エル ELLE
- 映画化 (231)
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書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点7.00pt |
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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
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1986年に制作されたフランス映画「ベティ・ブルー」の原作者による長編小説。2016年に公開されたフランス映画「エル ELLE」の原作で、フランスでは有名な文学賞を受賞した作品である。表4の説明文や映画の売り文句ではサスペンスとかサイコ・スリラーとか言われているが、ミステリー作品ではない。 | ||||
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※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
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一見矛盾するかのように相反する感情の描写が見事だ。 愛か憎かではない、混沌とした感情にこそ、人間本来のものがあると思える。 | ||||
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作者は、「ベティ・ブルー/愛と激情の日々」のフィリップ・ジャンです。 “ELLE”は、英語で言えば“SHE”ですから、「ある女」くらいの意味でしょうか? この作品で言えば、一人の息子を持つシングル・マザーの女性です。 ただ、この女性は、父親が多くの子どもを虐殺した犯罪者で、そのために苦しい青春時代を過ごしています。 こうした特殊な人生を生きてきた彼女が、その後伴侶を得て立ち直り、仕事の面でも良きパートナーを得て成功しています。 しかし、父親からの愛情が希薄だった影響を色濃く残しています。 そんな彼女の成熟した女性としての時期を取り上げた物語です。 その生活ぶりや、交友関係は実にフランスらしいものです。 夫婦はもちろん、元夫婦、不倫関係の男女、実質婚の男女、年の差のある男女、血のつながりのない親子など、日本ではちょっと特殊な関係が当たり前に登場します。 物語は、レイプに始まり「レイプ」に終わりますが、非常に変化に富んだものになっていますが、ちょっと日本の文化習慣とは異なるかも知れません。 従って、ややピンと来ない面もありますが、人間関係・親子関係・男女関係等、考えさせられる面も沢山あります。 結構楽しく読めましたので、映画が楽しみです。 | ||||
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映画の予告編を見て複雑そうな心理サスペンスものなのかな?と思い予習しようと思って読みました。 この著者が映画ベティ・ブルーの原作者と後で知りましたが、ベティ・ブルー自体映画も原作も見ていないので評価しようがありません。 ただ、私が期待した「羊たちの沈黙」の様な心理サスペンスものではありませんでした。 小説の形態は主人公が一人称で語る形式なので主人公の価値観に沿って話が語られていきます。 主人公の一人語りなので淡々としている様なのですが、えっ?って突っ込みを入れないと話の異常な実感が湧きません。 主人公自体が風変わりな人物で過酷な過去があり周囲も変人が多い様に思います。 ただ、主人公やその周辺の人物達の身近な出来事が結構見につまされる様な事ばかりなのでそういう部分の細かな描写が主人公のレイプ事件を中心に描かれたのがフランスでヒットしたのかもしれませんね。 でも、主人公がレイプをあんな風に受け止めるって実際は無いわぁと思ったのですが。 主人公のジリジリ、イライラ、ハラハラなどの心理状態を読者も一緒に味わう小説と個人的には結論づけました。 他のレビューに結末まで一気に書いてあるものがありますのでそれが嫌な方は避けられた方が良いです。 | ||||
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夏の読み物として,帯の広告でフランスのサスペンスと考えて購入した。結果,時間と金銭の無駄でした。 自宅で覆面の男にレイプされた有能で離婚を経て独身の中年女性の編集者が,その後,犯人ではないかと疑っている隣人と暴行プレーを繰り返し,それを結婚後,久しぶりに訪れた息子が目撃して本物と勘違いし,その最中の相手の男を撲殺した。しかし,女主人公はそれがプレーであり,息子の勘違いによる事故であるという事実を警察に言わないように決心した。これが私が読み取ることのできた粗筋である。それが正しい粗筋かも確認する気にもなれないほど後味が悪い。 帯の広告だけで,この馬鹿げた本を買わせる出版社の広告能力は優れている。自身の見識のなさを反省する。 | ||||
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アマゾンではなく本屋にて購入したものですが、レビューがなかったので他の方のお役に立てればと思って書きます。 本屋で購入した際に「誰も彼女には勝てない」的な文句が書いてあったので、レイプ犯をボコボコにする痛快劇だと思いこれを購入しましたが、そのような話だと思って購入すると失敗します。ネタバレはしませんが、「レイプをされたら悲劇のヒロインでなければならない」っていう風潮にたいしてのアンチテーゼ的な話だと思っていただければ良いです。レイプをされた際に、理不尽なことに対する怒りと同時に性的興奮も感じたこと。その「性的興奮を感じた」という恥ずべき行為にどう主人公は向かっていくのかってことに焦点を置いた話です。レイプ犯に復習してやる、って話ではないです。 その期待していた内容と違うってのともうひとつの不満は、全体的に主人公もそうですが、登場人物すべての精神年齢が幼いことです。フランスってもっと個人主義な気がしましたけど、こんなに封建的な国なんですかね?お互いにお互いが自分の価値観を押し付け合い、人の話を聞こうとしません。特に息子の精神年齢の低さには参りました。25にもなって定職にもつかないくせに、主人公が父親(夫)と離婚したことをまだ根に持っており、母親に対していまだに反抗期を引きずってる、とかきつすぎます。ずっとイライラしっぱなしで読んでました。 ただ、レイプ被害者に新しい立場を提示した、という意味では面白い作品ではありました。すべてがこうであるわけではありませんが、こういう考えでレイプを受け止める人がいてもいいんじゃないかな?って感じ。 私は主人公が最後に痛快なことをしてくれるだろうと思って、精神年齢の低い登場人物たちに我慢していましたが、最後の最後まで痛快なことはしてくれません。登場人物の稚拙な精神状態に我慢できない人にはお勧めできない作品です。 | ||||
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