がん消滅の罠 完全寛解の謎
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あらすじ
日本がんセンター呼吸器内科の医師・夏目は、生命保険会社に勤務する森川から、不正受給の可能性があると指摘を受けた。夏目から余命半年の宣告を受けた肺腺がん患者が、リビングニーズ特約で生前給付金三千万円を受け取った後も生存しており、それどころか、その後に病巣が綺麗に消え去っているというのだ。同様の保険支払いが四例立て続けに起きている。不審に感じた夏目は、変わり者の友人で、同じくがんセンター勤務の羽島とともに、調査を始める。一方、がんを患った有力者たちから支持を受けていたのは、夏目の恩師・西條が理事長を務める湾岸医療センター病院だった。その病院は、がんの早期発見・治療を得意とし、もし再発した場合もがんを完全寛解に導くという病院。がんが完全に消失完治するのか? いったい、がん治療の世界で何が起こっているのだろうか――。第15回『このミステリーがすごい! 』大賞受賞作。(「BOOK」データベースより)
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評判
がん消滅の罠 完全寛解の謎の評価:
7.40/10点 レビュー 5件。 B ランク
がん消滅の罠 完全寛解の謎の総合評価:
7.22/10点 レビュー 125件。
感想一覧
サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
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かなり骨太な医療ミステリでした。
『このミステリーがすごい!』大賞作品に対する個人的なイメージはもっとライト層向けでミステリも軽い印象だったのですが、本書は本格医療小説+社会派+ミステリという感覚です。
表題となっている、癌が何故消滅したのか?という謎は序盤で仮説として明かされます。その後も謎が展開されてますが、方法は読者が思いつくような一発ネタトリックではなく、医学的な知識を用いたものなので謎解きを楽しむというより、医療現場を知れるような物語です。
医療小説ですが、出てくる言葉は専門用語過ぎず、読者がついてこられる塩梅なので、知的好奇心をくすぐる感覚で楽しめました。
癌とはそもそも何か?医療保険とは?検査では何が起きているか?それらに関わる人たちの物語として楽しめ、社会派小説としての訴えも感じられました。
医療ミステリに関しては、あまり多くを読んだわけではないですが、本書は経験上かなり高品質な作品であると感じます。
近年のキャラ小説もしくはライト設定として医療を扱う作品ではなく、直球の医療小説ミステリとして優れています。著者がそもそも、国立がん研究センターや医療系出版社勤務の方なので、専門性はバッチリなのです。ミステリとしても楽しみましたが、医療の知らない事を知れて勉強になった感覚を得た作品でした。