ネバー・ゴー・バック
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| 家も車も持たず、放浪の旅を続ける元軍警察捜査官ジャック・リーチャー。リー・チャイルド原作。小林宏明訳。第一一〇部隊はしょっちゅう潜入捜査に人を送っている。送られる者には書類が必要になる。それを政府が提供してくれる。完全に正規のものだが、実在の人物に発行されたことが一度もないものだ。おそらく、合法的な押収車。ドア・ポケットにコカインがあったから。あるいは、詐欺で告訴されたから。あるいは、後部座席に盗品を載せていたから。まず没収され、のちに潜入監視用として再利用された。信頼性の点から見るとちょっと難がある。政府の車はたいていそうだ。人を撃つとストレスをかかえ、複雑な心理状態になる。人はストレスにいろいろちがった反応を見せる。ストレスを封じ込める者もいれば、しゃべって発散させる者もいる。彼女は後者だ、とリーチャーは思った。エスピンが通路のむこうから見てよこしたので、リーチャーとターナーも視線を返した。そのとき、コインが空中に投げられていた。彼は意を決しているのだ。自分は怠け者なのかそれとも進取の精神に富んでいるのか?五分五分だ、とリーチャーは思った。世の中のほかのものすべてのように。リーチャーの経験では、ワシントンDCで成功したすべての冒険的企てには、共通してぜったい必要なものがあった。それはしっかりした作戦基地だった。リーチャーにはわかっていた。迷う暇などあったらただちに行動に出るほうがいつだってベストなのだ。しかし、彼らは奇跡など期待していなかった。観察して待っていればよいと思っていた。敷地は低い石壁に埋められた鉄のフェンスで囲われており、その石壁は小柄な人が腰かけられる幅があった。ターナーは小柄だったし、リーチャーはすわり心地の悪さに馴れていた。やがてターナーは小さな赤い車に乗り、走り去った。リーチャーは彼女が視界から消えるまで見送った。それから自分の携帯電話をゴミ容器に落とし、通りをわたり、バス停のベンチを見つけるまで歩いた。北へ行こう、南ではなく。出ていくのであって、戻りはしない。まえへ進んで、去るだけ。彼は、腰をおろした。ひとりで。 | ||||
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| 家も車も持たず、放浪の旅を続ける元軍警察捜査官ジャック・リーチャー。リー・チャイルド原作。小林宏明訳。おやじ。なぜだか、リーチャーは自分の父親の姿を思い浮かべた。陽光の明るいどこかの土地。沖縄だ、たぶん。ニューハンプシャー、ラコニア生まれのスタン・リーチャー。海兵隊の大尉で、妻と十代の息子ふたりと日本に駐屯していた。リーチャーと兄は、父親のことをおやじと呼んでいた。中年ではあったが、当時はその夜のリーチャーよりも十歳若かったにちがいない。フォート・ダイアーはペンタゴンにとても近いところにある陸軍基地だ。だがリーチャーが除隊してから八年後に、経費削減のあおりでヘルシントン・ハウス近くの海兵隊基地と併合されたのだ、とリーチは彼に告げた。新たに拡大された施設は、ダイアーーヘルシントン・ハウス合同基地という味もそっけもない名前をあたえられた。リーチャーはバグラムへいったことがなかったし、アフガニスタンにもいったことがなかったが、実情はわかっていた。けっして変わらないこともあるのだ。なにもしないでじっとしていることが好きだなんて者はいないし、仲間がトラブルに見まわれるのをよしとする者もいない。とくに部族地帯では。そこはいろいろな意味で凶暴で原始的で、想像するのもいやなくらいだ。椅子に腰かけたまま、じっと考え、頭のなかでコイントスをしている自分を想像していた。一回目。表か裏か?どう考えても、五分五分だ。頭のなかでのコイントスなのだから。現実にコインを指ではじくと、最初に出ていたほうが出る確率が五十一対四十九で高くなる。どうしてそうなるのか正確なことはだれにも説明できないが、実験してみれば観察できる。弁護士はかならずしも他人の行動のすぐれた観察者でなくてもいいが、彼らには並の人間よりすぐれた頭脳があり、概して論理的だ。そして、この計画遂行にはある程度時間がかかる。緊急性はまったくない。大急ぎというわけでもない。パニックとも無縁。事実上スローモーションみたいなもの。この男には、考える時間がある。そして警察がやってきて、いろいろ訊かれるうちに、言い訳がましい答えや取引きや約束や交換へとつながることになる。 | ||||
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| 同じシリーズの「61時間」を読んだ人は、まっすぐ本作に進むことをお勧めします。アメリカの原作でも、日本の翻訳版でも刊行順では間に別の作品が入っていますが、話の筋として「61時間」に直結するのは、本作です。まず、ヒロインの憲兵隊長が可愛く、しかも強い。2人でアメリカ国内を縦横に移動し、悪役に踊らされるFBI等の手をかいくぐって真相に迫る。一級のエンタメでした。 | ||||
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| 他の作者の作品は年次ごとに販売されるのが多いが、この作者は新作、旧作が行ったり来たりで読みづらい | ||||
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| 気に入っている作者の作品だから読んでいるが年次がバラバラで読み込みづらい | ||||
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