紳士と猟犬
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あらすじ
読書好きの軍人&猟犬の異名を持つ“探偵"異色の英国人バディが、消えた詩人の謎を追う!アメリカ探偵作家クラブ最優秀長篇賞&英国推理作家協会賞新人賞 ダブルノミネートの傑作歴史ミステリイギリスの実質的な支配下にある19世紀のインド。イギリス東インド会社の軍人エイヴリーは、奥地で消息を絶った著名な詩人を捜索せよとの命令を受ける。この任務に同行するのは“ブラッドハウンド"の異名を持つ謎の男ブレイク。反りが合わないながら数百キロにわたる旅に出たふたりを、大いなる陰謀と冒険が待っていた! 密林の中にひそむのは、虎か! 象か! 盗賊か! アメリカ探偵作家クラブ最優秀長篇賞&英国推理作家協会賞新人賞の候補になった傑作歴史ミステリ(「BOOK」データベースより)
外部リンク
※特設サイト・著者サイトなど
評判
紳士と猟犬の評価:
0.00/10点 レビュー 0件。 B ランク
紳士と猟犬の総合評価:
8.91/10点 レビュー 11件。
感想一覧
サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
Amazonレビュー
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
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できれば東インド会社がインドに進出していった過程をおおざっぱにでも知っておけばわかりやすいです。または最後にある”歴史メモ:著者あとがき”を先に読むのもありかと思います。ここはネタばれされていませんので。執筆にあたって著者がいろいろ下調べされたことが書かれています。
作品中では架空の都市名になっています。が、舞台はベンガル州の州都カルカッタ(今はコルカタ)とその北西部、あとはベンガル虎狩が出てくるからその生息地マディヤ・プラデーシュ州あたりでしょうか。
主人公は英国から到着したばかりの若き士官エイヴリー。英国の常識をそのまま持ち込みインドを見下しています。インドの文化や歴史、習慣を知ろうともせず、ひたすら暑さと汚さに辟易し、やけくそで飲酒や賭け事に浸り大きな借金まで作ってしまいました。そんな彼がある任務を受け、現地に溶け込んでいる”変人”の英国人ブレイクと行動を共にすることに。
作者は当時の東インド会社のやり口や白人の差別意識に対して批判的な視点から、エイヴリーが現地で経験を重ねるにつれ、自分が所属する東インド会社の欺瞞と英国がインドを侵食していくさまに気づいてゆく様子を描きます。
この小説の一番おもしろいところはまさに当時のインドを、地べたを一歩一歩歩きながら一緒に旅しているような気持ちにさせてくれることでしょう。歴史小説好き、インド好き、ちょっとレトロな冒険小説や映画好きの人にはたまらないと思います。
前半のややゆっくりめの進捗具合も、詳細な現地の描写もそういう人なら味わいながら楽しめるでしょう。最後の3分の1あたりで話は剣や銃での戦いやジャングルの逃避行になり一転してスリリングになります。背後で操っているのは誰なのか、誰が善人で誰が悪人なのか、話は二転三転し混沌としてきます。
ラストは、大きな権力に抗うのは困難であるという苦さとともにハッピーエンドの側面もあり。これはアガサ・クリスティ風の映画にしたらおもしろいんじゃないでしょうか。
シリーズはすでに2作目が2015年、3作目が2017年に出ていますがアマゾンで手に入るのは洋書だけです。途中で翻訳されなくなってしまう作家さんが多すぎるのですが、これももう翻訳されないで終わってしまうのか?ハヤカワさん、ぜひ続編をお願いします。