妊娠カレンダー

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評判

妊娠カレンダーの評価:

3.79/5点 レビュー 56件。 D ランク

Amazon書評・レビュー点数毎のグラフです

平均点3.79pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全114件 41〜60 3/6ページ
No.74
(5pt)

悪意なのか???

大好きな姉を苦しめるモノから姉を守る。
手段として姉を傷付けようとし、結果的に姉の為になる活動をする。
初めて読んだのは10年前で、ふとした拍子にこの話を思い出して再読。
妹の気持ちがとてもわかるような、やっぱりわからないような。
こんなにもやもやした気持ちになる物語はなかなか無いです。

他の短編も粒ぞろい。
オススメです。
妊娠カレンダー (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 妊娠カレンダー (文春文庫)より
4167557010
No.73
(5pt)

悪意なのか???

大好きな姉を苦しめるモノから姉を守る。
手段として姉を傷付けようとし、結果的に姉の為になる活動をする。
初めて読んだのは10年前で、ふとした拍子にこの話を思い出して再読。
妹の気持ちがとてもわかるような、やっぱりわからないような。
こんなにもやもやした気持ちになる物語はなかなか無いです。

他の短編も粒ぞろい。
オススメです。
妊娠カレンダー Amazon書評・レビュー: 妊娠カレンダーより
4163124209
No.72
(4pt)

投げっぱなしの怖さ

すごいな、と感じたのは各章において怖いと感じさせる終わり方なのに、その過程の文章がまったく恐怖とは無関係な表現であることです。
妊娠中の姉にいわれのない八つ当たりをされていたり、鍋でジャムをかき混ぜたりしてるだけなのに、終わりに近づくにつれ、学生時代にアメリカ産のGFはヤバイことを教わっていたエピソードが出てきたり、姉が食欲旺盛になってきてGFジャムを貪る描写があったり、じわじわとせりあがってくる恐怖を感じます。

他の二作品も気づかない程度に、しかし確実に蓄積される怖さというあたりでは変わらぬ恐怖なのですが、この作品については終わり方がとにかく秀逸ですね。産まれてきたであろう姉の子どもと、産んだ姉に会うために病院に向かう妹の描写で終えている辺りは決して無責任ではない投げっぱなしの怖さを感じます。
改めて読んでみても一番怖いのは姉の子どもに対して「染色体」という表現を用いているのが恐ろしいセンスだなあと思いました。
あとGF怖いわ。
妊娠カレンダー (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 妊娠カレンダー (文春文庫)より
4167557010
No.71
(4pt)

投げっぱなしの怖さ

すごいな、と感じたのは各章において怖いと感じさせる終わり方なのに、その過程の文章がまったく恐怖とは無関係な表現であることです。
妊娠中の姉にいわれのない八つ当たりをされていたり、鍋でジャムをかき混ぜたりしてるだけなのに、終わりに近づくにつれ、学生時代にアメリカ産のGFはヤバイことを教わっていたエピソードが出てきたり、姉が食欲旺盛になってきてGFジャムを貪る描写があったり、じわじわとせりあがってくる恐怖を感じます。

他の二作品も気づかない程度に、しかし確実に蓄積される怖さというあたりでは変わらぬ恐怖なのですが、この作品については終わり方がとにかく秀逸ですね。産まれてきたであろう姉の子どもと、産んだ姉に会うために病院に向かう妹の描写で終えている辺りは決して無責任ではない投げっぱなしの怖さを感じます。
改めて読んでみても一番怖いのは姉の子どもに対して「染色体」という表現を用いているのが恐ろしいセンスだなあと思いました。
あとGF怖いわ。
妊娠カレンダー Amazon書評・レビュー: 妊娠カレンダーより
4163124209
No.70
(5pt)

よかった

非常に良い本です。発送も早くて、また、利用したいと思います。
妊娠カレンダー (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 妊娠カレンダー (文春文庫)より
4167557010
No.69
(5pt)

よかった

非常に良い本です。発送も早くて、また、利用したいと思います。
妊娠カレンダー Amazon書評・レビュー: 妊娠カレンダーより
4163124209
No.68
(3pt)

この物語たちは英語で読んだほうがゾクゾク来る!

