普請の闇: おれは一万石

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種別
長編
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あらすじ

2024年07月10日 おれは一万石 【二十九】-普請の闇 (双葉文庫 ち 01-62)

高岡河岸の発展、〆粕や下り塩の販売など藩主正紀の指揮のもと、藩士たちの不断の努力によって、徐々に回復してきた高岡藩井上家の財政状況。だが、そのことが仇となり、洪水によって崩れた深川洲崎の石垣の御手伝普請を命じられる。これまでの努力が無に帰すほどの大金を求められ、絶望の淵に立たされた正紀たちだが──。大人気シリーズ第29弾!(「BOOK」データベースより)

評判

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普請の闇: おれは一万石の総合評価:

8.67/10点 レビュー 3件。

感想一覧

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No.3
(4pt)

大変面白いのですが

主人公の竹越正紀は下総高岡藩に婿養子に入るのですが
その前から高岡河岸の土手の修復や尾張藩からの養子を反対勢力を跳ね返したり
また尾張藩と対決する老中松平定信からの横槍と闘ったり波瀾万丈で手に汗握る展開で大変楽しめました
ただ高岡河岸の発展だけでは
高岡藩やその藩士の生活は良くなっても
領民の全てが潤う訳には行きません
河岸の仕事で稼げるのは近くの人達だけ
遠隔地・飛地の住民はその恩恵には預かれません
荷卸作業でもいつ来るかわからない荷船の為に遠隔地から出てきても船がつかない事も多々あります
当時の船は
帆任せ風まかせだから予定より1日2日の遅れは当たり前の時代ですから
そうなると船見の合図で集まれる近所の人達だけが荷卸しに参加できます
また湯茶食事の接待は
炊飯施設が無い以上高岡河岸から遠くては沸かした湯茶をどうして運ぶのでしょうか?
結局は河岸の近くの一二軒の農家しかできないのでは無いですか?
領民の八割以上をしめる農民の収入を増やすには
上杉鷹山公の様に農業改革
二毛作や荒蕪地にそば櫨・みつまた楮
菜種・漆やコウゾ
また裕福な地主階級には機織り機や糸繰機の導入で繊維産業を起こしたり
そんなきめ細かい景気刺激策も考えて欲しかったですネ
房太郎や申彦もいる事です
私達の考えつかない様な産業振興策も出して欲しかったですネ
おれは一万石 【二十九】-普請の闇 (双葉文庫 ち 01-62) Amazon書評・レビュー: おれは一万石 【二十九】-普請の闇 (双葉文庫 ち 01-62)より
457567205X
No.2
(5pt)

妻「京」は才女!!!??

当時の武士にしては考えられない当主の行動力。家臣からの報告、指示。そして妻京へ労りと、今日の動きの報告。何か恐妻家であるように見える正紀。ここから得られた考えが明日への機動力。今回は洲崎弁財天の修繕があわやお家取り潰しに発展するかに見えたが、下総高岡藩が一丸となり、本家のご助力で救われる。絡む糸を解いていくと、そこに大きな黒幕が立ちはだかる。金子に手を出し、井上家取り潰しに野心を燃やした輩が自滅を招いた。その黒幕の名は8月が楽しみよ。。
おれは一万石 【二十九】-普請の闇 (双葉文庫 ち 01-62) Amazon書評・レビュー: おれは一万石 【二十九】-普請の闇 (双葉文庫 ち 01-62)より
457567205X
No.1
(4pt)

国替えが最大の危機かと思ったら…ネタバレあり

今回も無理難題の巻です。洪水で石垣が崩れ、その修繕を命じられる高岡藩。
なんとか回避しようとあちこちに相談して回るが、結局は他の1万国の3藩とともに、手伝普請を命じられる。725両、今月末までに揃えなければなりません…。そりゃもう無理でしょ。普段10両のお金でもぴいぴい言っているのに。
あちこち金策に走り回る途中で、業者選定時の不正に気がつきます。それを暴いていくことで、次点だった業者から百両の援助を得ますが…。
 物語の最初に無宿者がうろつく江戸の町が描写されます。なにもしてあげられない藩士や、奉行所高積み与力の山辺さんも心が痛いだろうなと思います。そこで、上州(今の群馬県あたり)から逃げ来てきた百姓のせがれ宏助が老婆を助けたことから、源之助と知り合いになる。
 次にであった時には、石垣の普請をしている業者を回った時に見かけるが、事故が起こり、宏助は足先を骨折。藩の長屋につれて帰ります…いやもう信じられないくらいにお人好し揃いの高岡藩。宏助は養生しながらも、江戸の町に出て兄、姉探しを始める…そういう宏介と絡めて物語は進んでいきます。
 この筋の中で、どういう役割なんだろうかな?と思いつつ読んでいきました。
 まあ、正紀さんは主人公ですから、結局、不正を解明し次点の業者より100両を得ます。
宏助は、無宿者数人を率いる兄にも出会え、女郎屋で労咳になり死にかけていた姉とも邂逅。兄とその仲間の策で、女郎屋から姉を運び出し、高岡藩邸内の宏助が滞在している長屋に運び込む。姉は病重く亡くなりますが、自分の兄弟と会えて喜び感謝しながらあの世へ旅立つ。
きっと、宏助やその兄の存在は、次の巻で生きてくるのでしょうけれど…。

 今回は、不正をするチャンスがある者が限られていて、聞き込み捜査活動は普段よりは少なめ?だったかもしれませんが、それでも、あと100両だけ用意すればいい事になりました。次回、どう話が発展していくのか、楽しみです。
 気がかりだったのは、生まれて数ヶ月の清三郎ちゃんの体調が良くないことです。歴史を見ても、この人が次の藩主にはなってないから、夭折したのでしょうか…。京様、正紀さんの嘆きが今から想像されて、胸が痛い。

話を読みながら、生活できずに江戸に出てくるが、ろくに仕事もなくやはり困窮したままの地方からの無宿人のことを思うと、よくぞ生き残って生活してきてるものだなと感心します。現代も生活が大変な人も多いけれど、苦労や飢えがあたりまえな分、頑張れるのだろうか…。現代、民間に安いお金で公的事業を行わせることが多く、それとも、イメージがダブりました。
おれは一万石 【二十九】-普請の闇 (双葉文庫 ち 01-62) Amazon書評・レビュー: おれは一万石 【二十九】-普請の闇 (双葉文庫 ち 01-62)より
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