機工審査官テオ・アルベールと永久機関の夢
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宗教による閉塞感の残る近世ヨーロッパで繰り広げられる一風変わったミステリです。 主人公テオの父の死の真相を追うミステリであると同時に、科学ミステリでもあるような・・・ さまざまな機工を想像してどう動くのか、本当にそうなるのか、科学的に説明がつくつかないなどを考えるのもおもしろかったですが、一番はそれぞれの立場や考えでいきいきと動くキャラたちです。時代と場所の違いを感じさせられるのに、人間として親近感を持つこともできて、とても魅力的。 後半所々に若干性急な感じのする場所もありましたが、それももっとじっくり展開して話を終わらせないでほしいと思わせてくれるもので・・・ エンディングも爽快で思わず笑ってしまいました。次回作を期待しています! | ||||
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第13回アガサ・クリスティー賞優秀賞受賞作。第13回は外国を舞台にした時代ミステリーが大賞と優秀賞を獲得するという面白楽しい結果となった。 一、選考過程 著者が最終候補になるのは三回目で、2021年は『嘴と階』という鳥が語り手兼探偵となる作品、2022年は『再審請求、受理』というイエスの裁判の弁論戦の話であったよう。 2023年の今回は、鴻巣選考委員が「異色ミステリ」で、「歴史ミステリの一分野を独自に開拓するポテンシャルを感じて優秀賞を出した」とし、法月選考委員が「毎回意表をつく奇抜な設定」で、「協議の末に次点の優秀賞として世に出すのがふさわしい水準と判断した」として、優秀賞として出版されることになった。 よかった、よかった。 二、本書の設定(ストーリーではないので、ネタバレではありません) ◯舞台は18世紀初めのノイエンブルク公国。当時はフランス領で、その後プロシアの飛び地になったよう。現代ではスイスの一部。 ◯永久機関の審査を公的に行うのは4人の永久機関審査官だが、実務審査はその下の機工審査官が行った。主人公テオは機工審査官。 ◯公的に永久機関と認定されると、4億円の報奨金が出たが、認定されないと出願者はその場で死刑に処せられた。 ◯永久機関を巡る詐欺は横行していた。一方、永久機関の開発は、新しい技術の開発を伴うという面もあった。出願者を死刑にすれば、出願者の開発した新しい技術を奪い取ることもできた。 三、プロットとキャラクター ◯永久機関と機工審査というテーマはたいへんユニークだが、前半3分の2はちょっと地味な展開であった。(面白くないということではない)。後半は派手な展開になって盛り上がる。全体としては、充分面白かった。 ◯清水選考委員が「もともとキャラクターを魅力的に書く力はあり、今回もその長所は際立っていた」と評するように、レオン、テオ、リュカの三兄弟はよく書けていた。特に、病気で睾丸機能を失ってしまい、薬草のためにどんどん美女化していくリュカは魅力的であった。 四、蛇足 ◯外国を舞台にした時代ミステリーなので、登場人物リストは付けてほしかった。 | ||||
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