物語は「初恋」で始まり「再恋」で終わる―。

あることで人を殺した喫茶店『珈琲屋』の主人・行介。行介の幼馴染で、かつて恋人だった冬子。

正式に探偵社に入社した井上雅也。だが、地味な仕事続きで不満気味。

「自分が食べるためにこそ、おいしいものを作らなきゃ」菜の花食堂の料理教室は今日も大盛況。

浅草の一角で、町並みに溶け込むかのように佇む栗丸堂。最近店を継いだ若い主人の名は栗田仁という。

「思わずスープが食べたくなる」と評判のスープ・ミステリー、第2弾です! 東京のとある場所で、早朝のわずかな時間に、ひっそりと営業しているスープ屋しずく。

宮本武蔵を心の師と仰ぐ香織と、日舞から剣道に転進した早苗。早苗が福岡に転校して離れた後も、良きライバルであり続けた二人。

同僚の真由美のひと言から、社長の金城と玲子に因縁めいた過去があることを知る雅也。

昭和17年、財閥令嬢にして人気画家の多江子は、中日文化協会から上海に招かれた。

利一が小学生だった頃、仲間といれば毎日が冒険だった。真っ赤に染まった川の謎と、湖の人魚伝説。

仕事も恋愛も上手くいかない冴えないサラリーマンの貴生。

春めく浅草は、今日も多くの人でにぎわう。そんな陽気につられてか、甘味処栗丸堂はどこか落ち着かない。

前作『六の宮の姫君』で着手した卒業論文を書き上げ、巣立ちの時を迎えたヒロインは、出版社の編集者として社会人生活のスタートを切る。

「強さは力」の香織と「お気楽不動心」の早苗。

古書店を舞台にした青の出演映画が公開になり、相変わらず賑やかな堀田家。中学3年生になった研人はますます音楽に夢中。

最終学年を迎えた「私」は卒論のテーマ「芥川龍之介」を掘り下げていく一方、田崎信全集の編集作業に追われる出版社で初めてのアルバイトを経験する。

涙も笑いもすべて受け止めて。人をつなぐ和菓子の物語、完結 浅草に夏がやってきた。

突然気を失った小暮井ユキがめを覚ますと、そこは雨坂続の傑作『トロンプルイユの指先』の舞台だった。

倒産寸前の零細代理店・ユニバーサル広告社に大仕事が舞いこんだ。

「大きな雪堆積場の3つのうちのひとつに男性の死体を埋めた」若手刑事の仲野久が勤める北海道警に謎の手紙が届いた。

1920年代、狂乱のパリ。作家志望の英国青年ユージンは、呪われた赤いダイヤの噂を聞きつける。

元イケメン俳優で料理人見習いの海里が働く定食屋「ばんめし屋」に、海里の兄の友人で刑事の涼彦がやってきた。

人口わずか三百人。主な産物はカンピョウ、ヘラチョンペ、オロロ豆。

今から30年前、突然、我南人が「この子ぉ、僕の子供なんだぁ」と生まれたての青をつれて帰ってきた―(「紺に交われば青くなる」)。

観音さまが見下ろす街で、コーヒー豆と和食器の店「小蔵屋」を営む気丈なおばあさん、杉浦草。

武蔵を心の師とする剣道エリートの香織は、中学最後の大会で、無名選手の早苗に負けてしまう。

果てしない未来と、果てしない不安。甘いお菓子が、必要だ。

父が遺したアトリエ兼自宅で革製品の修理をして生計を立てている透子。

大手企業に就職したものの、うだつの上がらない日々に塞ぐ井上雅也。

女子大生と円紫師匠の名コンビここに始まる。爽快な論理展開の妙と心暖まる物語。

探偵・川庄が活躍する「吉祥寺探偵物語」シリーズ第5弾は、川庄の小学6年の息子・健人の恋物語から始まる。

わたしの人生は充実する、あの夫、あの親族さえいなければ。

人気作家、初の怪獣小説。1970年夏、子供たちが体験する奇妙な出来事。

この子と、幸せになりたいだけなのに―岸谷奈江と一人娘の真央は、入園を予定している有名幼稚園へ見学に向かう。

にぎやかなキャラクター達の織りなす楽しさ、軽妙さに加え、恐ろしい妖の要素で背筋がぞくっともさせられる、「明治・妖モダン」シリーズ絶好調の第2弾! 明治21年の東京・銀座。

実力はあるが作品が売れていない悩みを抱える作家・佐古珠美はかつて、ベストセラー作家・豪徳寺ふじ子の秘書だった。

休暇で沖縄に帰ってきたリョウは、親孝行のため「おかあさん」と3日間島内を観光する。

郊外の町で、幼稚園児の遺体が発見された。被害者は死後に性的暴行を加えられていた。

いつものようにアルバイト先のコンビニに出かけようとしていると、日本で一番会いたくない男、警視庁の工藤が訪ねてきた。

助言あり〼(ます)――。スーパーの駐車場で“相談屋”を営む稲垣さんの下で働くことになった浜田青年。

いやはや、とんでもない女と組んだものだ…。ハッタリと出まかせには自信があるが、相方は一枚も二枚も上手。

「ファンの正体を見破れる店員のいる店で、サイン会を開きたい」―若手ミステリ作家のちょっと変わった要望に名乗りを上げた成風堂だが…。

「僕は信じてるんです。

嘘を見抜く名人は刃物男騒動に、演説の達人は「幻の女」探し、精確な体内時計を持つ女は謎の招待券の真意を追う。

人気推理作家を悩ませるのは巨額の税金対策。

19歳の綾乃は島での楽園生活を満喫し、大親友のオバァ、オージャーガンマーと遊び暮らす日日。

美貌の天才少年・春が知りたいのは、人のあらゆる感情。

浅草の仲見世通りから少し外れると、懐かしい雰囲気の和菓子屋が見えてくる。

【第２９回　山本周五郎賞受賞作】 善意は、悪意より恐ろしい。

絵に描いたような幼なじみの真理子と利恵を苛酷な運命が待ち受けていた。

「本当のことを教えてくれよ」―『そして父になる』の是枝裕和監督作品、真実の小説化。弁護に「真実」は必要ない。

「とある地方の小さな書店が経営の危機にあるらしい」よくある悲しい噂のひとつだと思っていたが、書店営業仲間の女性がそのことを妙に気にしていて…。

新型インフルエンザ騒動で激震した浪速の街を、新たな危機が襲う。

このカウンターには、常連も事件もやってくる。そして店主と客たちが解決へ――。

エリート銀行員の仁藤俊実が、意外な理由で妻子を殺害、逮捕・拘留された安治川事件。

少年犯罪の過去を持つ、「悪辣弁護士」御子柴礼司が甦った! 岬検事との法廷対決の行方は? 豪腕ながらも、依頼人に高額報酬を要求する“悪辣弁護士”御子柴礼司(みこしばれいじ)は、夫殺しの容疑で懲役十六年の判決を受けた主婦の弁護を突如、希望する。