絆回廊 新宿鮫Ⅹ

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絆回廊 新宿鮫Ⅹの評価:

4.14/5点 レビュー 78件。 A ランク

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平均点4.14pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全154件 121〜140 7/8ページ
No.34
(4pt)

絶望と希望と・・・

5年ぶりなんだけれど話としては前作からそう月日が経っていない設定なので、すんなりと筋に入っていけた。それでも細かな道具だては時代を反映しているあたりが、今、の小説なんだと感心する。はじめに出てくる犯人の出所を待ちわびる語り役なんかは、なるほど、在りか、と変に納得してしまった。
 新宿鮫では犯人役が極悪人とは描かれないことも多い。毒猿なんかもそうだが、今回もある意味で本当の悪人は出てこない。それが、かえって悲哀を感じさせるのかなと思う。鮫島や晶たち登場人物の持つ矜持が、今度も丁寧に描かれていて、やっぱりどこまでいっても鮫島はかっこいい。今回は大事な人を亡くすという絶望がラストにあるが、これからの展開に少しだけ希望の光が見えなくもない。
 昔NHKで新宿鮫を番組にしたときは、舘ひろしが鮫島役だった。舘ひろしもずいぶん歳をとったし、今なら誰がいいんだろう。
絆回廊 新宿鮫Ⅹ Amazon書評・レビュー: 絆回廊 新宿鮫Ⅹより
4334927580
No.33
(3pt)

「シリーズ」ものの強さと弱さ

新宿鮫は何歳になったのだろうか?「実年齢などまったく関係ないから小説なんだ。」というご意見もあろうが新宿とういう街に根ざしたリアリティーこそが本シリーズの持ち味に違いないので、さすがに10作ともなると多少の違和感も湧く。もちろん「サザエさん」のような平和で日常的な作品であれば、そんなことはちっとも気にならないのだが、日進月歩以上の速さで変化を続ける街の表情を描き続けるには、どうだろう?

もちろん勤勉に第1作から発売日を待ち望んで付き合っている読者には、最新作は最高のご褒美であり、一気読みの繰り返しであることは言うまでもないのだが、やはり刑事、犯罪モノの常として、死んでほしくないキャラクターを「殉職」させざるを得ない展開は「太陽にほえろ!」の昔からわかっているつもりだが、一抹の寂しさが残る。

たったひとりで自らの復讐を遂げるために暴れる犯人とその息子、そしてそれをずっと支えてきた「純愛」など読みどころは満載であり、小説としてのレベルもやたら高いので、単行本で買って読んでもまったく損はしないが、シリーズとしての「そろそろ感」も禁じえない。
絆回廊 新宿鮫Ⅹ Amazon書評・レビュー: 絆回廊 新宿鮫Ⅹより
4334927580
No.32
(2pt)

何を期待しているのか分からなくなってしまいました。

新宿鮫です。久々の、新宿鮫です。

やはり、いままでより面白いものを期待するのが、
読者として当然でしょう。

ところが、私が今回なんとも納得できなかったのが、
悪役の魅力のなさ、です。

今までの「木津」君とか「真壁」君とか、魅力がありました。
悪として、一本通っている、というか。

ところが今回の犯人さんは、自分の思い込み・勘違いから
スタートしているので、ただの「おばかさん」という感じで、
少しも同情できないし、感情も入っていかない。
シリーズの中で一番面白くなかったのが、その点です。

そして、他の方も書かれているように、薄っぺらい感じが
否めません。

なぜか。

それは、私自身が「新宿鮫シリーズ」に何を求めているか
分からなくなってきたからかもしれません。

もともと、ありえない・荒唐無稽なところが
新宿鮫のおもしろさだったのに、今はリアリティも求めている
自分がいて、よく分からなくなってきてしまいました。

初期の、作者の突っ走り感とともに、何も考えずに自分も
怒濤のように読み進めて突っ走っていた頃が
楽しかったなあ。

でも、もし次回作が出たら、読みます。必ず。

大沢さん、がんばって下さい。
絆回廊 新宿鮫X (カッパ・ノベルス) Amazon書評・レビュー: 絆回廊 新宿鮫X (カッパ・ノベルス)より
4334077188
No.31
(2pt)