アメリカ人からこの本の英語訳版をもらいました。1年以上放置。最近たまたま本棚の奥で見つけて読んでみました。あらら・・・お、面白かったです!とても言葉の使い方や表現が素敵だったので日本語でも読みたいと思いました。で、読んでみたら…あらら・・なんだろう、意外なことに白けてしまいました。安っぽかった。つまんなかった。日本語が彼女の世界観を壊している。なんでなんだろうか。わからない。日本語が英語に負ける時なんてないと思っていたのでとても悔しいです。でも、もし英語で読む機会がありましたらぜひぜひ英語で読んでみて。彼女の世界観に英語がすごくマッチして日本語では感じなかったもの感じれます。いつも聴いていた曲をハイレゾで聞いた時の驚きのように。
妊娠カレンダー (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 妊娠カレンダー (文春文庫)より
4167557010
No.67
(3pt)

この物語たちは英語で読んだほうがゾクゾク来る!

アメリカ人からこの本の英語訳版をもらいました。1年以上放置。最近たまたま本棚の奥で見つけて読んでみました。あらら・・・お、面白かったです!とても言葉の使い方や表現が素敵だったので日本語でも読みたいと思いました。で、読んでみたら…あらら・・なんだろう、意外なことに白けてしまいました。安っぽかった。つまんなかった。日本語が彼女の世界観を壊している。なんでなんだろうか。わからない。日本語が英語に負ける時なんてないと思っていたのでとても悔しいです。でも、もし英語で読む機会がありましたらぜひぜひ英語で読んでみて。彼女の世界観に英語がすごくマッチして日本語では感じなかったもの感じれます。いつも聴いていた曲をハイレゾで聞いた時の驚きのように。
妊娠カレンダー Amazon書評・レビュー: 妊娠カレンダーより
4163124209
No.66
(3pt)

メンヘラ姉妹

表題作の「妊娠カレンダー」は、初出が「文學界」平成二年九月号。第104回芥川賞受賞作だ。で、話の内容は、大学生の妹と妊娠している二十代後半の姉とその夫と三人で一つ屋根の下で暮らしていて、主人公である妹の視点から、妊娠中の姉の様子を観察しているというもの。この姉妹の両親は事故で死んだらしい。時々、姉の夫(主人公から見たら義兄)の両親が三人で暮らしている家を訪ねてくる。
妊娠した姉は、つわりがひどくなり、そのことで妹や夫にひどくあたりちらし、心療内科にも通う。どうやら、この姉は高校生の頃から十年間心療内科に通っているもともとメンヘラで、そんなメンヘラな姉を妹は冷静に見つめている。妹のほうは、大学生で、時々スーパーの実演販売のバイトをしていて、姉と比べてまともだと思ったら、こいつもなかなかのメンヘラだった。ある日、バイト先のスーパーで、そこの店員が棚に商品を並べていた時に転んでしまい、生卵のパックをグシャグシャにしてしまい、近くのグレープフルーツにも生卵がかかっため、妹はバイトの帰り際、店長から、売り物にならなくなったグレープフルーツを大量にもらって帰る。家に帰ると、そのグレープフルーツでジャムを作るのだが、姉は、その頃にはつわりは治っていて、その反動で、食欲が旺盛になっており、妹が作ったグレープフルーツのジャムを、そのままスプーンですくって食べる。しかし、そのグレープフルーツはアメリカからの輸入品で、防かび剤であるPWHに漬けられていてその薬が人体にとって有害であることを妹は知っている。そのことを知っているにもかかわらず、妹は、アメリカからの輸入品であるグレープフルーツでジャムを作り、妊娠中の姉に食べさせ続けるといった内容で、本当に、姉妹そろってメンヘラだな、と思う小説だった。
作品全体の雰囲気は、固有名詞がほとんど出てこないので、透明感のようなものがあります。主人公である妹の名前も姉の名前もその夫の名前も出てこず、唯一、名前が与えられているのは、メンヘラの姉が通う心療内科の二階堂先生だけだ。これは一体なんだろうと一瞬思ったが、まー、書いた作者もあまり深く考えず、こうなっただけだろう。

表題作以外の作品
・「ドミトリイ」          「海燕」 平成二年十二月号
・「夕暮れの給食室と雨のプール」 「文學界」 平成三年三月号

表題作以外の二篇は、勘違いかもしれないが、村上春樹の短編と雰囲気が似ていると思った。同じ早稲田出身ということもあって、作者が意識していた時期もあったのだろうか? それでも「ドミトリイ」はあって当然のものがなくなる、自明の存在が消えていくといった作者がしばしば使うテーマが、話の軸になっている。
妊娠カレンダー (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 妊娠カレンダー (文春文庫)より
4167557010
No.65
(3pt)

