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(短編集)
青空の卵
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青空の卵の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.35pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全11件 1~11 1/1ページ
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和菓子シリーズから坂木司さんにはまりました。 坂木節はデビュー作から健在で、穏やかな筆致で登場人物たちを描いていきます。少しの悪意と多くのやさしさに包まれながら、物語は進んでいく。 ミステリとしては少し弱い(ロジックの飛躍が大きい)ですが、日常の謎がほどよいスパイスとなり、物語をしっかりと確固たるものにしています。 | ||||
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嫌いではないです。 ないですが…といったところでしょうか。 読書感想文には向いていると思います。 一話完結なのでどれか一つだけ読めば早く読み終わるし、とても書きやすいと思います。 考えさせられる、今まで考えた事のなかった些細な問題だったから…なんて感想が高校生以上にもなって出たら普段何考えて生きてんだと思ってしまう程度の事ではあるけれども 小中学生が読むならオススメ。 もしくはゆるいミステリー風味のほのぼのBLとして読んでも割と楽しめるかと。 男同士の友情は傍から見ると時に恋愛に近く見えるけれどもコレはそういう男同士の友情というより依存しあう女子高生とかに近い雰囲気で、いっそ恋人同士で会った方が自然。 優しい雰囲気で春や秋に外でおやつでも食べながら読んでほっこりするのにちょうど良い本です。 | ||||
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坂木が社会人で外資系の保険の営業という設定がそもそも違うのではないか…。 感性が思春期の少年のようなので、いっそ高校生の設定にしたほうが説得力があったように思う。 コバルトの若木未生の作品がこの感性に近いかな。イズミ幻戦記とか(懐かしすぎる)。 まあ、気持ちはわかるけどね…という感想。 あんまり自分を追い詰めるような思考をするのはどうかと思うよ、坂木くん。 それを純粋だと思っている君は、若いんだなあ。 しかし、鳥井に依存する理由がいまいち見えてこない。 鳥井より、坂木のほうがよほど精神的に何かが間違っているのではと思いました。 でもまあ、依存関係をやめる方向に話が進んでいくみたいなので、よかったですが…。 ある年齢以上の人には、読むのが厳しい作品でした。 推理の内容は面白かったです。 | ||||
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BL色があるという感想をよく聞きますが、BLと言うよりむしろ「男同士で演じている百合」という印象を受けました。 BLって多かれ少なかれ、二人の間に競争関係なり、ライバル心なり、相手に無いものを補いあって強くなっていく関係があって、ある種パワーゲーム的な恋愛要素を含むものが多いと思うのですが(と言っても、ここ数年でずいぶんBL作品の多様化が進んで、こういった言葉でくくりきれない作品が多いのも事実ではあります)、この作品の坂木と鳥居にはそれがない。 もちろん坂木も鳥居もお互いを認めてはいます。しかしその関係は、競い合う友・ライバルというよりはお互いに寄り添って生きていく姿であり、これが百合を連想させてしまう。 ところどころ伝統的な女性性に対する嫌悪感のようなものが伺えますが、だからといって男性同士の競争的な社会にあこがれるわけでもない。 その結果が、男同士でも競い合わずに寄り添う、坂木と鳥居の関係なのだろうと考えています。 ミステリとしては、そこそこよくできていると思います。ただ、周りの人々の物わかりが良すぎる点が残念。あまりにも小綺麗にまとまり過ぎている点に違和感を覚えました。 | ||||
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BL色があるという感想をよく聞きますが、BLと言うよりむしろ「男同士で演じている百合」という印象を受けました。 BLって多かれ少なかれ、二人の間に競争関係なり、ライバル心なり、相手に無いものを補いあって強くなっていく関係があって、ある種パワーゲーム的な恋愛要素を含むものが多いと思うのですが(と言っても、ここ数年でずいぶんBL作品の多様化が進んで、こういった言葉でくくりきれない作品が多いのも事実ではあります)、この作品の坂木と鳥居にはそれがない。 もちろん坂木も鳥居もお互いを認めてはいます。しかしその関係は、競い合う友・ライバルというよりはお互いに寄り添って生きていく姿であり、これが百合を連想させてしまう。 ところどころ伝統的な女性性に対する嫌悪感のようなものが伺えますが、だからといって男性同士の競争的な社会にあこがれるわけでもない。 その結果が、男同士でも競い合わずに寄り添う、坂木と鳥居の関係なのだろうと考えています。 ミステリとしては、そこそこよくできていると思います。ただ、周りの人々の物わかりが良すぎる点が残念。あまりにも小綺麗にまとまり過ぎている点に違和感を覚えました。 | ||||
