灼熱の魂



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    初公開日(参考)2025年03月
    分類

    長編小説

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    灼熱の魂 (新潮文庫 ム 2-1)

    2025年03月28日 灼熱の魂 (新潮文庫 ム 2-1)

    双子の姉弟に託されたのは、母からの不可思議な遺言。 それは想像を絶する原罪への扉をひらく鍵だった――。 演劇界を震撼させ映画界を驚愕させた、禁断の戯曲がついに解禁! ある日を境に言葉を発さなくなった母ナワル。そんな母の死後、双子の姉弟ジャンヌとシモンは、公証人から奇妙な遺言を読み聞かせられる。ジャンヌは死んだと思っていた父を、シモンは存在すら知らなかった兄を、それぞれ探し出して手紙を渡さなければならない、と。それを果たしたとき、二人にあてた手紙を読み、あらためて自分を弔ってほしいというものだった。姉弟が知りえなかった母の生涯が明かされるにつれ、沈黙に隠された驚愕の事実が明らかにされていく。戦争と因習、そして皮肉な運命に弄ばれた女性の壮絶なる過去を掘り起こす、人間という最大の謎(ミステリー)。現代のシェイクスピアと呼ぶべきレバノン生まれの劇作家による、慟哭の黙示録!(「BOOK」データベースより)




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    No.1:
    (5pt)

    人類の究極の営為である戦争を扱った作品

    双子の姉弟に亡くなった母親からの遺書が公開され・・・というお話。

    亡くなった母親の遺言で双子が自分らのルーツを辿る・・・というお話ですが、一見ありふれた筋だし、実際にそうですが、最後に明かされる真相は、怒りと悲しみに満ちていて、なかなか読ませます。

    最後についている長い解説によると、著者の方はレバノンの内戦に遭遇した過去があるとの事で、戦争の悲しみを訴えたかったのかな、と思いました。実際にあったかどうかは不明ですが、明かされる真相には時代や地域を超えてありうるリアリティがあり、慟哭しました。

    他にも戦争の悲しみを綴った小説や映画は鑑賞しましたが、本書も反戦の文学として、長く読み継がれる重みを感じました。

    戦争も二度の世界大戦で反省した事になっておりますが、その後も朝鮮戦争、ベトナム戦争、湾岸戦争、イラク戦争、ウクライナ戦争、その他の内戦、紛争を含めると結構しているので、現象ではなく営為かもしれないという虚脱感を感じてしまいます。この後の世界でもまた戦争は続くのでは、とか思いました。

    人類の究極の営為である戦争を扱った作品。必読。
    灼熱の魂 (新潮文庫 ム 2-1)Amazon書評・レビュー:灼熱の魂 (新潮文庫 ム 2-1)より
    4102407812



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