メンヘラ姉妹

表題作の「妊娠カレンダー」は、初出が「文學界」平成二年九月号。第104回芥川賞受賞作だ。で、話の内容は、大学生の妹と妊娠している二十代後半の姉とその夫と三人で一つ屋根の下で暮らしていて、主人公である妹の視点から、妊娠中の姉の様子を観察しているというもの。この姉妹の両親は事故で死んだらしい。時々、姉の夫(主人公から見たら義兄)の両親が三人で暮らしている家を訪ねてくる。
妊娠した姉は、つわりがひどくなり、そのことで妹や夫にひどくあたりちらし、心療内科にも通う。どうやら、この姉は高校生の頃から十年間心療内科に通っているもともとメンヘラで、そんなメンヘラな姉を妹は冷静に見つめている。妹のほうは、大学生で、時々スーパーの実演販売のバイトをしていて、姉と比べてまともだと思ったら、こいつもなかなかのメンヘラだった。ある日、バイト先のスーパーで、そこの店員が棚に商品を並べていた時に転んでしまい、生卵のパックをグシャグシャにしてしまい、近くのグレープフルーツにも生卵がかかっため、妹はバイトの帰り際、店長から、売り物にならなくなったグレープフルーツを大量にもらって帰る。家に帰ると、そのグレープフルーツでジャムを作るのだが、姉は、その頃にはつわりは治っていて、その反動で、食欲が旺盛になっており、妹が作ったグレープフルーツのジャムを、そのままスプーンですくって食べる。しかし、そのグレープフルーツはアメリカからの輸入品で、防かび剤であるPWHに漬けられていてその薬が人体にとって有害であることを妹は知っている。そのことを知っているにもかかわらず、妹は、アメリカからの輸入品であるグレープフルーツでジャムを作り、妊娠中の姉に食べさせ続けるといった内容で、本当に、姉妹そろってメンヘラだな、と思う小説だった。
作品全体の雰囲気は、固有名詞がほとんど出てこないので、透明感のようなものがあります。主人公である妹の名前も姉の名前もその夫の名前も出てこず、唯一、名前が与えられているのは、メンヘラの姉が通う心療内科の二階堂先生だけだ。これは一体なんだろうと一瞬思ったが、まー、書いた作者もあまり深く考えず、こうなっただけだろう。

表題作以外の作品
・「ドミトリイ」          「海燕」 平成二年十二月号
・「夕暮れの給食室と雨のプール」 「文學界」 平成三年三月号

表題作以外の二篇は、勘違いかもしれないが、村上春樹の短編と雰囲気が似ていると思った。同じ早稲田出身ということもあって、作者が意識していた時期もあったのだろうか? それでも「ドミトリイ」はあって当然のものがなくなる、自明の存在が消えていくといった作者がしばしば使うテーマが、話の軸になっている。
妊娠カレンダー Amazon書評・レビュー: 妊娠カレンダーより
4163124209
No.64
(3pt)

メンヘラ姉妹

表題作の「妊娠カレンダー」は、初出が「文學界」平成二年九月号。第104回芥川賞受賞作だ。で、話の内容は、大学生の妹と妊娠している二十代後半の姉とその夫と三人で一つ屋根の下で暮らしていて、主人公である妹の視点から、妊娠中の姉の様子を観察しているというもの。この姉妹の両親は事故で死んだらしい。時々、姉の夫(主人公から見たら義兄)の両親が三人で暮らしている家を訪ねてくる。
妊娠した姉は、つわりがひどくなり、そのことで妹や夫にひどくあたりちらし、心療内科にも通う。どうやら、この姉は高校生の頃から十年間心療内科に通っているもともとメンヘラで、そんなメンヘラな姉を妹は冷静に見つめている。妹のほうは、大学生で、時々スーパーの実演販売のバイトをしていて、姉と比べてまともだと思ったら、こいつもなかなかのメンヘラだった。ある日、バイト先のスーパーで、そこの店員が棚に商品を並べていた時に転んでしまい、生卵のパックをグシャグシャにしてしまい、近くのグレープフルーツにも生卵がかかっため、妹はバイトの帰り際、店長から、売り物にならなくなったグレープフルーツを大量にもらって帰る。家に帰ると、そのグレープフルーツでジャムを作るのだが、姉は、その頃にはつわりは治っていて、その反動で、食欲が旺盛になっており、妹が作ったグレープフルーツのジャムを、そのままスプーンですくって食べる。しかし、そのグレープフルーツはアメリカからの輸入品で、防かび剤であるPWHに漬けられていてその薬が人体にとって有害であることを妹は知っている。そのことを知っているにもかかわらず、妹は、アメリカからの輸入品であるグレープフルーツでジャムを作り、妊娠中の姉に食べさせ続けるといった内容で、本当に、姉妹そろってメンヘラだな、と思う小説だった。
作品全体の雰囲気は、固有名詞がほとんど出てこないので、透明感のようなものがあります。主人公である妹の名前も姉の名前もその夫の名前も出てこず、唯一、名前が与えられているのは、メンヘラの姉が通う心療内科の二階堂先生だけだ。これは一体なんだろうと一瞬思ったが、まー、書いた作者もあまり深く考えず、こうなっただけだろう。

