邪光
- デビュー作 (105)
- ホラーサスペンス大賞特別賞 (2)
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多少好みがわかれる作品かと思います。 猟奇事件を起こした新興宗教団体の教祖の娘が引っ越してきたマンションで起こる様々な事件、主人公とその少女の交流…。ストーリーの設定には、特段の新鮮さもないですし、オカルト的な要素も凡庸で控えめです。そういう点を重視する人には、物足りないかもしれません。 ですが、主人公の女性や、教祖の娘の、その繊細な心理描写がとても丁寧に描かれていて、心にじわりとしみてきました。主人公の心の弱さ、夫を失うくらいなら死んでしまおうというくらいのもろさが、切なかったです。また結末部分での少女の行動、胸が締め付けられるような気持ちになりました。やはり誰もが、愛されたいと願うものなのだなぁと、しみじみ思いました。 | ||||
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プロローグから引きこまれました。 もし他人の邪悪な心が目に見えたならどうなるか?邪悪な心を持たない人間がこの世に存在するのか?邪悪な心を持つと言うだけでその存在を否定できるのか?殺人事件が日常茶飯事となってしまった現代において、この小説に仕組まれた仕掛けは鋭く心に訴えかけてきます。登場人物の描き方がリアルなだけに、他人の邪な心=邪光が見えると言う設定にすら息苦しいリアリティを感じるのです。 細部にわたって考え抜かれた緻密なプロット、じわりじわりと物語に引きこんでいく見事な語り口、アッと思わせる一行のインパクト、などなど。この作者が書いた作品を残らず読んでみたい、久々にそんな気にさせてくれる一冊でした。 | ||||
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大阪に暮らす主婦、真琴は、同じマンションに殺人犯の娘が越して来ることを知る。隣の住人となった彼女は、外之原黎子・12歳。彼女は、大量バラバラ殺人事件を起こした宗教団体「赤光霊宝会」教祖の娘であった。まるで覚りの化け物のごとく、察しが良すぎる黎子にとまどう真琴。そして、黎子の周りでは殺人事件が多発し始め…。 人から人へ移っていく「邪光」の概念は魅力的なのに、期待したほどはこの設定が目立たなかった。ホラーというより可哀想な女たちの物語。ある仕掛けもあって凝っているとは思うが、甘えん坊のヒロインの心理について行きがたかった。見えすぎるゆえ、孤独な少女があまりに悲しい。 | ||||
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打たれ強い人間にとっては、何でこんなことで?と思うようなことに主人公は簡単に躓く。が、所詮誰しも場所が違えど非常に狭い世界で生きていることに変わりはない。そのあたりの生活描写の積み重ねは丹念で、ありがちな光景だけに説得力があると言える。もっとも本の装丁から期待したような物語ではなかったけれど・・・。物語の終盤上手い具合に読者を騙しながら、依存を断ち切る大技を見せるのだが、どうしても、たかがこんなことがキッカケで・・・としか思えないのだ。たとえこのような人物造形は少女と主婦の現実的な側面を対比させる為と思ってはみても、やはり受け付けない。単なる好みですが・・・。読み終えた後何かに似た感じだなと思い返せば、高橋たか子の『光の子』だった。!意外で不思議だった。 | ||||
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ハッピーエンドでないと面白くないのか?大量殺人をやらかした宗教団体の教祖の娘と、その娘の隣に住む主婦。表紙や帯のイメージで、もっとおどろおどろしいものを期待して読んだが、期待はいい意味で裏切られた。教祖の娘ではなく、主婦の方が主役の話で、怖いというより、せつない話だ。現実を直視しないで、見て見ぬ生きた方が幸せか、きちんと現実を見据える勇気を持って生きるべきか。見たくないものに目をつぶっていては、結局もっと見たくないものを見ることになる。などなど、いろいろ考えさせられるラストだった。あと、関西弁が案外ホラーに合うというのも、新鮮な発見だった。 | ||||
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