「無痛」はエンターテイメント小説として優れたものでした.しかし、医療過誤の問題をエンターテイメント小説に仕立てて、面白おかしく書き散らすのはやめてほしい.三木医師が「患者と医師は敵同士」だの「医師の好き嫌いで医療事故が起こる」だのと煽るのでは、マスコミとおなじではないですか?医師が人体実験をして病気の研究をする?ふさけるな!これは犯罪です.個人で病気を治す研究なんてできっこない.臨床試験は、被験者の同意のもとに行わなければならないし、また治療薬の評価は多くの患者さんの臨床試験がなければ、何の意味もありません.また、TVのやらせを心理実験だなんて笑わせる。こんなの悪辣な悪戯でしかない.そして医師を糾弾するプロデューサーがそのことをTVで告白するだ?あまりのひどさにあきれてものもいえないとはこのことでしょう。これが、久坂部氏の作品だということが残念でなりません。 | ||||
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2003年『廃用身』2004年『破裂』にあった圧倒的な力が、2006年『無痛』で弱っていたのが、この「まず石を投げよ」で完全に消えていた。 医療ジャーナリスト菊川綾乃が、医療ミスを自分から患者の遺族に告白した医師三木を調べていく中で、三木に謝罪された以外の遺族、医療問題をテーマにしているプロデューサーなど多くの人と知り合い、医療界だけでない隠蔽体質にメスを入れていく。 あらすじだけを追うと面白そうなのだが、実際読んでみると主人公菊川が暴いていくという緊張感がない。安直に人が登場して展開してゆくせいもあるし、作品に不要に思える三木の元妻や菊川の夫の不倫騒動など無駄が多い。 医療界を描きたいのか、人間の弱さを描きたいのか、作家として書くエネルギーが薄くなったのか、首を傾げたくなるほど薄っぺらい本だった。 | ||||
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2003年『廃用身』2004年『破裂』にあった圧倒的な力が、2006年『無痛』で弱っていたのが、この「まず石を投げよ」で完全に消えていた。 医療ジャーナリスト菊川綾乃が、医療ミスを自分から患者の遺族に告白した医師三木を調べていく中で、三木に謝罪された以外の遺族、医療問題をテーマにしているプロデューサーなど多くの人と知り合い、医療界だけでない隠蔽体質にメスを入れていく。 あらすじだけを追うと面白そうなのだが、実際読んでみると主人公菊川が暴いていくという緊張感がない。安直に人が登場して展開してゆくせいもあるし、作品に不要に思える三木の元妻や菊川の夫の不倫騒動など無駄が多い。 医療界を描きたいのか、人間の弱さを描きたいのか、作家として書くエネルギーが薄くなったのか、首を傾げたくなるほど薄っぺらい本だった。 | ||||
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医療ミスを自分から告白した医師の美談の裏に何が隠されているのか. 現代の医療界の隠蔽体質を描いている.作中に登場する医師を対象とした医療ミスに関する心理実験はなかなか迫力があってよかった.しかし,残念ながら医療ミスそのものが珍しくない現代社会では小説よりも現実に起こっている事の方がはるかに恐ろしく,そのために,小説の持つインパクトは低い. 精神的に普通ではなく極端な登場人物が多い.人物設定は派手なのに中身があまり深く描かれていないのが残念.主人公の女性ジャーナリストにもあまり魅力を感じない.結局最後までそれぞれの心理が理解できないままだった. | ||||
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医療ミスを自分から告白した医師の美談の裏に何が隠されているのか. 現代の医療界の隠蔽体質を描いている.作中に登場する医師を対象とした医療ミスに関する心理実験はなかなか迫力があってよかった.しかし,残念ながら医療ミスそのものが珍しくない現代社会では小説よりも現実に起こっている事の方がはるかに恐ろしく,そのために,小説の持つインパクトは低い. 精神的に普通ではなく極端な登場人物が多い.人物設定は派手なのに中身があまり深く描かれていないのが残念.主人公の女性ジャーナリストにもあまり魅力を感じない.結局最後までそれぞれの心理が理解できないままだった. | ||||
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著者久々の小説である。もう書かないのかなと思い始めていたので、純粋に嬉しい。 さて、中身であるが、「廃用身」や「破裂」のような衝撃的な内容ではない。しかし「無痛」に感じた違和感はきれいになくなっていて、ほっとした。現役の医師ならではの目線で現代の医学の問題を、倫理という点から掘り下げている。派手さはないが、「らしさ」は戻った気がする。 少しずつでいいから書き続けてほしいと思う。 | ||||
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