心臓
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2084年2月。舞台は近未来の雪のサンフランシスコ。議事堂の頂部、約100ヤードの高さの場所で若い男の死体が串刺しになっていました。また、その死体からはあるべき「心臓」が欠落しています。捜査はサンフランシスコ警察に委ねられるはずでしたが、あらゆる警察捜査は、統合検察局と共に開発された"TOP-PARDS"(トパーズ)と呼ばれる捜査立件システムに支配されていて”SFPD”には現代のような捜査権限が存在しない世界が到来していました。それでも主人公、捜査官のノア・レーンは「考える」仕事を奪われた殺人捜査係八班の仲間たちと共に追加捜査を開始します。一方、エルクハースト女子刑務所には一人の女が収容されようとしています・・・・・ 果たして、死体の正体は?何故?女子刑務所の物語はどうメイン・ストリームへと流れ込むのか?全体物語はいかに収斂するのか?パズラーですから、詳細を語ることができません。「明晰夢(ルーシッド・ドリーム)」と呼ばれる仕掛けによって現実をスポイルされた世界。そして、「恒久平和の党」と呼ばれる政治組織を司る現職大統領の存在。 あたかもM.W. クレイヴンを思わせるストーリーは、よく出来た翻訳ミステリを読んでいるかのように感じさせながら快調でした。登場人物に、ほぼ日本人が登場しない展開にも特に違和感はありませんでした。また、一箇所、「騙された」と思わせる巧妙な仕掛けが施されています。しかしながら、同じサンフランシスコを舞台にしたエイミー・チュアの「獄門橋」を読んだばかりでしたので、複雑すぎるほど高密度のパズルが完成した(解き明かされた)果てにあるエモーションについては、ありきたりで未成熟な心の有り様が残るだけで私にはとても感心できるものではありませんでした。そう、そんなものは必要ないと言ってのけるパズラー・マニアもいるのかもしれませんね。よって、これはこれで良くできたスリラーだったという解釈も成立するのかもしれません。 ◻︎「心臓」(小塚原旬 早川書房) 2025/5/24。 | ||||
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