あたしたちは小さい頃からずっと、こうやって手を繋いでどうにか世界と向き合ってきた。

不器用にしか愛せなかった、あの頃。そこにはただしっとりと冷たい雨が降り注いでいる。

累計130万部突破『四日間の奇蹟』の著者・浅倉卓弥が描いた、渾身の浅倉版「平家物語」である『君の名残を』が装いも新たに復刊します。

雪深い町で育った桜庭菜穂子、和

第1回『このミステリーがすごい!』大賞・大賞金賞受賞作として、「描写力抜群、正統派の魅力」「新人離れしたうまさが光る!」「張り巡らされた伏線がラストで感動へと結実する」「ここ十年の新人賞ベスト1」と絶賛された感涙のベストセラーを待望の文庫化。

頼朝・頼家・実朝ら源将軍家の闇に光を当て、ベールに覆われた悲劇を鮮やかに描ききった幻想連作短編集。

高校時代、試験勉強に疲れて抜け出した夜の公園で、僕が出会った雪と戯れる不思議な少女―その後デザイナーとして活躍する僕だが、ふとしたことから帰郷することに。

娘と二人だけの日々を過ごす「僕」のもとに残された、母親の思いを静かに綴る表題作、幼い頃の記憶を確かめる真夏の出会いを描いた「向日葵の迷路」など、精緻な筆致で喪失と再生を描く全五篇。

「初めまして、お父さん」。

死刑制度が廃止された近未来の日本。

「俺たちは奇跡を起こすんだ」独自の正義感を持ち、いつも周囲を自分のペースに引き込むが、なぜか憎めない男、陣内。

1919年に生まれたハリー・オーガストは、死んでも誕生時と同じ状況で、記憶を残したまま生まれ変わる体質を持っていた。

渡辺探偵事務所の沢崎のもとに望月皓一と名乗る金融会社の支店長が現われ、赤坂の料亭の女将の身辺調査をしてくれという。

過去を変えることはできるのか。

恩師と向き合う悪徳弁護士・御子柴礼司。「贖罪」の意味を改めて問う、感涙のリーガル・サスペンス。

真希は29歳の版画家。夏の午後、ダンプと衝突する。

1945年の東京。空襲のさなか、浜田少年は息絶えようとする隣人の「先生」から奇妙な頼まれごとをする。

昭和40年代の初め。わたし一ノ瀬真理子は17歳、千葉の海近くの女子高二年。

一九九四年二月二十六日未明、予備校受験のために上京した浪人生の孝史は宿泊中のホテルで火事に遭遇する。

開発途中の物質過去射出機“クロノス・ジョウンター”には重大な欠陥があった。

人間魚雷「回天」。発射と同時に死を約束される極秘作戦が、第二次世界大戦の終戦前に展開されていた。