死の迷路(死の迷宮)

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種別
長編
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あらすじ

1989年11月30日 死の迷路 (創元推理文庫)

目的も知らされず、未開の惑星デルマク・Oに送り込まれた14人の男女。使命を告げるはずだった通信はメッセージの受信中に途切れ、やがて一人また一人とメンバーが殺されはじめた…。謎めいた建造物が聳え、物質をコピーする生物が俳徊する、この星に閉じ込められたまま、彼らは狂気に蝕まれてゆくのか。ディックがつむぐ、逃げ道なしの悪夢世界。(「BOOK」データベースより)

評判

死の迷路(死の迷宮)の評価:

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死の迷路(死の迷宮)の総合評価:

8.33/10点 レビュー 12件。

感想一覧

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Amazonレビュー

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
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No.12
(4pt)

だいたいこういうオチ

こういう「色んな事情を抱えた人々が一カ所に集められてサバイバルして謎の怪物とか出てくる話」って大体同じようなオチになる印象があります。
「こういう陰謀があって~」とか「怪物の正体はこれで~」とか細かい設定も要らないし楽そう。と穿った見方をしてしまいます。
神様の設定は面白かったです。

本編には関係ないけど訳者あとがきには面食らいました。
普通はもうちょっと穏やかに作品の解説をするものだと思うのですが、びっくりするくらい偉そうに語り始めるので、「あれ、これ本編の一部なのかな?」と思わず見返してしまいました。
良く分からないけどそういう毒舌が売りの人なんでしょうか?
死の迷路 (ハヤカワ文庫SF) Amazon書評・レビュー: 死の迷路 (ハヤカワ文庫SF)より
4150120706
No.11
(4pt)

だいたいこういうオチ

こういう「色んな事情を抱えた人々が一カ所に集められてサバイバルして謎の怪物とか出てくる話」って大体同じようなオチになる印象があります。
「こういう陰謀があって~」とか「怪物の正体はこれで~」とか細かい設定も要らないし楽そう。と穿った見方をしてしまいます。
神様の設定は面白かったです。

本編には関係ないけど訳者あとがきには面食らいました。
普通はもうちょっと穏やかに作品の解説をするものだと思うのですが、びっくりするくらい偉そうに語り始めるので、「あれ、これ本編の一部なのかな?」と思わず見返してしまいました。
良く分からないけどそういう毒舌が売りの人なんでしょうか?
死の迷路 (創元推理文庫) Amazon書評・レビュー: 死の迷路 (創元推理文庫)より
4488696031
No.10
(5pt)

デタラメ章題にみるディックの矜持と誠実

読了後、私はこの小説の目次に各章ごとのあらすじ風の章題が載っていることに気づいた。しかしこれが内容を全く要約していない完全にデタラメな代物で、おふざけにしてもあまりウィットさを感じさせるものでもない。ほとんどの人が読みとばすであろうこのデタラメな章題の意図するところは何か、、、と私はぼんやり考えてみた。
  だんだんと私の脳裡に浮かんできたのが、昔デニス・ホイートリーという作家の小説をそのどぎつい章題に騙されながら読み進めていった記憶だった。一体どんな経緯でこんなあやしい事態が起るんだろうとワクワク期待に胸をふくらませながら話を追うのだが、章のおわりで裏切られ、続く章でも騙されつづけ、本が終わる頃にはこれがある種の釣り手法であることに気づかされた。実はたいしたことの起こらない小説を、仰々しい章題で最後まで読ませてしまうテクニックだ(デニス・ホイートリー・ファンの皆さんゴメンナサイ)。一昔前のペーパーバック物にはこういう手法が常套手段としてまかり通っていて、章題が購買層への訴求アプローチになっていたのかも知れない。
 ディック氏はおそらくこの手法をパロディ的に真逆の要素として本作冒頭に用いたのだと思う。そこにはパルプSFというジャンルで本を出す自分への諧謔めいたニュアンスもあっただろう。しかしそれにも増して私が感じるのは、作品に対するディック自身の矜持(とその裏返し)だ。実際この作品は本質的にはメインストリーム並みであるように思う。人類の叡智と真理よここに凝縮せよとばかりに小説を展開するディック。しかし今作もパルプSFである以上は安く扱われるのは必至。ならばこちらからB級パルプよろしくあらすじ章題を巻頭目次に並べて、それをわざと唆らない意味不明なものにしてやることで、逆説的にこの作品が高尚であることを示してやろうじゃないか。ディックがそうたくらんでいたのだと考えれば意味不明の章題にも合点がいくのだ(すごく解りにくいが)。
 しかしよく考えるとこれはつまりイカサマの逆であり、翻ってはディックの誠実さの顕われともなる。そして、実にこのような彼の掛け値なしの誠実さが、死後における彼のブランド化に一役買っているようにも思える。陳腐な物言いかもしれないが、読者は彼のこういう姿勢に人類愛めいたものを垣間見てしまうのだ。もっとも実際にディックは(その内面において)人間を、また偽らぬ人間性というものを愛した人物でもあったのだろう。私たちは本作「死の迷路」に登場する一癖も二癖もある人物達に対して、初めこそなんてイカレタ連中なんだとあきれるが、彼らがひとりずつ居なくなっていくに連れて、いつの間にか何とも言えぬ喪失感を抱いてしまう。おそらくディックは、このキャラクター達、そのモデルとなった実在の人物ひとりひとりをとても愛していたに違いない。
  そんな人間愛のなせる技か、ディックは本作で読者を一種のホーンテッド・ハウスに引き込みつつ、自らの神学的・哲学的到達点をなるたけ平易に開示してみせる。しかもその見解をキャラクター達に逐一弁証させることで、独断に偏向することを勤めて回避してもいる。ここに本作の読みやすさ、バランスの良さがあるのだろう。まあそもそも彼の真理への希求が本質的に純粋な問いかけから発生しているのだから、これは至極当然な姿勢なのだが。
 こうした彼の誠実かつ真摯な姿勢が、「社会への表向きの顔」としてデタラメ章題となって顕われている、とこう私は想像を巡らせたのだが、しょってる感じで一寸ディックらしいでしょ?
死の迷路 (ハヤカワ文庫SF) Amazon書評・レビュー: 死の迷路 (ハヤカワ文庫SF)より
4150120706
No.9
(4pt)

