白魔の檻

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種別
長編
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あらすじ

2025年08月29日 白魔の檻

研修医の春田は実習のため北海道へ行くことになり、過疎地医療協力で派遣される城崎と、温泉湖の近くにある山奥の病院へと向かう。ところが二人が辿り着いた直後、病院一帯は濃霧に覆われて誰も出入りができない状況になってしまう。そんな中、院内で病院スタッフが変死体となって発見される。さらに翌朝に発生した大地震の影響で、病院の周囲には硫化水素ガスが流れ込んでしまう。そして、霧とガスにより孤立した病院で不可能犯罪が発生して──。過疎地医療の現実と、災害下で患者を守り共に生き抜こうとする医療従事者たちの極限を描いた本格ミステリ。2025年本屋大賞ノミネートの『禁忌の子』に連なる、シリーズ第2弾。(「BOOK」データベースより)

評判

白魔の檻の評価:

5.00/10点 レビュー 1件。 C ランク

書評・レビュー点数毎のグラフです

平均点5.00pt

白魔の檻の総合評価:

7.67/10点 レビュー 21件。

感想一覧

サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

全1件 1〜1 1/1ページ
No.1
(5pt)

白魔の檻の感想

山奥にある温泉湖近くの病院が舞台。災害により病院一帯は濃霧と温泉区域による硫化水素ガスが発生。
硫化水素は空気よりも重いため、すぐに吸い込む事はないが、徐々に足元から上がってくるタイムリミット状況。ガスによるクローズド・サークルの状況設定に新しさを感じた作品でした。

前作が面白く本作も本格ミステリとして描かれ、斬新なクローズド・サークルの環境設定に期待値が高まりました。しかし結果としては個人的にはやや合わなかった印象です。
本書はデビュー前のストック的な作品でしょうか。前作では感じない文章の質で、今回は内容が把握し辛い読書でした。

小説冒頭のミステリのワクワク感として、病院内の見取り図はとても好感でした。一方、登場人物紹介の方法がやや難点でした。病院ゆえに患者の登場人物だけで70名以上います。主要な登場人物も19名と多く、人物の把握に苦労します。そして主要登場人物の肩書も「外科部長」や「薬剤師」や「看護師」という特徴的な要素で簡潔に示せるところを「更冠病院薬剤師」 「更冠病院新館三階看護師」というフル名称で並べるため、圧迫感といいますか把握し辛さを強めている気がします。共通項はグループ分けで整理すればより良いと思います。もしかすると、あえて意図的に人物は把握しないで読んでもらいたいという狙いがあるのかもしれないのですが、私は登場人物表の段階で少し挫けそうになりました。

登場人物の把握以外にも、突然の回想や、ローカルネタのような知っていて当然のように扱われる用語が多く、内容が散漫に感じました。ただし医療現場の描写や専門的な説明は解説付きであり、前作同様にリアルに描かれたシーンは魅力的でよかったです。見知らぬ時事ネタが同じトーンで差し込まれる箇所はやや違和感が残りました。

ミステリとしての骨格や医療問題を通じた社会的なテーマは印象に残り、意図自体は好感です。今回は構成や文章が合わなかったのですが、シリーズとしての魅力は十分。また、城崎医師がシリーズとして登場しているのはとても良く、彼の性格や行動は個性的で作品の強みになると感じます。その点でも今回は少し役割が少なかった印象。などなど気になり楽しみな点も多い為、今後のシリーズも出れば手に取りたいと思います。

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T4OQ1KM0

Amazonレビュー

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

No.20
(4pt)

漫画もびっくりの状況設定さえ受け入れられれば…

金田一少年みたいな「一人ずつ殺されてく系」が好物。金田一は行く先々でこれでもかと孤立する。しかもメンツの中に毎度の如く引き立て役の武闘派警部と記録係と実行犯と黒幕教唆犯が居合わせる。ふざけんな、そんな偶然が頻繁に起きて堪るか。否、いいんです、あれは少年漫画だし。

