海神
- 横領 (72)
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| とても長いページのを今読み終えました。 震災の悲惨さはとても良く伝わりました。 が、しかし、内容はどうもイマイチでした。時系列的に進んでくれず、震災後だったり現代に戻ったりと二転三転するので頭が追い付いていけなかったです。最後はこの作者特有のドタバタ劇で終わります。なんだかなあ、という感じでしたね。あまりお薦めできません。 | ||||
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| 3.11の間際に読み終えたので、現状と照らし合わせいろいろと思うところがある作品でした。 | ||||
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| 東日本大震災を題材にした作品ということもあり単純に「面白かった」とは言いづらいのですが、事実に基づいた重いテーマを扱いつつ、エンタメとして成立し、前向きな気持ちになれるという良作でした。「3.11を死なせてはならない」という後書きも心に響きました。 参考文献にあった「記者は何を見たのか 3.11東日本大震災」も読んでみたいと思いました。 | ||||
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| 震災の復興の中で、実際にあった復興支援金を詐欺するNPO法人をモデルにした作品である。 最初は、復興の救世主のように登場したカリスマ性を持った遠田。しかし、行っていることやっていることは、でたらめ。人を100人近く雇うことは、地域の活性化が生まれるが、補助金頼みの運営では先が見えている。リーダーである遠田は、復興にどのような事業が必要で、それが持続的可能な事業にするには、どうすればいいかというアイデアはない。また、そのような事業が、この小説の中に退治されていないところが、残念だ。自分のための善意を装ったものの暴走が主題である。 千田来未は、三陸沖の天ノ島で、2011年3月11日に生まれた。母親は来未を産んだ時に死んだ。そして時がたち、10歳の誕生日を迎えたのだった。海岸にいた来未は、銀色の鞄が海の中にあるのを見つけ、拾い上げた。その中には、金塊があったのだ。大きな話題となる。その金塊は、誰のものか? 天ノ島生まれの菊池一朗は、東北大学経済学部を出て、「今日新聞社」に入り、郷里である天ノ島を管轄にふくむ、宮古通信部に赴任した。1年が経とうとして、2011年3月11日の東日本大震災にあったのだ。「地震が来たら津波が来る」と一朗は漁師の父親から聞かされていた。 天ノ島復興支援隊のウォーターヒューマンが、行政から請け負っていた業務は、遺体捜査隊、救援物質の管理、防犯パトロール、仮設住宅の配膳、観光復興のための人材育成、災害対応支援要員の育成、ボランティアセンターの運営だった。緊急雇用創出創出事業として、予算2年間で、約12億円だった。そこで働く、職員は100名近くだった。そのリーダーが、遠田だった。その遠田に、支援金横領疑惑が持ち上がった。そして、雇われていた従業員が突然解雇を言い渡された。ウォーターヒューマンは、破産手続きに入った。支援金横領疑惑を起こす前は、みんなから尊敬されていた。震災復興の救世主だった。 物語は、2011年、2013年、2021年と時間がずれていく。 椎名姫乃は、学生の時に、ボランティアで天ノ島にきた。その大震災での死体なども見て、その悲惨さを目の当たりにしていた。そして、大学を休学して、さらにボランティアに従事する。そして、天ノ島復興支援隊の遠田の仕事を手伝うようになる。また、江村とも、親しくなっていく。姫乃は、江村におにぎりを作ってやる。遠田に対して、尊敬の念が深まっていく。 姫乃は、なぜ震災ボランティアを志願したのか?姫乃は「人助けしたい」と思っていた。 姫乃は、なぜ遠田のいうことを指示通りに行うのか?というのが、よくわからず。 菊池一朗は、遠田の経歴を探り、北海道にいる遠田の離婚した妻と話はできるようになった。遠田は、川で溺れた少年を救った。その少年が、江村だった。江村の母親は死んだ。そのため、江村を遠田の家に連れて、生活させた。遠田と江村の主従の関係が明らかになる。遠田は、川で溺れていた人を救ったことで、人を救うことに自分の生きる道を見つけ出した。菊池一朗は、遠田が、なぜ横領したのかということも、調べていた。 菊池一朗は、江村の教師の有賀先生から、江村はアレキシサイミア、失感情症だと聞かされた。アレキシサイミアは、自閉スペクトラム、アスペルガー症候群や注意欠如・多動性障害とは違っている。アレキシサイミアは、感情を認識したり、言葉で表現したりすることが困難な人をいう。表情に出ない。自閉スペクトラム症は、発達障害の一つで、コミュニケーションがうまくできない。アスペルガー症候群は、かつて自閉スペクトラム症の一タイプとして診断されていた概念。表面上は一見問題なく会話できるが、対人関係でのミスコミュニケーションや、特定のこだわりが強く出ることで、社会生活での困難を抱えることがある。江村が、アレキシサイミアであることが重要なポイントとなる。 遠田は、江村を精神的に支配し、遠田に楯突くものを江村に処理させる。遠田は、放漫経営で、贅沢を尽くす。それに、姫乃が巻き込まれる。たまたま重要な話をしているときに、姫乃がいて、監禁し、江村に殺すように指示するが、初めて江村はその命令に従わない。遠田は、そのことに驚く、そして。 姫乃は、従順であったが、最後には「あなたは人間のクズだ」と遠田に言うことができた。 人間の中にある心の闇、常に人の責任にする遠田。それに心酔している江村。姫乃に好意を持つことで、変化していく江村。初めて、自分から涙を流す。やっと、自分が人間として、生きていく道をはっきりと自覚する江村。海神(わだつみ)が、船をゆり動かす。小説らしい小説。 | ||||
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| 賛否両論ありそうな展開ですが、面白くて一気読みできました。震災に対する人間の無力さ、そのキズにつけ込む人間の恐ろしさ、必見です。 | ||||
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