月影の迷路
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スピリチュアル・ファンタジーがこんなにもおもしろく、魅せられるとは、この本を読んで初めて知りました。「宿命」を背負った主人公が7つの門と向き合っていくストーリー展開、愛憎、家族の衝突、ロマンス、推理サスペンス…様々な魅力がちりばめられた作品でした。子どもから大人まで楽しめます。ゆっくりと物語の世界に浸り、新しい世界を見てみたいと思っている方にお勧めです。田中美保子さん(東京女子大学准教授)の翻訳も素晴らしく、日本の読者にも分かりやすい、読みやすい工夫が折々にされていました。 | ||||
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英国らしさを堪能できるファンタジーです。風土と密接に関わっているという意味では、アラン・ガーナーの児童文学作品『ふくろう模様の皿』と比較したくなります。ガーナーに物足りなかった人はこちらのほうが好きになるのでは。スケールが大きく、またガーナーにとって、舞台のウェールズに関しては他者だったのにたいし、リズ・ベリーはイングランドのサマセットを、内側から、しかも女性の視点で描いているのが、大きな違いに感じられます。 物語はもどかしい部分もあるし、キャラクターもやや型にはまってみえるところもあります。しかしそれを上回る魅力が、メイズ(迷路)ダンスなどの幻想的なシーンの描写です。舞台の地図があるのは読んでいて嬉しかった。・・・この場所が実在しないというのは信じられません! | ||||
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20年前の作品とのことで、出て来るアイテムが古く感じることもありますが、世間から隠れてひっそりと暮らす時が止まったような村をクレアとともに探究していくうちに全く気にならなくなりました。 運命的に惹かれ合う青年と出会い、2人のじりじりとしたやりとりにもどかしさを感じたりにやにやしたり! お屋敷の当主である老人とのやりとりも、昔話を読んでいるようで好きでした。 イギリスの古いお屋敷の歴史と不思議にどっぷり浸れる400ページ、読み応えあります! | ||||
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イギリスの田園地帯の広壮なカントリー・ハウス、そこにある閉ざされた庭園、滔々たる歴史の流れの中に受け継がれてきた秘密とそれを守るガーディアンたちの血脈——あなたがこういった、いかにもイギリス的で、ファンタジックな道具立てに心ときめかされる人間であれば、それがふんだんに盛り込まれた本書はお奨めだ。原題は『中国庭園』The China Garden。「庭」が重要なモチーフとなる英文学のさまざまな作品がこだましている。マーヴェルの詩、ミルトンの『失楽園』、オースティンの『マンスフィールド・パーク』、バーネットの『秘密の花園』(バーネットはアメリカ文学か)、ピアスの『トムは真夜中の庭で』等々。エグドン・ヒースという広大な「庭」を舞台とするトマス・ハーディの『帰郷』(本書の舞台となるサマセットシャーはハーディのウェセックスとかなり重なる)やカントリー・ハウスにまつわる歴史をめぐるファンタジー、アトリーの『時の旅人』も思い浮かぶ。 実際、この小説はこうした伝統全てを意識的に利用して、レイヴンズミアという魅力的な空間を創出している。イギリス的ファンタジーにどっぷり浸りたいならば、大いに楽しめる。 しかしながら、「埋もれた奇才」リズ・ベリーがなぜ「埋もれて」いるのかも、本書を読むとわかってくる。人物の造形が薄く浅く、魅力に欠ける、最大の悪役らしいのが最初の方に出てくるが、すぐに引っ込んでしまい、二度と登場しない、プロット展開がもたもたしていて、いまひとつワクワク感が生まれない、原始的生命力と科学文明の対立というテーマが透けて見えすぎ。要するに作家としての力量が不足で、シロウト臭いのだ。ヘンリー八世の宗教改革、アングロ・サクソンの侵入、ローマ帝国による植民地支配、ストーンヘンジの時代——イギリス史のあらゆる里程標を次々に逆行して、ついに三万年の過去に遡るという壮大な叙事詩的構成をせっかくしつらえておきながら、それが生かし切れないのだ。 評者はイギリス的ファンタジーが大好きで、その趣味にぴったりあっていたから星五つの評価とした。私的趣味による偏向を排除すれば、星三つくらいが妥当か。なお訳文は大変読みやすく、抵抗を感じない。 | ||||
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デメテルとペルセポネの神話、よそ者の訪れを拒むようにあるレイヴンズミア、長い歴史を持つ由緒ある一族、中国庭園にある古代の迷路、墳丘の上に佇むストーンサークルのような巨石群、クレアに眠っていた不思議な力。 こうしたたくさんの不思議が織りなす壮大な物語にぐっと惹きつけられ、また、作中で描かれる風景は緻密で美しく、感情はとてもリアルを感じるもので、ボリュームのある内容ですが、ぐいぐいと読み進みました。 迷い悩みながらもひたむきに真っ直ぐに進み、成長していくクレアの姿勢がこちらの背をも正してくれるような、そんな物語です。 | ||||
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