一般文芸書もフィクションという意味では同列だから設定上の偶然には寛容であるべきだが、それにも限度がある。ハードカバーで出すような本は、新書版コミックスとは異なる購入読者層を納得させるだけの説得力が有ってしかるべき。本書はその前提を大きく踏み外す。

舞台は市街地から離れた病院だ。開業医なら営業利益を、公営病院なら利用者の便を第一に設置されるのであり得ない立地だ。なぜあり得ない立地にしたか。それは孤立させる人々の多くが医師だから。
「クローズドサークル」が成立するのは、警察権力の不介入と科学的知見による事態の究明手段の不存在が必要と思われるが、病院は孤立したところで科学的究明手段や治療回復手段、技能を持った人材の全てが揃うので連続して犠牲者が出ることは考えにくい。
そこで病院が機能しなくなるように、高濃度の硫化水素が発生してタイムリミットに追われ、数日間にわたり垂れ込める濃霧でヘリが飛ばず、突如起きた大地震でリソースまで制限され、そのタイミングで発生する連続殺人というアクロバティックな状況設定が必要になる。硫化水素が溜まるばかりの滞留地のくせに濃霧は絶え間なく供給される不思議な場所に立地する病院によく認可が下りたもんだ。加えて病院で連続して事件が起きたとして、多数の入院患者をあっさり除外する潔さ。結果オーライとはいえ患者が共犯となる可能性まで捨てるのは極限状態としても無謀すぎる。これならまだテロリスト占拠事案の方がありきたりだが納得しやすい。

そこまで不自然な設定にしてまで病院で事件起こすのは、ただただ著者デビュー作の探偵医師を再登場させるため。十津川警部やホームズ(猫)のように売り上げに影響を与えるレベルの知名度がある主人公なら多少場違いなところに出現するのも分かるが、デビュー二作目でミラクル場面設定のうえ敢えて主人公を続投させる必要性は乏しい。場面設定は作者の専権なのだからもう少しどうにかできなかったのか。読むに値しない駄作では決してなく、犯人を追い詰める場面なんか結構面白かっただけに設定で貴重なネタを台無しにしてる残念な未消化作品だ。本業が忙しいならもっと寡作でいいから次作は不自然さを極力潰す方向で作り込んで欲しい。
白魔の檻 Amazon書評・レビュー: 白魔の檻より
4488029329
No.19
(4pt)

待望の第2作

禁忌の子が面白すぎて期待しすぎたかな〜
白魔の檻 Amazon書評・レビュー: 白魔の檻より
4488029329
No.18
(2pt)

登場人物が短時間に死にすぎ

前作の「禁忌の子」では冒頭の謎が徐々に解けていく過程が面白く、頁を捲る原動力になった。しかし今作ではラストで白皙の城崎先生が名推理を発表するまでさっぱり予測できず、まさに五里霧中だった。
白魔の檻 Amazon書評・レビュー: 白魔の檻より
4488029329
No.17
(2pt)

2部作でも良かったのかな。

周囲の情景描写の表現方法が乏しいと思いました。登場人物の心理描写が少ないのは、研修でたまたま来た研修医を主人公にしてしまったからでしょうか?
ラストも意外性は無く、物語開始以前にすでに複数犠牲者が出ている設定のため盛り上がりにかけました。
他のレビューにもある通り、設定が雑多すぎたのかな。
白魔の檻 Amazon書評・レビュー: 白魔の檻より
4488029329
No.16
(5pt)

本格ミステリとしておもしろいだけでなくメッセージ性も

『禁忌の子』の次の作品ということで抱いていた期待は裏切られませんでした。著者のバックグラウンドあっての内容で、今後の作品も楽しみにしています。
白魔の檻 Amazon書評・レビュー: 白魔の檻より
4488029329

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