命みじかし恋せよ乙女 少年明智小五郎
- 大正時代 (93)
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| 時代は大正、上空から見たら"む"の形に見える屋敷を舞台に起こるミステリー小説なのですが、屋敷の内部の描写が全く足りなくて非常に分かりにくい(略図が添えられてるが、理解の助けにあまりなっていない)。 トリックはさて置いて、時代的に横溝正史、江戸川乱歩的な戦前の階級や因習をモチーフにしたミステリーかと思ったら、ヒロインたちがテレパシー(作中では以心伝心と呼称)で通じるというまさかのSF設定。当初そのSF設定は台詞だけで唐突に始まるので、後にその力を主人公に明かされるまで混乱し、読むのに難儀した(SF小説という前提で読んでたならまだしも)。 400ページを超える大作ですが、正直冗長に感じられ(評者は同程度の本を読む事は苦では無いです)、半分手前でギブアップしてしました。もう少しテンポよく進めて欲しかった。この人のミステリー小説を初めて読んだのですが、この方の他の作品で低い評価を付けてる人も途中でギブアップした方が何人もいらっしゃいますが、何となく理由が分かった気がしました。 色々描きましたが、大正時代の雰囲気(その時代を描こうと紙数を割いているので)やこのSF設定を面白がれる人は良いかもしれません。 | ||||
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