殺人はお好き?
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小泉喜美子(1934年2/2~1985年11/7 東京生まれ)さんは、 「追いつめる」などのハードボイルド小説、そして、EQMMの編集長を担当したことで知られる、 小泉太郎(生島治郎)と結婚していた事はよく知られた事実です。 結婚生活の間は、執筆を禁じられていたこともあり、経歴のわりに著作数は非常に少なく、 長編は、本作を含めて5作のみです。 本作品は、1981年に発表されたユーモア・ハードボイルド、あるいは、スラプステック・ハードボイルド、といえるものです。 主人公は、進駐軍で在日経験のあるナイスガイのアメリカ人私立探偵。 元上司の依頼で、上司の美貌の妻の素行を調査するために来日し、麻薬密輸の元締め、中国人ボス一味と大活劇を演じます・・・・・。 なんて書けば、正当なハードボイルドを想像しますが、この探偵女好き、かつ相当ゆるく性格で、 こんな者を主人公にすれば、作者の言っているようにC・ブラウン、あるいは、クレイグ・ライス風に処理しなくてはいけなくなってしまいます。 しかも、連載時の事情もあり、少し間延びしている感も無きにしも非ずです。 「弁護人側の証言」などの3部作と比べると、一段落ちるかなと思いますが、 ちゃんと最後にどんでん返しがあり・・・見え見えですけど!!・・・それなりに読ませるミステリーに仕上げているのは、さすがといえます!! | ||||
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旧国鉄の機関紙「交通新聞」に1962年から63年にかけて津田玲子名義で連載された、いわば幻のデビュー長編。本作発表の経緯は巻末に再収録された徳間文庫版の著者あとがきに詳しい。 著者はクレイグ・ライスやカーター・ブラウンの作風を目指したと述べているが、むしろジョン・エヴァンズやハロルド・Q・マスルなどハヤカワミステリで盛んに訳されたチャンドラーの追従者たちのスタイルを思わせる。 謎の中国人組織が暗躍するあたり当時の日活アクション映画めいているが、アメリカ人探偵が口にするワイズクラックや描写など本家を模した初々しさが微笑ましい。主人公のアメリカ人が日本語堪能という設定なので都筑道夫の『三重露出』のようなカルチャーギャップの面白さはないが、丹念な伏線の張り方、終盤のどんでん返しなどに初長編らしい意気込みがよく表れている。 名作『弁護側の証人』や『血の季節』に比べれば、ミステリマニア向けといわざるを得ないが、昭和三十年代の時点で、著者が愛したハードボイルド・ミステリの世界を懸命に、日本に移植しようとした意気込みには心打たれる。 | ||||
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