怪獣男爵
【この小説が収録されている参考書籍】 (違う表紙に投票したい場合もこちらから) |
■報告関係 ※気になる点がありましたらお知らせください。 |
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点0.00pt |
怪獣男爵の総合評価:
■スポンサードリンク
サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
現在レビューがありません
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
角川文庫の復刊シリーズで、いきなり「怪獣男爵と戦うシーン」が出てきて。 怪獣男爵って誰だよ、という疑問を解決してくれる作品です。 角川の横溝のシリーズは、順を追って出してくれてないので、何だかなぁといった感じです。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
横溝正史は金田一耕助を主人公にした本格探偵小説でよく知られているが、江戸川乱歩の「怪人二十面相」のような少年探偵小説もいくつか発表していたことは、あまり知られていないのではないだろうか。角川文庫では黒背に黄色の題名が特徴だった横溝ジュヴナイル・ミステリ。その最初の作品が昭和23年に書かれた「怪獣男爵」である。 残念ながら「怪獣男爵」に金田一本人は登場しないのだが、相棒である等々力警部が探偵役の小山田博士とタッグを組んで活躍するのがファンとしては嬉しいところ。作中には青沼春泥という、「犬神家の一族」に登場する青沼静馬と、乱歩の「陰獣」に登場する大江春泥を掛けあわせた名前の人物が登場するが、これもまた横溝先生のサービス精神の現れであろう。 孤島に住むマッドサイエンティストやサーカスといった乱歩チックな要素をふんだんに散りばめた本作。横溝正史らしい本格探偵小説を期待すると肩透かしをくらうことになるが、子供向けの冒険小説らしいストーリーは非常に分かりやすく、展開も早くておもしろい。 本シリーズは三部作となっており、横溝ジュヴナイルの中では評価の高い「大迷宮」や「黄金の指紋」などの続編では、我らが名探偵・金田一耕助がいよいよ探偵役として登場する。登場人物も重複しているので、順番にお読みいただくとより楽しめるだろう。 <登場人物> 古柳冬彦 … 男爵島の主。著名な脳学者。夏彦毒殺の容疑で死刑。 古柳夏彦 … 冬彦の兄。5年前に急死し、冬彦が男爵となった。 古柳龍彦 … 夏彦のひとり息子。5年前に誘拐され行方不明。 北島俊一 … 冬彦の助手。男爵島や財産を受け継ぎ研究を続ける。 音丸三郎 … 小男の使用人。捨て子だったのを冬彦に拾われた。 蛭池 … 冬彦が悪事を働いていたころの部下。ひどい斜視。 印度の魔術師 … 手品使い。サーカスの力持ちのような大男。 ロロ … 冬彦が手に入れた恐ろしい怪獣。ゴリラと人間の間の子。 小山田史郎 … 宇佐美や太一と男爵島へ避難してきた中学3年生。 小山田慎吾 … 史郎の父親。高名な物理学者。探偵道楽でも有名。 小山田美代子 … 今年13歳になる史郎の妹。母は先年亡くなった。 宇佐美恭助 … 慎吾が引き取った親友の遺児。大学の秀才で猛者。 太一 … 慎吾が引き取り養育している親戚の遺児。愛称は太ア坊。 緒方医師 … 脅されて古柳の銃創を手術した東京芝高輪の外科医。 山村 … 大日坂でオオカミイヌとゴリラ男爵の闘いを目撃する。 久米判事 … 古柳男爵に死刑を宣告した判事。去年亡くなった。 青沼春泥 … 久米判事の妹の子。古柳男爵に命を狙われている。 沢田 … 古柳男爵の洋服と全く同じ品を作らされた敏腕仕立職人。 五十嵐宝作 … 80歳の億万長者。日本でも有名な宝石コレクター。 ヘンリー松崎 … 極東大サーカスの団長。太いカイゼル髭の大男。 小虎 … 極東大サーカスのピエロ。おとなしいが大の酒好き。 川上 … 極東大サーカスの若い団員。 ペロ公 … オーロラサーカスの団長。中国の奥地でロロを入手。 ポポ … ロロの双生児の兄弟。奇術の身代わりなどを務めた。 木常昏々 … 砂町にある木常病院というインチキ精神病院の院長。 木常ケン子 … 昏々の妻。夫同様に金の亡者。 金野銀一 … 全国に何百という支店を持つ一六銀行の支配人。 丸井長造 … 銀座でも名高い丸屋呉服店の主人。 万吉 … スリとったケースにペスト菌を持ったノミが入っていた。 黒川刑事 … 芝高輪の高台に建つ古柳男爵の元の家を見張る。 白山刑事 … 黒川と荒れはてた古柳男爵の屋敷を見張る。 等々力警部 … 警視庁捜査一課所属の警部。金田一耕助の相棒。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
信州の田舎の村で疎開生活を送っていた頃は少年雑誌が毎号確実に手に入るとは限らなかった。これは講談社の『少年クラブ』連載作品。だから「怪獣男爵」は全編完読とはならず読み損なった。天才博士の脳をゴリラ(本当はゴリラじゃないのだが)に移植するという話はその後も脳裡に点いたり消えたりだったが、少年時代の不可思議な世界を人生の暮れ方に及んで明らかにせんとて懐かしく読んでみた。物語の中心は当然脳移植ではないが、当時としては奇想天外な発想は今日の臓器移植を先取りしているようで感心させられた。ひょっとしたら脳移植よりも頭部移植のほうが容易かもしれない。まさに首のすげ替えである。因みに当時は一方に、光文社が『少年』を発行。これに江戸川乱歩が明智小五郎と少年探偵団の物語を連載していた。他にも『譚海』『おもしろブック』『冒険少年』などがあった。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
小学生の時読んだが、表紙を見て懐かしくなって買ってしまった。なんとも言えない横溝正史ワールドが心地良い。小学生に読んで欲しいな〜 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
戦後すぐの岡山時代に書かれた少年もの。 少年向けではあるが、かなりしっかりと書かれており、この手のものとしては意外に楽しめた。ストーリーにひねりがあり、道具立ても凝っている。 怪獣男爵の悪役っぷりにも手抜きがなく、実に凶悪。 続編に『大迷宮』と『黄金の指紋』がある。 | ||||
| ||||
|
その他、Amazon書評・レビューが 5件あります。
Amazon書評・レビューを見る
■スポンサードリンク
|
|