何を期待しているのか分からなくなってしまいました。

新宿鮫です。久々の、新宿鮫です。

やはり、いままでより面白いものを期待するのが、
読者として当然でしょう。

ところが、私が今回なんとも納得できなかったのが、
悪役の魅力のなさ、です。

今までの「木津」君とか「真壁」君とか、魅力がありました。
悪として、一本通っている、というか。

ところが今回の犯人さんは、自分の思い込み・勘違いから
スタートしているので、ただの「おばかさん」という感じで、
少しも同情できないし、感情も入っていかない。
シリーズの中で一番面白くなかったのが、その点です。

そして、他の方も書かれているように、薄っぺらい感じが
否めません。

なぜか。

それは、私自身が「新宿鮫シリーズ」に何を求めているか
分からなくなってきたからかもしれません。

もともと、ありえない・荒唐無稽なところが
新宿鮫のおもしろさだったのに、今はリアリティも求めている
自分がいて、よく分からなくなってきてしまいました。

初期の、作者の突っ走り感とともに、何も考えずに自分も
怒濤のように読み進めて突っ走っていた頃が
楽しかったなあ。

でも、もし次回作が出たら、読みます。必ず。

大沢さん、がんばって下さい。
絆回廊 新宿鮫Ⅹ Amazon書評・レビュー: 絆回廊 新宿鮫Ⅹより
4334927580
No.30
(4pt)

ややパワーが不足してきたか

長期シリーズの常かもしれないが、たとえば第2作の『毒猿』などの傑作に比べ、やや迫力が不足してきたように感じます。
絆回廊 新宿鮫X (カッパ・ノベルス) Amazon書評・レビュー: 絆回廊 新宿鮫X (カッパ・ノベルス)より
4334077188
No.29
(4pt)

ややパワーが不足してきたか

長期シリーズの常かもしれないが、たとえば第2作の『毒猿』などの傑作に比べ、やや迫力が不足してきたように感じます。
絆回廊 新宿鮫Ⅹ Amazon書評・レビュー: 絆回廊 新宿鮫Ⅹより
4334927580
No.28
(4pt)

鮫島は歯をくいしばった。そして2度潤んだ。

組織に頼らずすべて一人で行動し解決(フォローしてくれる数少ない上司 仲間もいますが)
する鮫島はかっこよかった。
でももし自分の部下だったら・・・
とんでもない奴だろうなー とづくづく思ってしまうのです。
リアルタイムで読んできた・・・そう読者が年が取ってしまったのです。
鮫島はデビュー当時は36才ぐらいだったと思います。今は、45歳くらいかな。

でも一匹狼的ではあるけれど、
実は「アクション(行動)によるフォローアップ(追査)なきプロジェクト(計画)
はパフォーマンス(実績)を生まない」なのでした。

そしてついに新宿署に全署を挙げて擁護すると言わしめた。
今回はシリーズのターニングポイントとなる作品かも?
次回作の展開が楽しみです。
絆回廊 新宿鮫X (カッパ・ノベルス) Amazon書評・レビュー: 絆回廊 新宿鮫X (カッパ・ノベルス)より
4334077188
No.27
(4pt)

鮫島は歯をくいしばった。そして2度潤んだ。

組織に頼らずすべて一人で行動し解決(フォローしてくれる数少ない上司 仲間もいますが)
する鮫島はかっこよかった。
でももし自分の部下だったら・・・
とんでもない奴だろうなー とづくづく思ってしまうのです。
リアルタイムで読んできた・・・そう読者が年が取ってしまったのです。
鮫島はデビュー当時は36才ぐらいだったと思います。今は、45歳くらいかな。

でも一匹狼的ではあるけれど、
実は「アクション(行動)によるフォローアップ(追査)なきプロジェクト(計画)
はパフォーマンス(実績)を生まない」なのでした。

そしてついに新宿署に全署を挙げて擁護すると言わしめた。
今回はシリーズのターニングポイントとなる作品かも?
次回作の展開が楽しみです。

絆回廊 新宿鮫Ⅹ Amazon書評・レビュー: 絆回廊 新宿鮫Ⅹより
4334927580
No.26
(2pt)