表題作以外の作品
・「ドミトリイ」               「海燕」 平成二年十二月号
・「夕暮れの給食室と雨のプール」 「文學界」 平成三年三月号

表題作以外の二篇は、勘違いかもしれないが、村上春樹の短編と雰囲気が似ていると思った。同じ早稲田出身ということもあって、作者が意識していた時期もあったのだろうか? それでも「ドミトリイ」はあって当然のものがなくなる、自明の存在が消えていくといった作者がしばしば使うテーマが、話の軸になっている。
妊娠カレンダー (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 妊娠カレンダー (文春文庫)より
4167557010
No.63
(3pt)

メンヘラ姉妹

表題作の「妊娠カレンダー」は、初出が「文學界」平成二年九月号。第104回芥川賞受賞作だ。で、話の内容は、大学生の妹と妊娠している二十代後半の姉とその夫と三人で一つ屋根の下で暮らしていて、主人公である妹の視点から、妊娠中の姉の様子を観察しているというもの。この姉妹の両親は事故で死んだらしい。時々、姉の夫(主人公から見たら義兄)の両親が三人で暮らしている家を訪ねてくる。
妊娠した姉は、つわりがひどくなり、そのことで妹や夫にひどくあたりちらし、心療内科にも通う。どうやら、この姉は高校生の頃から十年間心療内科に通っているもともとメンヘラで、そんなメンヘラな姉を妹は冷静に見つめている。妹のほうは、大学生で、時々スーパーの実演販売のバイトをしていて、姉と比べてまともだと思ったら、こいつもなかなかのメンヘラだった。ある日、バイト先のスーパーで、そこの店員が棚に商品を並べていた時に転んでしまい、生卵のパックをグシャグシャにしてしまい、近くのグレープフルーツにも生卵がかかっため、妹はバイトの帰り際、店長から、売り物にならなくなったグレープフルーツを大量にもらって帰る。家に帰ると、そのグレープフルーツでジャムを作るのだが、姉は、その頃にはつわりは治っていて、その反動で、食欲が旺盛になっており、妹が作ったグレープフルーツのジャムを、そのままスプーンですくって食べる。しかし、そのグレープフルーツはアメリカからの輸入品で、防かび剤であるPWHに漬けられていてその薬が人体にとって有害であることを妹は知っている。そのことを知っているにもかかわらず、妹は、アメリカからの輸入品であるグレープフルーツでジャムを作り、妊娠中の姉に食べさせ続けるといった内容で、本当に、姉妹そろってメンヘラだな、と思う小説だった。
作品全体の雰囲気は、固有名詞がほとんど出てこないので、透明感のようなものがあります。主人公である妹の名前も姉の名前もその夫の名前も出てこず、唯一、名前が与えられているのは、メンヘラの姉が通う心療内科の二階堂先生だけだ。これは一体なんだろうと一瞬思ったが、まー、書いた作者もあまり深く考えず、こうなっただけだろう。

