十二年前のある朝、魚貫めぐるは公務員試験を受けに行く途中で突然の雨に降られ、立ち往生していた。

人はウソをつく時、視線を外したり、つい早口になったりしませんか？　それは、緊張、不安、警戒、恐怖といった心理によって引き起こされる生理的な反応、万人に共通するクセのようなものだ。

マッチョな探偵とちょっとおデブな婦人警官の凸凹コンビが、あっと驚く推理で事件の謎を解く。

リストラの憂き目に遭いつつ、転職口が見つかりホッとしていた中年男・青葉一成。

北九州市の門司港で探偵業を営む御倉学に、県内有数の学校法人の理事長から依頼があった。

第16回横溝正史賞優秀作。―そのアリバイは完璧なはずだった。

大手ビール会社で話題のCMを製作し異例の出世をしていた出水英一は、仕事に疑問を持ち半年ほど前に故郷のひなた町役場に転職してきた。

父危篤の報せに病院へ急ぐ会社員、納期が迫ったITエンジニア、背後から痴漢の手が忍び寄る美人―それぞれの場所へ向かう人々を乗せた夜の満員電車が、事故で運転を見合わせる。

過労死続出の職場を辞め、Uターンしたのが9年前。啓一は田園都市の市役所勤務。

『どろ』『かび「』『とげ』の三部作で人気を博した、著者の「巻き込まれ型」小説の決定版がここに! 名井等は下着泥棒の容疑者として誤認逮捕され、会社からは首を切られた。

犬の最期を看取る「老犬ホーム」で働くことになった智美。

神田川病院に勤務する医師の早坂ルミ子は末期のがん患者を診ているが、患者の気持ちがわからないのが悩みの種。

昼は刑事、夜は漫才師。

毎日が黄金に輝いていた12歳の夏、少年は川辺の流木に奇妙な印を残して忽然と姿を消した。

思い出の「食」を捜していただけなかったら、私はずっと過去ばかりを追いかけてしまっていたと思います―。

もらい火によって全焼するも、ふたたび四谷のしんみち通りで開店したおでん屋「めぐみ食堂」。

ある日、一発屋の作家・新居航生に届いた過去へのタイムスリップ案内状。

果てしない未来と、果てしない不安。甘いお菓子が、必要だ。

第15回『このミステリーがすごい! 』大賞・優秀賞受賞作は江戸の口入屋を舞台にした時代ミステリーです! 江戸・天明年間の京都。

成人式を迎えるアンちゃん。大人になるには、まだ早い気がするけど、それでも時間は進むし、世の中は待ってくれません。

末期癌で死に瀕する男―矢坂。闇金で築いた巨額の遺産をめぐって5人の人生が交錯する。

どこに行っても喫煙者には肩身の狭い時代になった。

「もう一度、仕事をしてみないか」ふたりの子どもにも恵まれ、幸福な日々を送る福田曜子の元に届いた25年ぶりの仕事の依頼。

老眼、腰痛、高血圧。

捜査のためなら、俺は外道にでもなる。

県警捜査四課のエースだった片桐誠一は、情報漏洩の疑いで左遷された。

５２ヘルツのクジラとは、他のクジラが聞き取れない高い周波数で鳴く世界で一頭だけのクジラ。何も届かない、何も届けられない。

「もういいんです」人を殺めた女は控訴を取り下げ、静かに刑に服したが…。

恩人の命令は、思いがけないものだった。 不当な理由で職場を解雇され、腹いせに罪を犯して逮捕された玲斗。

玄武書房に勤める馬締光也は営業部では変人として持て余されていたが、新しい辞書『大渡海』編纂メンバーとして辞書編集部に迎えられる。

ある日、高校生の僕は病院で一冊の文庫本を拾う。タイトルは「共病文庫」。

3年ごとに開催される芳ヶ江国際ピアノコンクール。

中原道正・小夜子夫妻は一人娘を殺害した犯人に死刑判決が出た後、離婚した。

益子徳一、七十二歳、独身。定年後の人生を慎ましく過ごす独居老人の大真面目で可笑しくて少しだけせつない日常。

牛スジ、葱鮪、トマト、蟹面といった名物おでんや、牡蛎のカレー煮、蒸しいちじくの甘味噌だれなどの美味しい小料理…東京・四谷の「めぐみ食堂」には、今宵も常連客が訪れる。

書店員がその年一番売りたい本を選ぶ書店大賞。今夜はその授賞式。

高校生活最後を飾るイベント「歩行祭」。それは全校生徒が夜を徹して80キロ歩き通すという、北高の伝統行事だった。

「大丈夫。

元ヤンキーの大和と小学生の息子・進の期間限定親子生活を描いた「ホリデー」シリーズ。

日本推理作家協会賞(短編部門)受賞後第一作! 2001年、長らく手付かずだった戦前の名家・旧紫峰邸の敷地内から発見された二つの白骨死体。

江東区で立て籠もり事件が発生した。

早朝にひっそり営業しているスープ屋「しずく」では、シェフ・麻野が美味しい日替わりスープを提供し、お客の悩みを優しく解決してくれる。

訳あって入社二年で会社を辞め、自信をなくしていた長原佑。

東京第一銀行の花咲舞は、今日も不正を許さない。別府支店が見送りの判断を下した、老舗温泉旅館への巨額融資。

「しばらくの間でいい。

36歳未婚女性、古倉恵子。大学卒業後も就職せず、コンビニのバイトは18年目。

北関東の小さな町で、コーヒー豆と和食器を扱う店「小蔵屋」を営むおばあさん、杉浦草。

日村誠司が代貸を務める阿岐本組は、東京下町で長年ちっぽけな所帯を持っている。

ぼんやりした不安と不満を抱え、それでも平凡に暮らしていた三人の女性が、突然、高校時代にタイムスリップさせられてしまう。

「このあたりでは評判らしいですよ。

天才的頭脳と、絶望的な孤独。授けられたのは、それだけだった。

お馴染みの楓ヶ丘動物園の飼育員たち――大型哺乳類担当の僕(桃本)、げっ歯類担当の七森さん、ツンデレ獣医の鴇先生、そしてカルト的人気、爬虫類担当の変態・服部くん――が、動物たちにまつわる謎を解き明かす、人気ミステリーシリーズ最新刊!

食にA級もB級もありまへんけど、人間にも一流も三流もありまへん。みな同じです。

強大な帝国・東乎瑠にのまれていく故郷を守るため、絶望的な戦いを繰り広げた戦士団“独角”。

富士山麓・樹海の洞窟で、奇妙な自給自足生活を送る元自殺志願者たち。

「兜」は超一流の殺し屋だが、家では妻に頭が上がらない。一人息子の克巳もあきれるほどだ。