鮫シリーズ、初見。

定評がある新宿鮫シリーズを初めて読んだ。

新宿が舞台の刑事モノ、ハードボイルド、ヤクザ社会、
マフィア、論理的・合理的でない義理人情、生と死・・・。
なんとなく、展開が予想できるような気がして、
敬遠してた次第。

展開や構成、文脈等の完成度は高いのだが、
やはり、事前予測と相違なかった。

孤独な一匹狼が、鋭い視線で、命をいとわず活躍する
爽快感、人のつながりの妙と運命、裏社会の経済倫理、
信じる者は裏切られるデフォルト・・・。

第1作から読んでないので、印象が強く伝わってこない
のかもしれないが、既読感が過った。

もともとこういったジャンルの作品は、拙私の好みじゃ
ないことも評価が低い理由なのだろうが、プロットの
キモが、なぜかすべて一つに収束してくるところが
なじめない。

また、警察用語や略語に対する、しつこい棒点も、
バカにされているようで、読みにくい。
一度出てきたら、読者はその後も理解できるはず。

概して、ファンには申し訳ないが、このシリーズを
また読んでみたいとは思えなかった。
絆回廊 新宿鮫X (カッパ・ノベルス) Amazon書評・レビュー: 絆回廊 新宿鮫X (カッパ・ノベルス)より
4334077188
No.25
(2pt)

鮫シリーズ、初見。

定評がある新宿鮫シリーズを初めて読んだ。

新宿が舞台の刑事モノ、ハードボイルド、ヤクザ社会、
マフィア、論理的・合理的でない義理人情、生と死・・・。
なんとなく、展開が予想できるような気がして、
敬遠してた次第。

展開や構成、文脈等の完成度は高いのだが、
やはり、事前予測と相違なかった。

孤独な一匹狼が、鋭い視線で、命をいとわず活躍する
爽快感、人のつながりの妙と運命、裏社会の経済倫理、
信じる者は裏切られるデフォルト・・・。

第1作から読んでないので、印象が強く伝わってこない
のかもしれないが、既読感が過った。

もともとこういったジャンルの作品は、拙私の好みじゃ
ないことも評価が低い理由なのだろうが、プロットの
キモが、なぜかすべて一つに収束してくるところが
なじめない。

また、警察用語や略語に対する、しつこい棒点も、
バカにされているようで、読みにくい。
一度出てきたら、読者はその後も理解できるはず。

概して、ファンには申し訳ないが、このシリーズを
また読んでみたいとは思えなかった。





絆回廊 新宿鮫Ⅹ Amazon書評・レビュー: 絆回廊 新宿鮫Ⅹより
4334927580
No.24
(5pt)

新宿鮫5年ぶりの新作、そして10作目。

「俺は警察官を辞めたくても、辞めれないんだ。」と叫んだ鮫島が、恋人のために警察官を辞めてもいいとまで考える。
そして、新宿署で唯一鮫島の理解者である桃井まで失ってしまう。
しかし、新宿署で孤立した存在だった鮫島にも新しい理解者が生まれる。
新宿鮫5年ぶりの待望の新作にして、区切りの10作品目。
鮫島は最後まで新宿鮫でありつづける。
絆回廊 新宿鮫X (カッパ・ノベルス) Amazon書評・レビュー: 絆回廊 新宿鮫X (カッパ・ノベルス)より
4334077188
No.23
(5pt)

新宿鮫5年ぶりの新作、そして10作目。

「俺は警察官を辞めたくても、辞めれないんだ。」と叫んだ鮫島が、恋人のために警察官を辞めてもいいとまで考える。
そして、新宿署で唯一鮫島の理解者である桃井まで失ってしまう。
しかし、新宿署で孤立した存在だった鮫島にも新しい理解者が生まれる。
新宿鮫5年ぶりの待望の新作にして、区切りの10作品目。
鮫島は最後まで新宿鮫でありつづける。
絆回廊 新宿鮫Ⅹ Amazon書評・レビュー: 絆回廊 新宿鮫Ⅹより
4334927580
No.22
(4pt)

シリーズ10作目、新展開に突入!

