【千野隆司】
めおと旅籠繁盛記
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真夜中の初午参りに出掛けた喜八郎らは、川で身投げの女を間一髪のところで助け出す。
洪水で崩れた深川洲崎の石垣普請の入札にまつわる普請奉行と岩槻屋の不正を暴いたものの、御手伝普請のための費用がいまだ足りぬ正紀たちは、窮地に追い込まれる。
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寛政四年七月、高岡藩井上家当主正紀に、公儀からお国入りの許しが出た。
正紀の近習植村の嫁取り、待望の世継ぎ誕生と、慶事が続いた高岡藩井上家。
高松藩士殺しの真相を暴いた礼として百両の当たりの富札を得たことで、無事正紀の初のお国入りの費えの目処が立った高岡藩井上家。
一俵でも禄高が減れば旗本に格下げになる、ぎりぎり一万石の大名、下総高岡藩井上家に婿入りすることになった竹腰正紀はまだ十七歳の若者だ。
凶作のため高岡藩の米収穫高も例年の七割しかなく、藩財政がさらに困窮することが予想された。
藩と領民が力を合わせ「国替え」という最大の難事を乗り越えた高岡藩井上家。
閑静な町並みの、とある隠居所で紙問屋「美濃屋」の遣り手の主人・富右衛門が、全裸死体で発見された。
からっけつの旗本が陰謀を暴き、巨悪を両断血筋はよくて二枚目で、剣も冴えわたるが、美しい娘子にはつい浮かれてしまう内藤三左衛門、二十三歳。
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旗本家次男の五月女角次郎は、縁あって舂米屋の大黒屋に入り婿した。
家禄三百五十石の旗本家の次男だった角次郎は米屋の大黒屋に婿入りした。
高岡河岸の発展、〆粕や下り塩の販売など藩主正紀の指揮のもと、藩士たちの不断の努力によって、徐々に回復してきた高岡藩井上家の財政状況。
長年仕えていた油屋をいわれのない疑いによって去ることになった喜助。
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四代将軍家綱の法要の折に、二人組の侍に襲われていた身なりのいい武家の男児を助けた北町奉行所与力の山野辺に頼まれて、高岡藩上屋敷で男児を預かることになった正紀。
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正国の奏者番辞任で反定信の旗幟を鮮明にし、同じく反定信派の大奥御年寄滝川と急接近した尾張一門。
反・松平定信ということで急接近した尾張徳川家一門と将軍付御年寄・滝川。
定信が発布した棄捐令(徳政令)に歓喜の声を上げる旗本、御家人だったが、その喜びも長くは続かなかった。