田舎の刑事の趣味とお仕事
評判
田舎の刑事の趣味とお仕事の評価:
3.95/5点 レビュー 19件。 C ランク
Amazonレビュー一覧
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全26件 21〜26 2/2ページ
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田舎の刑事の趣味とお仕事の評価:
3.95/5点 レビュー 19件。 C ランク
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小説の詳細ページを閲覧すると、ここに履歴が表示されます。最近閲覧した小説詳細ページへ簡単に戻る事が出来ます。
わさび盗難事件、ブラックバスの釣り人たちの競い合い、コンビニたてこもり犯の事件など、事件や解決方法自体は地道にきちんとなされていますが、読後に強く残っているのは、恐妻を通りこして、妻という怪物におののいている主人公の姿です。
しかし、かんたんにギブアップしている脱力系の主人公とはちがい、内心は反論したり、男の気概を見せるようなつぶやきをもらすなど、けっこう硬骨漢のおじさんではあるようです。
ほのぼのユーモアというより、妻のクールなせりふからして、少々ブラックなニュアンスに傾いています。辛口のユーモアです。
ひとつミステリとして気になったことがあります。それは(犯人ふくめ)人物の外見描写がほとんどないことです。主人公の初登場からして役職が書いてあるだけ、年齢もなければ、風貌も体型も出てきません。それは部下たちの場合も同じで、年齢順がわかるだけです。黒川の妻にいたっては、「黒川の妻」あるいは「妻」としかなく、古風で丁寧な言葉遣いのみが叙され、わざと狙っているのでしょうが、かえって怖さをかもしだします。(美人かどうかどころか、年齢やヘアスタイル、服装、雰囲気もいっさい書かれていないのは、かわいそうな気さえします)
また笑いどころは、主人公の行動や動作などのヴィジュアルにあるのではなく、セリフに集中しています。
容貌や服装を視覚的に説明するのが当たり前の現代小説の中で、このストイックさには注目です。容姿だけでなく、表情や感情をあらわすしぐさなどもひととおりしか書かれていないので、頭の中でぴっと映像化できませんし、いまひとつ黒川鈴木刑事とお知り合いになれた気がしません。
「おれに近寄るな」的なハードボイルドな牽制なのかな、という気もします。古きよき時代のラジオドラマを目指しているのかもしれません。
そしてこのスタイルのために、どの人物がどうなのかが見えず、謎解きに接近しにくい面もありました。
説明的に描写しすぎると安手になるのはわかりますが、わざと視覚描写を排しているこのハードボイルドなスタイル、何とも気になります。次作も追いかけてみようと思います。