何時よんでも「新宿鮫」は期待を裏切らない。本作はシリーズ'10作目の区切りの1作ながら、主人公新宿鮫こと「鮫島」が愛する恋人「昌」と、絶対の信頼をおくる上司「桃井」との、悲しい別れが訪れる。本作の内容は、22年間の長期刑を終えた「伝説の人物」が新宿に帰ってきて、ある警察官を殺すとの行動より、物語は展開します。本作は、物語のプロット、登場人物云々より、読みだしたら止まらない、激走、爆発するストーリー展開が本当にお見事。
本作も、まさに一気読みです。鮫島の恋人と仕事のどちらを取るかとの葛藤、次作を早く読みたくなる登場人物達の今後、本当なら、本作を大長編の上巻、次作を下巻に一気に読ませてほしかった。それだけ、次のページを捲りたくなる葛藤を、久々に感じた一作です。鮫島が今後、どうなってしまうのか、非常に気になります。
絆回廊 新宿鮫X (カッパ・ノベルス) Amazon書評・レビュー: 絆回廊 新宿鮫X (カッパ・ノベルス)より
4334077188
No.21
(4pt)

シリーズ10作目、新展開に突入!

何時よんでも「新宿鮫」は期待を裏切らない。本作はシリーズ'10作目の区切りの1作ながら、主人公新宿鮫こと「鮫島」が愛する恋人「昌」と、絶対の信頼をおくる上司「桃井」との、悲しい別れが訪れる。本作の内容は、22年間の長期刑を終えた「伝説の人物」が新宿に帰ってきて、ある警察官を殺すとの行動より、物語は展開します。本作は、物語のプロット、登場人物云々より、読みだしたら止まらない、激走、爆発するストーリー展開が本当にお見事。
本作も、まさに一気読みです。鮫島の恋人と仕事のどちらを取るかとの葛藤、次作を早く読みたくなる登場人物達の今後、本当なら、本作を大長編の上巻、次作を下巻に一気に読ませてほしかった。それだけ、次のページを捲りたくなる葛藤を、久々に感じた一作です。鮫島が今後、どうなってしまうのか、非常に気になります。
絆回廊 新宿鮫Ⅹ Amazon書評・レビュー: 絆回廊 新宿鮫Ⅹより
4334927580
No.20
(4pt)

すごく良かった

新宿鮫をシリーズで読んでいる読者としては、たまらない内容です。晶との関係も、桃井との関係も新たな局面を迎えます。(と聞くと、一日も早く読みたくなるはず・・)
今回のエピソードとしては、敵との戦いもこれからが本番。当然、後半に続くものと思います。
絆回廊 新宿鮫X (カッパ・ノベルス) Amazon書評・レビュー: 絆回廊 新宿鮫X (カッパ・ノベルス)より
4334077188
No.19
(5pt)

期待を裏切らない完成度

「ほぼ日」の連載で前半は読んでいたが、後半は今回の出版で読んだ。
そのような読み方でも、おそらくじゅうぶん楽しめるであろうとの確信があったが、
その期待は裏切られることは無かった。
今回も完成度の高い作品に仕上がっている。
自信をもってお薦めできる一冊である。

絆回廊 新宿鮫Ⅹ Amazon書評・レビュー: 絆回廊 新宿鮫Ⅹより
4334927580
No.18
(4pt)

すごく良かった

新宿鮫をシリーズで読んでいる読者としては、たまらない内容です。晶との関係も、桃井との関係も新たな局面を迎えます。(と聞くと、一日も早く読みたくなるはず・・)
今回のエピソードとしては、敵との戦いもこれからが本番。当然、後半に続くものと思います。
絆回廊 新宿鮫Ⅹ Amazon書評・レビュー: 絆回廊 新宿鮫Ⅹより
4334927580
No.17
(5pt)

「とにかく読め」と進められ…

昔から「新宿鮫」は面白いと聞いていたが、ハードボイルドとかミステリーとか、ジャンルでくくられるものとそれを熱く語る人たちに嫌悪感があったので敬遠していた。
しかし今回は、複数の人間に「とにかく読め!内容は教えられないけど」と同じような表現で進められたので購入。

一気に読了。よくある「感動の物語」が薄らぐ怒濤の感動。
「とにかく読め!」の意味分かりました。どこをどう説明しても、ネタバレになるからなんですね(笑)。

シリーズの主人公は刑事だが今回は「大男を待つ人」でしょう。その人以外も、脇役たちの人生、心情の描き方が素晴らしい。…とはいうものの、それらが淡々と描かれるのならただの人情物だが、狂気をはらんだ男が帰還することによって巻き起こる一連の事件の描き方の、なんと不気味なことよ。

