まず石を投げよ
- 医療ミステリー (68)
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主人公は、菊川綾乃。 医療ライター。 綾乃の他の主な登場人物は、二人。 一人は、医師の三木達志。 もう一人は、TV番組制作会社の チーフプロデューサーである宍村総子。 三木は、自らの医療ミスを告白し、 遺族に賠償金を支払った。 綾乃は、三木の取材を始める。 三木は語る。 「医療ミスは、医師が患者を嫌ってる場合に高確率で起こる。 医療ミスは、医師から患者への無意識の復讐なんです。」と。 三木は、究極の誠意を示した医師か・・。 それとも、患者への復讐を果たした恐るべき医師か・・。 また、宍村は、医師の隠蔽体質を暴くための実験を試みる。 その過程で、医師の一人が自ら命を絶つ。 しかし、宍村は、周囲の反対を押し切り、 VTRをTVで放映する。 宍村の意図は何か・・。 本作の主題としては、医師とジャーナリズムの 隠蔽体質について。 どちらも素人には解明しづらい。 その中で、最後に見せた、宍村の矜持には感嘆した。 (実験自体に大いに問題はあるが・・。) 綾乃だけでなく、三木や宍村も思考や行うことが、 極端で周囲の迷惑を考えていない。 非常に自分勝手な人間に思えた。 そのため、全く感受移入できず、 物語に対する興味が薄れてしまった。 ラストも、よく分からない性急な展開だった。 | ||||
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自ら医療ミスを告白して謝罪した医師の真実を追うライター. 医療ミスと何か,医師にとってのミスとは何か? いろいろと突っ込みどころの多い作品であるが, まず主人公の女性ライターの取材能力のなさや危機管理能力の低さにあきれてしまう. 医療ライターとは言っても確固たるポリシーがあるわけでもなく, リスペクトできない主人公である. 件の医師のキャラクターにもびっくりである. 患者に負の感情を持つことはあるだろうが,それとミスとは別問題. 患者の苦痛を歪んだ形で解消しようとするあたり,ある種の異常者としか思えない. そして,TVプロデューサーである. このような番組がオンエアされれば取材に協力する医者はすぐにいなくなる. 心理実験と称するドッキリもひどすぎる. クリニックがこんなことに協力したら,そこで働く医者は1人もいなくなるし, 責任者の許可を得ずに一介の看護師の一存であんなことに協力したら首ではすまされない. ましてあのような番組を被験者の同意なしに放送したら人権問題になる. いくらフィクションでもこの作品はひどすぎる. 医療ミスを取り巻く問題というテーマが吹き飛んでしまうほど,お粗末な内容で, 社会経験もない高校生が想像で書いた設定と言われたら納得するような出来. | ||||
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「石を投げよ」とは「一石を投じよ」 ということなのだろうか 医学界に対して 石と医師、そこまでは考えすぎか 実際の医学界もこのようなことがあるのだろう 恐れるべきなのか、問題視すべきなのか 倫理観を磨くにはどうしたらいいのだろうか | ||||
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「廃用身」がmadドクター、「破裂」がmad厚生官僚を切り口に医療(やその近隣)問題を描いたのだとすると、今回の切り口はmadジャーナリズムだということになります。 「廃用身」や「破裂」の時のような、鋭利で衝撃的な問題提起感はありません。madな連中は出てくるのですが、これまでの作品のような驚きも魅力も感じられません。終盤に至るまでは、何度も作者の名前を確認してしまったぐらい、平凡で退屈な印象でした。 それが、終盤に至ってタイトルの所以が明らかになった時、揺さぶられ考えさせられることになったのです。医療問題がジャーナリズムを賑わす様になった昨今、その内容をただなぞるだけのような小説や、「医者のエゴと、それを暴くジャーナリスト」のようなパターンどおりの小説を、久坂部さんが書くわけがなかったのでした。終盤のmadジャーナリストの言葉(私は××しないかわりに××という道ではなく〜)は、自分も肝に銘じ続けていきたい言葉だと思います。重くて、しかもある種爽やかな読後感でした。 全般に密度が薄いかんじがあるのと、溜めが長く退屈だったのとで、1点減点です。 | ||||
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「廃用身」がmadドクター、「破裂」がmad厚生官僚を切り口に医療(やその近隣)問題を描いたのだとすると、今回の切り口はmadジャーナリズムだということになります。 「廃用身」や「破裂」の時のような、鋭利で衝撃的な問題提起感はありません。madな連中は出てくるのですが、これまでの作品のような驚きも魅力も感じられません。終盤に至るまでは、何度も作者の名前を確認してしまったぐらい、平凡で退屈な印象でした。 それが、終盤に至ってタイトルの所以が明らかになった時、揺さぶられ考えさせられることになったのです。医療問題がジャーナリズムを賑わす様になった昨今、その内容をただなぞるだけのような小説や、「医者のエゴと、それを暴くジャーナリスト」のようなパターンどおりの小説を、久坂部さんが書くわけがなかったのでした。終盤のmadジャーナリストの言葉(私は××しないかわりに××という道ではなく〜)は、自分も肝に銘じ続けていきたい言葉だと思います。重くて、しかもある種爽やかな読後感でした。 全般に密度が薄いかんじがあるのと、溜めが長く退屈だったのとで、1点減点です。 | ||||
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