逆転世界
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初版刊行(参考)
種別
長編
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あらすじ
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評判
逆転世界の評価:
7.00/10点 レビュー 1件。 B ランク
逆転世界の総合評価:
7.63/10点 レビュー 24件。
感想一覧
サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
Amazonレビュー
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
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一言で言ってしまうと、緻密に、重層的に語られる変な小説。でも、リアルなので読み易い。
これに匹敵するような変な小説は、バラードの「燃える世界」とディレーニーの「ダールグレン」ぐらいしか思い出せません。
ストーリーの大半は、移動する都市という閉鎖社会で育てられた青年がギルドの見習い員となって社会に出て、自分を取り巻いている世界の謎や不条理と対峙しながら成長していく話です。読者は主人公の目線で、細かく描写される社会人や家庭人としての日常生活を理解していきます。この移動する都市の描写が第一のポイントです。
見習い期間の最後に上司の命令で旅に出た主人公は、その世界のとんでもない実態を知ることになります。この世界の驚異の描写が第二のポイント。
旅から戻った主人公は、故郷の都市が危機に瀕していることを発見します。主人公達はこの先どうなるのか?なぜ、この世界はこうなっているのか?頁をめくる手が止まらなくなっていきます。
世界についての大きな物語が語られる一方、主人公と新婚の妻の関係も描かれています。前半では立場の異なる主人公とその妻が、お互いの立場を理解しながら関係を構築していきますが、主人公が世界の驚異を実感する旅から戻った時、妻との関係も新しい段階に入ります。不条理な世界に振り回される主人公達。
この後、一人前になった主人公は、自分が育った閉鎖社会を維持する立場で行動するようになりますが、社会を変革しようとする圧力が内外で高まって行きます。
物語の終盤、世界の秘密が明かされますが、確かに多くの方が批判するように中途半端な説明です。解説に書かれているように、作者が描きたかったのは二つの共存する現実であって、二つの世界を成り立たせるための理由は、一応の便宜的なものに過ぎないのでしょう。
では、作者が書きたいという共存する二つの現実とは?主人公達の閉鎖社会と外部の世界?主人公が認識する現実とそれ以外の現実?それに加えて、主人公の世界と主人公の妻の世界。というのもあるように思うのです。
作品に登場する二人の女性、ヴィクトリアとエリザベス。この二人の名が、共に、英国女王の名であることが意味を持っているような気がするのですが。
なお、本書については、読後、さまざまな評価や感想を読んだことが大変参考になりました。何の手引きもなく、自力で十分な理解をすることは困難な作品ではないでしょうか?