表題作以外の作品
・「ドミトリイ」               「海燕」 平成二年十二月号
・「夕暮れの給食室と雨のプール」 「文學界」 平成三年三月号

表題作以外の二篇は、勘違いかもしれないが、村上春樹の短編と雰囲気が似ていると思った。同じ早稲田出身ということもあって、作者が意識していた時期もあったのだろうか? それでも「ドミトリイ」はあって当然のものがなくなる、自明の存在が消えていくといった作者がしばしば使うテーマが、話の軸になっている。
妊娠カレンダー Amazon書評・レビュー: 妊娠カレンダーより
4163124209
No.62
(5pt)

高水準の中編3編、読書の醍醐味を味わいました。

上質の中編3篇です。私は、特に2番目の「ドミトリイ」が好きでした。特殊な変性を遂げつつある不思議な雰囲気の学生寮。静かに死と共存するような先生。単調に降り続く雨。雨がやがて訪れる緩やかな死を強く暗示させてくれつつ、不思議に広がっていく天井のしみ。うん、とても優しいけどカフカ的な素敵な雰囲気です。これ大好きな作品でした。読み終わるのが惜しかった。
「妊娠カレンダー」も興味深いです。妊娠した姉の様子を科学の実験ノートのように客観的に眺めてくれています。母性愛とかカットされて、生物的な生理的変化が淡々と記されて類を見ない作品になっています。つわりのスプーンの砂のにおい、そしてつわりが終わって、無性に「グレープフルーツのジャム」を食べまくる姉。PWHとか頭の片隅に冷静に見つめる私。最後の「破壊された姉の赤ん坊」も衝撃的な表現ですね。破壊されたは姉にかかるんでしょうけど。試食コーナーでバイトするご本人は、「帯同馬」のお姉さんになっていくんでしょうか。
「夕暮れの給食室と雨のプール」は明るいメルヘン調の作品です。チャーリーとチョコレート工場みたいに、思い切り想像力を働かせて書いて頂いています。半導体製造工場みたいな給食室の描写がうまいですね。最初、ジュジュが犬か猫か、どっちかなと思って読み始めました。
これだけの中編3編が1冊に収められた作品で、驚きました。水準すごく高い作品集です。読む機会を得て幸せでした。
妊娠カレンダー (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 妊娠カレンダー (文春文庫)より
4167557010
No.61
(5pt)

高水準の中編3編、読書の醍醐味を味わいました。

上質の中編3篇です。私は、特に2番目の「ドミトリイ」が好きでした。特殊な変性を遂げつつある不思議な雰囲気の学生寮。静かに死と共存するような先生。単調に降り続く雨。雨がやがて訪れる緩やかな死を強く暗示させてくれつつ、不思議に広がっていく天井のしみ。うん、とても優しいけどカフカ的な素敵な雰囲気です。これ大好きな作品でした。読み終わるのが惜しかった。
「妊娠カレンダー」も興味深いです。妊娠した姉の様子を科学の実験ノートのように客観的に眺めてくれています。母性愛とかカットされて、生物的な生理的変化が淡々と記されて類を見ない作品になっています。つわりのスプーンの砂のにおい、そしてつわりが終わって、無性に「グレープフルーツのジャム」を食べまくる姉。PWHとか頭の片隅に冷静に見つめる私。最後の「破壊された姉の赤ん坊」も衝撃的な表現ですね。破壊されたは姉にかかるんでしょうけど。試食コーナーでバイトするご本人は、「帯同馬」のお姉さんになっていくんでしょうか。
「夕暮れの給食室と雨のプール」は明るいメルヘン調の作品です。チャーリーとチョコレート工場みたいに、思い切り想像力を働かせて書いて頂いています。半導体製造工場みたいな給食室の描写がうまいですね。最初、ジュジュが犬か猫か、どっちかなと思って読み始めました。
これだけの中編3編が1冊に収められた作品で、驚きました。水準すごく高い作品集です。読む機会を得て幸せでした。
妊娠カレンダー Amazon書評・レビュー: 妊娠カレンダーより
4163124209
No.60
(4pt)

数理と不条理とを併せ持った作者の持ち味が良く出た中編集

表題作の他、「ドミトリイ」、「夕暮れの給食室と雨のプール」の全3つの作品を収めた中編集。数理と不条理とを併せ持った作者の持ち味が良く出ている。

表題作は、題名こそ平凡な印象を与えるものの、妊娠した"姉"の妊娠発覚から出産までの模様を、ヒロインである"妹"の日記によって綴るという変わった視座で描いた作品。幸せな過程である筈の妊娠を、一種のメタモルフォーゼの様に描き、更に"妹"の悪意が加わって、悪夢の世界へと誘う手腕が買える。「ドミトリイ」は、古びた下宿屋とその管理人とを重ね合わせ、皆川博子氏の諸作品の様な幻想と恐怖を醸し出している。身体の部位に対する執拗な描写が生々しい。作者の他の作品でもそうなのだが、作者が魅力を感じる(描く)男性はどうやら<先生>らしい。「夕暮れの給食室と雨のプール」は、短編と言って良い長さだが、不思議な懐かしさと幻想味を覚える掴み所のない作品。

