怪盗紳士モンモランシー2 (ロンドン連続爆破事件)
- 怪盗紳士モンモランシー (2)
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怪盗紳士というと、ビカレスクというか悪漢の楽しい正義の犯罪ザンマイというイメージなのですが、この物語はさすがに21世紀に書かれただけにしっかりした設定で書かれています。 ついに自分の恥ずべき過去を告白するモンモランシー、人の注目を集めるために医術を披露してきた自分に絶望したファーセット医師の立ち直り、ロンドン連続爆弾事件と小さな村での嬰児死亡事件をめぐる人々の流れ。 そしてあのヴァイが素敵な女性になって再登場。 いいね、これ。続編が出たら絶対買うぞ。 | ||||
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タイトルは「怪盗紳士モンモランシー2」ですが我らが主役モンモランシーは既に「007」みたいな英国の秘密諜報員として生まれ変わり正義の側のヒーロー物語にイメチェンした第2作です。本書は前作のあとがきを読んで想像していたのとは全然違って良い意味で裏切られたご機嫌なストーリーでしたね。今回は副題が「ロンドン連続爆破事件」となっていますが、それは全体のホンのわずかでアクション・シーンも少なく過激さやサスペンスという面では物足りないかも知れませんが、その代わりに女流作家らしい細やかな人情が感じられる優しさ一杯の物語になっていますので全体としては多くの方(特に女性の方)が大満足される事だろうと思いますね。 秘密諜報員ジョージ・フォックス・セルヴィン卿はトルコで麻薬に溺れてしまったモンモランシーと同じく自らのミスにより患者を死なせてしまって落ち込む友人のファーセット医師の二人を立ち直らせるべくスコットランドへ連れて行く。片やロンドンでは爆破事件が起こって二人の速やかな出動が待たれていた。 本書の読み所は、前半での麻薬に溺れ苦しむモンモランシーと患者を死なせてしまった事で苦悩するファーセット医師の二人の久し振りの再会とジョージを含めてモンモランシーが出所後の自らの犯罪の全貌を赤裸々に打ち明ける部分、ロンドンでの連続爆破事件に以前の下宿屋の娘ヴァイを加えてモンモランシーとジョージが対応し解決に導く中盤、そして後半ではタリモンド島の呪われたかの様に次々と赤ん坊が命を落として行く謎に専門家のファーセット医師が挑んで遂に驚くべき真相を突き止める、という大きくは3つの流れですね。モンモランシーはついふらふらと麻薬に溺れて苦しんだ事や精神的に辛かったでしょうけれど己の罪を二人に洗いざらい打ち明けた事で人間として成長できたと思いますし、中盤では分身スカーパーを復活させた活躍とあの赤ちゃん言葉を思い出すシシーをちょっとだけ登場させるユーモラスなサービス、そして爆破テロの割にはそれ程に凶悪でない犯人像を描く事で「本当の意味での悪人などいない」という著者の考え方を示している様に思いましたね。そして、本書で最も素晴らしかったのは多くの赤ん坊の死の謎が合理的に解明される最後の部分で、真相の非情さには胸が痛みましたが、ファーセット医師の人の心に訴えかける真摯な解決の手立てには素直に心を打たれて誠に立派だったと思いましたね。今回はファーセット医師の方が主役のモンモランシーを食う様な印象的でカッコいい活躍でしたが、まあ偶にはこういう事もあって良いでしょう。私は本書のテーマは「人間は知らず知らずの内に過ちをおかしてしまう事もあるけれど、そこで落ち込んで諦めたり身を引いたりするのではなく気持ちをしっかり持って頑張ればまた再び立ち直って元気にやり直せる」という人間の挫折からの再起のドラマにあるのだと思いますし、こういう重い命題を深刻にではなくユーモアをまじえた物語にして語れる才能は今時得難い貴重な資質だと思うのですね。この2冊を通して著者のストーリーテリングの確かさと人に優しい細やかな人情味を感じまして「このシリーズは絶対に間違いない!」と確信しましたので、今後の展開に大きな期待を抱きながら一日も早く続巻が紹介されます様にと待ちたいと思いますね。 | ||||
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これはひどいな。 こんなにレベルが低い作品は久しぶりだ。1から比べて格段に低くなっている。 プロットも大したことないし、解説のように「スプラスティックな笑い」と言えば聞こえはいいが、知性のカケラもないくだらないドタバタ。 ヴァイがイタリア語風に話す部分など、イタすぎてどうしていいか分からない。 子供がたくさん死ぬ真相とその後の展開も、「ハァ〜そんなもの?」という感じ。 もう泥棒も働かないので、モンモランシーとスカーパーの一人二役を演じる意味もなくなってしまった。 いくら19世紀を舞台にした物語だといえど、プロットや完成度までその時代まで後退していいことにはならない。 さすがに3は読まないだろう。 | ||||
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