夢は荒れ地を
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初版刊行(参考)
種別
長編
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4回
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あらすじ
評判
夢は荒れ地をの評価:
0.00/10点 レビュー 0件。 A ランク
夢は荒れ地をの総合評価:
9.05/10点 レビュー 19件。
感想一覧
サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
Amazonレビュー
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
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派の多量虐殺、政府に蔓延する汚職、人身売買、地雷撤去 等々。ネットで検索しても
カンボジア人の息づかいは、いまひとつ響いてきません。豊かで平和な日本で
カンボジアはあまりにも遠く、貧しい東南アジアのひとつでしかありません。
豊かではあっても日本人はそれなりに自分たちの事でいっぱい、いっぱいです。
直接利害のない東南アジアの一国に関心を向ける事はめったにありません。
本書はフィクションという手法を用い、カンボジアの現状を単なる記号から
(漠然であるものの)リアリティをもって感じさせてもらえます。
そんな国にスポットを当てて登場する日本人の目をとおしてその国を語ってくれ
る作者の作風は彼の得意とするところです。日本人は何人か登場しますが、
本編ではどうでもいい端役でいい味を出しているのが在カンボジア日本大使館
「伊達安春」です。外務省ノンキャリアの参事官はクメール語を覚えようとせず、
すべて英語で押し通します。情報収集はもっぱらアメリカ大使館と日本のNGOに頼
りきり、霞ヶ関にインテリジェンスとして打電しています。情報入手のために用意
されている機密費は自宅の高級家具やフランスのビンテージ・ワイン購入に費やされ、
やがて実家へと送られます。あくまでフィクションの世界でのことですが
当たらずといえども遠からずいったところではないでしょうか。
カンボジアの現状は悲惨極まりありません。しかし、先進国の論理で援助をする
ことでは解決するのは困難です。本書では「殺しあわないかぎり何も解決できない」
というクメールの古い諺のとおり、なんともやりきれない無力感を感じ
させる内容ではありますが、少なくとも本書を読む事により、私にとって
カンボジアは one of them では無くなりました。