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どうにも主人公二人の依存具合が苦手でした・・・。 引きこもりと言えども、仕事もきちんとして友人もいる鳥居に比べて、むしろ坂木の方の依存度が、 もはや病的にさえ感じてしまいました。(自覚があるようですが) 物語が進行していくにつれ成長を見せる鳥居に対し、坂木の方には成長が見られないのもちょっと・・・。 「僕だけが」「僕しか」を連発するのも、思い上がりのようにさえ感じます。 いつも最後は感動して泣きだしたり、幼い口調も、なんか好感が持てませんでした。 でも物語自体は、日常の謎を扱った王道的な展開で、さくさく楽しく読めました! 事件にかかわった人たちが、使い捨てではなく、その後の物語にもちょこちょこと登場するのも良かったです。 シリーズものだそうなので、これからの展開に期待しつつ、読んできたいと思います。 | ||||
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厚生労働省による調査研究と対応ガイドラインが配布されたのは2003年。これは、ひきこもりが社会的に認知され始めた頃に書かれた小説だ。主人公は、著者と同じ名前である。そこに著者の思い入れを感じた。 ミステリとしては、著者らしい、人の死なない事件を題材にしており、事件の過激さや陰惨さを好む人には刺激が少なくて不向きだろう。犯罪ではなく、社会問題がもたらすひずみやゆがみを掬おうとする。 ミステリとして読むよりも、鳥井や坂木らの成長の物語として読んだり、いっそキャラ読みしたほうが楽しめると思う。夢見がちではあるかもしれないけれど、傷つけあう物語ばかりでは殺伐とする。 個人的には、私は鳥井よりの人間だと思う。ただ、誰しも子どもの世界のままに立ち止まっているわけにはいかない。鳥井だけではなく、坂木も、卵の中に閉じこもる子どもだ。 だから、この二人の成長を楽しみにして、続きを読みたい。 | ||||
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全体的に、今一歩な作品です。 まず、ミステリ小説とは考えないで読むことをおすすめします。 トリックというトリックもないし、人間関係、家族関係を 主眼と捉えることで、読みどころが見えてくるように思います。 読後の感想としては、鳥井と坂木の関係性は決して嫌いではない、 むしろ愛情のある心地いいものとして見られるのですが、鳥井と 鳥井の母の具体的なエピソードを読むまでは、坂木の感情の揺れに 対する鳥井のあまりの変貌ぶりに正直、笑ってしまうことも ありました。 鳥井の母子関係のエピソードが一話目に出てきて、だから鳥井は こんなに坂木の感情にシンクロしてしまうんだな、と分かった上 で読み進めていたら、もうちょっと感じ方は違っていたと思います。 そこが残念。 しかし、鳥井のキャラクター、私は好きです。 せっかく続編も文庫になっていますし、これを理由にこちらも 読むだけ読んでみようと思います。 | ||||
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文章力はあるし、話も難しいテーマを取り上げながら良く考えられている。 優しい気持ちになれる本である。 だが最後まで坂木と鳥井の関係が好きになれなかった。 なんか気持ち悪かった。 「引きこもり」と言うので、 鳥井は全く外に出ないで事件を解決してしまうのかと思っていたら、 最初から結構外に出ている。 誰かも書いていたが、仕事もしているしただの人間嫌いではないかと思う。 | ||||
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うまい作家さんだとは思う。 ただミステリーとしては薄味だし、事件の処理の仕方とか後味も微妙。 一番気になるのは坂木と鳥井の関係で、これはどう見ても危うい。 坂木は「子供を自立させたくない母親」そのものだし、いくら本人が そのことに自覚的とはいえ、友情の域を超えている。 一方の鳥井は家族から離れて仕事もしてるし、ひきこもりというより 「人間嫌い」。坂木の方が病理は重そう。 木村さんの魅力と、今後の「坂木の自立」を期待して星3つ。 | ||||
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現代社会における問題を中心に事件と解決の顛末が展開されるが、殺人などの派手な内容でない、しかし、気になる内容でまとめていることにはとても好感が持てる。全てがかなりいい方向で丸く収まってしまっているので、なんとなくリアリティが希薄になっている点は残念。とはいえ、それぞれの登場人物の結末には希望があるので、読後感はむしろ良い。 | ||||
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