未来、宇宙船、変わった宗教、変な人々。今あなたはどこに向かっている?

キリスト教でもイスラム教でも仏教でもユダヤ教でもない宗教、というか神学が出てきて、それに対する登場人物たちの態度がストーリーと深く絡んできます。これをSFの「社会環境設定」の一つとして飲み込めるなら、「そして誰もいなくなった」的な生き残りサスペンスとして楽しめるでしょう。P.K.ディックのファンでなくても大丈夫です。もちろんディックファンなら、「アンドロイドは電気羊の夢を見るか?」や「ヴァリス」に通じる雰囲気や概念が散見され、味わいもひとしおです。感覚が裏返しになるようなどんでん返しもあり、最後にかっちりまとまっているようで、実は作り込まれた大きな穴が残されているところなど「あなたが落下し続けているゾッとする現代社会」を直観させてくれますよ。
死の迷路 (ハヤカワ文庫SF) Amazon書評・レビュー: 死の迷路 (ハヤカワ文庫SF)より
4150120706
No.8
(5pt)

デタラメ章題にみるディックの矜持と誠実

読了後、私はこの小説の目次に各章ごとのあらすじ風の章題が載っていることに気づいた。しかしこれが内容を全く要約していない完全にデタラメな代物で、おふざけにしてもあまりウィットさを感じさせるものでもない。ほとんどの人が読みとばすであろうこのデタラメな章題の意図するところは何か、、、と私はぼんやり考えてみた。
  だんだんと私の脳裡に浮かんできたのが、昔デニス・ホイートリーという作家の小説をそのどぎつい章題に騙されながら読み進めていった記憶だった。一体どんな経緯でこんなあやしい事態が起るんだろうとワクワク期待に胸をふくらませながら話を追うのだが、章のおわりで裏切られ、続く章でも騙されつづけ、本が終わる頃にはこれがある種の釣り手法であることに気づかされた。実はたいしたことの起こらない小説を、仰々しい章題で最後まで読ませてしまうテクニックだ(デニス・ホイートリー・ファンの皆さんゴメンナサイ)。一昔前のペーパーバック物にはこういう手法が常套手段としてまかり通っていて、章題が購買層への訴求アプローチになっていたのかも知れない。
 ディック氏はおそらくこの手法をパロディ的に真逆の要素として本作冒頭に用いたのだと思う。そこにはパルプSFというジャンルで本を出す自分への諧謔めいたニュアンスもあっただろう。しかしそれにも増して私が感じるのは、作品に対するディック自身の矜持(とその裏返し)だ。実際この作品は本質的にはメインストリーム並みであるように思う。人類の叡智と真理よここに凝縮せよとばかりに小説を展開するディック。しかし今作もパルプSFである以上は安く扱われるのは必至。ならばこちらからB級パルプよろしくあらすじ章題を巻頭目次に並べて、それをわざと唆らない意味不明なものにしてやることで、逆説的にこの作品が高尚であることを示してやろうじゃないか。ディックがそうたくらんでいたのだと考えれば意味不明の章題にも合点がいくのだ(すごく解りにくいが)。
 しかしよく考えるとこれはつまりイカサマの逆であり、翻ってはディックの誠実さの顕われともなる。そして、実にこのような彼の掛け値なしの誠実さが、死後における彼のブランド化に一役買っているようにも思える。陳腐な物言いかもしれないが、読者は彼のこういう姿勢に人類愛めいたものを垣間見てしまうのだ。もっとも実際にディックは(その内面において)人間を、また偽らぬ人間性というものを愛した人物でもあったのだろう。私たちは本作「死の迷路」に登場する一癖も二癖もある人物達に対して、初めこそなんてイカレタ連中なんだとあきれるが、彼らがひとりずつ居なくなっていくに連れて、いつの間にか何とも言えぬ喪失感を抱いてしまう。おそらくディックは、このキャラクター達、そのモデルとなった実在の人物ひとりひとりをとても愛していたに違いない。
  そんな人間愛のなせる技か、ディックは本作で読者を一種のホーンテッド・ハウスに引き込みつつ、自らの神学的・哲学的到達点をなるたけ平易に開示してみせる。しかもその見解をキャラクター達に逐一弁証させることで、独断に偏向することを勤めて回避してもいる。ここに本作の読みやすさ、バランスの良さがあるのだろう。まあそもそも彼の真理への希求が本質的に純粋な問いかけから発生しているのだから、これは至極当然な姿勢なのだが。
 こうした彼の誠実かつ真摯な姿勢が、「社会への表向きの顔」としてデタラメ章題となって顕われている、とこう私は想像を巡らせたのだが、しょってる感じで一寸ディックらしいでしょ?
死の迷路 (創元推理文庫) Amazon書評・レビュー: 死の迷路 (創元推理文庫)より
4488696031

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