そして怒濤の後半に突入、読了し、感情の根本を揺さぶられるような衝撃が走り、しばらく小説から抜け出せなかった。
小難しいことは一切描かれていない。物語も古典的と言っていいほど明快。だけど深い。それはこの作品が「人間」に正面から向き合っているからだろう。

食わず嫌いを反省。シリーズ一巻から読みます。遡るのも悪くないでしょう。
絆回廊 新宿鮫X (カッパ・ノベルス) Amazon書評・レビュー: 絆回廊 新宿鮫X (カッパ・ノベルス)より
4334077188
No.16
(5pt)

「とにかく読め」と進められ…

昔から「新宿鮫」は面白いと聞いていたが、ハードボイルドとかミステリーとか、ジャンルでくくられるものとそれを熱く語る人たちに嫌悪感があったので敬遠していた。
しかし今回は、複数の人間に「とにかく読め!内容は教えられないけど」と同じような表現で進められたので購入。

一気に読了。よくある「感動の物語」が薄らぐ怒濤の感動。
「とにかく読め!」の意味分かりました。どこをどう説明しても、ネタバレになるからなんですね(笑)。

シリーズの主人公は刑事だが今回は「大男を待つ人」でしょう。その人以外も、脇役たちの人生、心情の描き方が素晴らしい。…とはいうものの、それらが淡々と描かれるのならただの人情物だが、狂気をはらんだ男が帰還することによって巻き起こる一連の事件の描き方の、なんと不気味なことよ。

そして怒濤の後半に突入、読了し、感情の根本を揺さぶられるような衝撃が走り、しばらく小説から抜け出せなかった。
小難しいことは一切描かれていない。物語も古典的と言っていいほど明快。だけど深い。それはこの作品が「人間」に正面から向き合っているからだろう。

食わず嫌いを反省。シリーズ一巻から読みます。遡るのも悪くないでしょう。
絆回廊 新宿鮫Ⅹ Amazon書評・レビュー: 絆回廊 新宿鮫Ⅹより
4334927580
No.15
(4pt)

鮫島は大切な人を守れるか

ある警官に拳銃で復讐しようとする大男を追っていた鮫島は、図らずも『風化水脈』の事件で衰退した藤野組に代わって栄勇会が伸長したカラクリを知ることに。一方、恋人の周辺には麻薬捜査の手が。果たして鮫島は動き出した殺人の連鎖と警官殺しを止められるのか? 恋人との関係は?

前作で警察内外の好敵手との決着をつけた新宿鮫シリーズ。区切りの10作目となる本作では、警察官としての鮫島を長く見守り擁護してきた上司、そして人間・鮫島を理解し心の支えとなってきた恋人との関係が、転機を迎えます。

殺人を未然に防ごうとした鮫島の捜査は、仮面を被って社会に浸透する犯罪組織に脅威を与え、過剰な防衛行動を招いてしまう。死体が増えていく中、鮫島は事件の全体像を理解しますが、肝心の大男の姿を捉えられない。報恩の機会を求めた暴力団幹部、大男の帰りを待ち続けた女、中国から来日した青年、彼らの絆が交錯する場に鮫島が辿り着いたとき……。

序盤から漂う不穏な空気、ひたひたと迫る見えない敵、追い詰められているのは敵か鮫島か。雲を掴むような話を少しずつ具体化していく前半にはワクワクしますし、材料が出揃いスピーディーに展開する後半もいい。クライマックス後の描写を端的に切り上げる恒例のスタイルも、余韻を残すのが私好みです。偶発的でシンプルな事件を描くこと、登場人物の個性がしつこくないことから、食い足りない印象を持つ方もいるでしょうが、私にはむしろ余計なところで引っ掛からずに読めてよかったです。

ラスト、もはや鮫島は孤立した存在ではなく、新宿署の中では幹部が一致して人格と能力を認める存在となっていることが示されます。悲劇の先に、今後の展開への希望を見ました。
絆回廊 新宿鮫X (カッパ・ノベルス) Amazon書評・レビュー: 絆回廊 新宿鮫X (カッパ・ノベルス)より
4334077188