炎に消えた名画(アート)
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ある美術批評家が伝説の画家とインタビューする機会に恵まれるが・・・というお話。 芸術、特にアートの分野で真贋を巡る話は現実、虚構を問わずによく聞きますがこの小説でもアートに於ける真贋を巡って話が展開してく筋に芸術或はアートの本質とは何かという問題提起をして読ませませる小説になっております。こういう言わばアート・ノワールという感じの話ではローザックの「フリッカー、あるいは映画の魔」がありますが、こちらとは全然違う話になっていて興味深いです。 ここからはネタに触れるので先に読まないでください。 最後の方で主人公の批評家が問題の画家が亡くなったことをきっかけにして、自分でその画家の贋作をでっちあげ、その作品の批評を元になりあがろうとする所など、実際の美術スキャンダルでもありそうな話でこの辺りのリアリティはなかなか迫真的でありました。それを知った奥さんを殺したりする所は現実にはそこまでいかないとは思いますが・・・。 著者のウィルフォードという人はユーモア・ミステリで成功したので過去にこのように含蓄のあるノヴェルを書いていたということに驚きました。この手の小説はもっと読みたいものです。 美術批評にクライム・ノヴェルの味付けを施した異色の小説。機会があったら是非。 | ||||
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謎解き、ではなくクライム・ノベルなのね。 デュシャン、ダダイズム、シュールリアリズムに思わず実在かと思わせるような幻のフランス人画家。お題目がハイブロウにもかかわらず、名声を求めて道を踏み外していく新進批評家、というアメリカン・パルプ・フィクションな展開が堪らない。虚実織り交ぜた美術史と美術界事情の描写は、読んだだけで何となく教養が身についたような錯覚に陥ります。 主人公の、教師のクセに、ちょっとお馬鹿なガールフレンドが相当いい味だしてます。 オフビートなオチも良し。 内容とは関係ないけど、あとがきで読める作者の生き様が、本作品の展開以上にスゴイ。こちらのほうがより過激。 | ||||
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自分はマイアミに行ったことがなく、ノワールもハードボイルドもミステリーも知らないが、そんな人でも楽しめる本だと思う。 日常は簡単にあるときひっくり返る。 あとでなぜああなったのだろう、と考えようとするが、 理由を考えつくまでに考える気がなくなってしまう。 そんな身につまされる読後感だった。 日本では、ウィルフォードの翻訳はホウク・モウズリーシリーズが 数冊あるだけなので、本屋でたまたま見つけたこの文庫本は、 ウィルフォードの作品をじっくり味わうのに貴重な本だと思う。 登場人物の描写が生き生きしている。 しがない男とありきたりの女のやりとりがおもしろい。 世の中には、こんなカップルがごまんとしていて、 ある拍子に事件に発展してしまうというのが、世知辛いことだが、 よのなかはそんなものだと実感させられる。 | ||||
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