初期の作者の作風が非常に良く出た中編集。表題を見て、敬遠したくなった男性の方にも一読をお薦めしたい充実した内容だと思う。
妊娠カレンダー (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 妊娠カレンダー (文春文庫)より
4167557010
No.59
(4pt)

数理と不条理とを併せ持った作者の持ち味が良く出た中編集

表題作の他、「ドミトリイ」、「夕暮れの給食室と雨のプール」の全3つの作品を収めた中編集。数理と不条理とを併せ持った作者の持ち味が良く出ている。

表題作は、題名こそ平凡な印象を与えるものの、妊娠した"姉"の妊娠発覚から出産までの模様を、ヒロインである"妹"の日記によって綴るという変わった視座で描いた作品。幸せな過程である筈の妊娠を、一種のメタモルフォーゼの様に描き、更に"妹"の悪意が加わって、悪夢の世界へと誘う手腕が買える。「ドミトリイ」は、古びた下宿屋とその管理人とを重ね合わせ、皆川博子氏の諸作品の様な幻想と恐怖を醸し出している。身体の部位に対する執拗な描写が生々しい。作者の他の作品でもそうなのだが、作者が魅力を感じる(描く)男性はどうやら<先生>らしい。「夕暮れの給食室と雨のプール」は、短編と言って良い長さだが、不思議な懐かしさと幻想味を覚える掴み所のない作品。

初期の作者の作風が非常に良く出た中編集。表題を見て、敬遠したくなった男性の方にも一読をお薦めしたい充実した内容だと思う。
妊娠カレンダー Amazon書評・レビュー: 妊娠カレンダーより
4163124209
No.58
(5pt)

最大限の抵抗

一般常識として、妊娠はめでたく、喜ぶべきものだ。
ところが主人公は姉の妊娠を快く思うことができない。
この、常識と実感とのズレは非常に素直なものだと思う。
誰もが世間の常識通りのテレビドラマ的な感情を抱くとは限らないのだ。
むしろ、皆がこういった画一的な価値観に疑問を抱きつつも
その通りにふるまっていることでこういった常識は支えられているのだろう。
妊娠をきっかけに尊大になっていく姉に嫌悪感を露わにするほど常識外れにもなれない主人公がとった行動は、
血縁や義務感に縛られた現代人のできる最大の抵抗なのかもしれない。
妊娠カレンダー (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 妊娠カレンダー (文春文庫)より
4167557010
No.57
(5pt)

最大限の抵抗

一般常識として、妊娠はめでたく、喜ぶべきものだ。
ところが主人公は姉の妊娠を快く思うことができない。
この、常識と実感とのズレは非常に素直なものだと思う。
誰もが世間の常識通りのテレビドラマ的な感情を抱くとは限らないのだ。
むしろ、皆がこういった画一的な価値観に疑問を抱きつつも
その通りにふるまっていることでこういった常識は支えられているのだろう。
妊娠をきっかけに尊大になっていく姉に嫌悪感を露わにするほど常識外れにもなれない主人公がとった行動は、
血縁や義務感に縛られた現代人のできる最大の抵抗なのかもしれない。
妊娠カレンダー Amazon書評・レビュー: 妊娠カレンダーより
4163124209
No.56
(3pt)

生々しい

静かで淡々とした文体から、気づくと漂ってくる生々しさ。
人間の身体の感触が伝わってきました。どこかリアルな小説です。
とても「女性」を感じる本でした。
妊娠カレンダー (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 妊娠カレンダー (文春文庫)より
4167557010
No.55
(3pt)

生々しい

静かで淡々とした文体から、気づくと漂ってくる生々しさ。
人間の身体の感触が伝わってきました。どこかリアルな小説です。
とても「女性」を感じる本でした。
妊娠カレンダー Amazon書評・レビュー: 妊娠カレンダーより
4163124209