おやすみなさい、ホームズさん
- 名探偵 (559)
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アイリーン・アドラーがらみの女性作家によるホームズ・パスティーシュというといくつか思いつくし、その他の理由もあって買うのを躊躇していましたが、立ち読みしてなかなかよかったので購入し一読。 プロローグ的な1894年のホームズ+ワトスンの会話のあと、1881年のペネロピー・ハクスリーという家がなくなった中産-上階層24歳の女性の視点で物語が進みます。 この後も時々ホームズ+ワトスン視点の物語が挟まりますが、メインは彼女。彼女がアイリーン・アドラーというちょっと年下でオペラ歌手でコソ泥の、行動力にあふれた女性に出会ってから始まる、不思議な物語。 ロンドンにはこんな女性が何千何万いたであろうに、なぜアイリーンがネル(ペネロピー)を選んだかの理由は不明。なぜだろう? そうそう、ジェファスン・ホープという御者との出会いと彼の罪、そして死を、こういう角度で見ると、それはそれで悲しいですね。 メインの話は、<ゾーン・オブ・ダイヤモンド>探索というオリジナルストーリーを絡め、ホームズという不思議な諮問探偵との邂逅と因縁、ゴドフリー・ノートンという法廷弁護士との出会い、アイリーンの東欧への旅。前半はそこまで。なかなか見事なパスティーシュです。 そして、物語は後半へ。あの「王」はどんな人物に描かれるかな。 | ||||
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実在・虚構入り乱れた登場人物の中で、個人的に注目したのはアントニン・ドヴォルザークでしょうか。チェコ国民楽派の作曲家として名を残す人物ですが、彼を介してアイリーンの活躍の場が広がり、そしてボヘミア皇太子との出会いとなります。 このあたりの歴史的整合性(当時ボヘミアに王位はあったっけ? など)はともかく、彼が王となったときなぜアイリーンは彼から逃亡しなければならなかったのか、の説明が見事。そして「聖典」で有名な本の題名の台詞へと至る。なるほど、こう来たか。 しかし語り手のネル(ペネロピー)は、残酷なまでに主役にいいところを奪われますね。本人はどう思っていたんだろう。そしてこの結末は誰が楽しいのだろう。 うーむ。 ところで、すべてを「聖典」の立場から見るなら、あのシーン、つまり最後の男装の麗人のシーンがなぜ必要だったのかをこれほどうまく説明できることに賛辞を送るべきでしょうね。どのシーンかって? むろん、これ。 “Good-night, Mister Sherlock Holmes” There were several people on the pavement at the time, but the greeting appeared to come from a slim youth in an ulster who had hurried by. (原本"A Scandal in Bohemia"より) | ||||
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Carole Nelson Douglasの『Good Night, Mr. Holmes』(1990年)の翻訳。 タイトルからわかるように、アイリーン・アドラーを主人公に据えたミステリだ。彼女と、相棒たる語り手(ネル)がさまざまな謎に頭を突っ込み、ホームズとも競演するという設定になっている。 上巻では、フランス王室の失われた宝石を追いかけたり、オスカー・ワイルドの金の十字架を探したり。 同時代の有名人たち、またホームズものの登場人物たちが出てくるのが楽しい。 | ||||
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下巻では、ボヘミア王との関係が中心となる。そしてラストは、あのシーン。 ホームズ・ファンなら、ニヤリとさせられる場面が多いだろう。 しかし、全体としてはキャラクターの描き方に一貫性がないというか、アイリーン・アドラーもこんな性格なのかと疑問に思わされる。また、謎の描き方にも魅力が感じられない。 ともかく、「ボヘミアの醜聞」を読みかえしてから、とりかかることをオススメする。 | ||||
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ホームズのパスティーシュ、アイリーン・アドラーものは是非また読みたい | ||||
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