夜想

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評判

夜想の評価:

3.78/5点 レビュー 46件。 C ランク

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平均点3.78pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全50件 21〜40 2/3ページ
No.30
(3pt)

宗教にはまるのはこんな感じなのだろう

新興宗教というのは、このようにして発生して、途中のうよう曲折を経て、このような形で崩壊していくのだ…というのを物語風に詳しく描写してある小説。

この人は、慟哭というのもこんな感じの宗教の本らしい。

主人公は、自動車事故で愛妻と娘を一気に失い、(しかも自分だけは抜け出し、車は炎上、目の前で二人が焼け死ぬ…)失意のどん底にいた。たまたま出会った女性(それも若くてとてつもなく美人)が、特殊な才能を持ち、その人が触れたものに触るだけでその人の心が見えてしまう。

その娘は、その才能を生かして、喫茶店で簡単な占い師のような事をしているのだが、噂が噂になり、雑誌の取材を受ける事で、個人的な対応では無理な状態になってきて、今まで彼女が話を聞いてあげて助かった人たちがボランティア的に集まり、色々なお手伝いをする事になる。


交通事故で家族を亡くした主人公は、自分のアパートまで解放して、援助する。
そんな中、色々な人が出入りして、いろんな思惑があり、仲間割れ、男女間のもつれ、金銭トラブル、犯罪…という流れの中、美形の教祖が講演会で…。
その宗教とは関係ないレベルで、一人の頭の狂った女性が自分の娘を探しまわるストーリーも〜待ってくるのだが、その女性が、私が一番怖いと思っている小説「黒い家」の女にそっくり。

そんな感じの話です。

結局、弱い人、何かにすがりたい人がどんどんどつぼにはまって行く様子がよくわかります。
自分はああいう風にはならないのだろうかなぁ??
夜想 Amazon書評・レビュー: 夜想より
4163259902
No.29
(3pt)

新興宗教に限らず、宗教というのは、その始まりはこういう些細な事からスタートしていくの

やはり貫井徳郎はプロの作家だ。とにかく読ませる。

高速道路上の大事故で奇跡的に助かるが、妻と娘は目の前で黒焦げに焼かれて死んだ。生きる望みを絶たれた主人公は、偶然、人の心が読める女子大生と出会う。

喫茶店でアルバイトをしている彼女は、時間のある時に客の相談にのったりしている。主人公も頻繁に通うのだが、やがて、よく当るという評判を呼び、事態が大事(おおごと)になってくる。

新興宗教に限らず、宗教というのは、その始まりはこういう些細な事からスタートしていくのではないかと思った。この女子大生の下にボランティアや色んな人が集まり、組織化されていく。主人公や女子大生は宗教ではないと言うのだが、現象面的に見ると、そう取られても仕方がない面もあった。やがて、或る事件が発生するのだが・・・・。

長い物語だが、ラストあたりになってくると、もっと書いてくれよと思わせる。そこが巧い。
夜想 Amazon書評・レビュー: 夜想より
4163259902
No.28
(3pt)

新興宗教に限らず、宗教というのは、その始まりはこういう些細な事からスタートしていくの

やはり貫井徳郎はプロの作家だ。とにかく読ませる。

高速道路上の大事故で奇跡的に助かるが、妻と娘は目の前で黒焦げに焼かれて死んだ。生きる望みを絶たれた主人公は、偶然、人の心が読める女子大生と出会う。

喫茶店でアルバイトをしている彼女は、時間のある時に客の相談にのったりしている。主人公も頻繁に通うのだが、やがて、よく当るという評判を呼び、事態が大事(おおごと)になってくる。

新興宗教に限らず、宗教というのは、その始まりはこういう些細な事からスタートしていくのではないかと思った。この女子大生の下にボランティアや色んな人が集まり、組織化されていく。主人公や女子大生は宗教ではないと言うのだが、現象面的に見ると、そう取られても仕方がない面もあった。やがて、或る事件が発生するのだが・・・・。

長い物語だが、ラストあたりになってくると、もっと書いてくれよと思わせる。そこが巧い。
夜想 Amazon書評・レビュー: 夜想より
4163259902
No.27
(4pt)

この作家さんにとって救いとは?

貫井さんの著作を読むのは3作目でしたが、
この人の作品はどうも「これは傑作だ!」と人にすすめられない。

クオリティーが低いというわけではなく、
人物描写も人間心理もストーリーも本当に上手なのだが、
どうにも愛情がないというか、虚しいというか。

人の死、精神や肉体の傷・・・そこまでする?
というくらい登場キャラクターにいろいろなものを背負わせ、
そうまでしないと「救い」って得られないものなのか?

ハッピーエンドにはどうしても見えなかった。
夜想 Amazon書評・レビュー: 夜想より
4163259902
No.26
(4pt)

あえて解決策を提示しない

崇高な目的で始めても、いろいろな問題から逃れられない新興宗教や自己啓発団体の問題をリアリティをもって描いている。

途中で出てくる「宗教法人ゴロ」の男性にもっと組織をかき回されるのではないかと予想したのに、そこは中途半端に終わっていた。

作者はとても心のきれいな人なのだと思うが、雪藤が遙の好意に答えないのは今ひとつ説得力がない。
恋愛感情をもったうえでその役割との葛藤に苦しむ方が共感を得られやすかったのではないだろうか。

あえて解決策を提示しない結末も少し食い足りない。
夜想 Amazon書評・レビュー: 夜想より
4163259902
No.25
(3pt)

慟哭のあとに、なにかを見つけた?

良く、「慟哭」と比較される作品です。
貫井氏は、丁度、真逆のストーリーで書こうとしたのでしょう。

「慟哭」は宗教に染まり、それを利用する攻撃的な話。
「夜想」は宗教にしてはならない、利用させてはならないとする、防御する立場の話です。

長編ということもあり、ファンの一人として、かなり期待したのですが、
正直、うーんといったところです。
まず、会の設立に関するエピソードが描かれる中盤が無駄に長いと思います。
これらをカットして400ページ程度に納めた方が良かったのではないでしょうか。
また、犯人の動機、心情的な変化も少し強引で、伏線としては弱いです。
(似たようなケースで「崩れる」の最初のエピソードですと納得できるのですが。)

ファンの方には☆4,そうでない方には☆3といったところでしょうか。
貫井氏には焦らずに時間をたっぷり使い、内的に充実した作品だけを書いて頂きたいものです。
夜想 Amazon書評・レビュー: 夜想より
4163259902
No.24
(5pt)

お見事

非常に良かったです。読み終えたあと、思わず拍手を贈りたくなりました。ストーリー自体は簡素なもの。しかし、それを魅せる圧倒的な文章力に舌を巻きました。難単語を用いず、流暢かつ多岐にわたる表現に飲み込まれていきます。やや分厚いですが、一日もかからず読了させられました。内容は重いです。そして、深いです。「慟哭」ほど衝撃は受けませんでしたが、貫井徳郎の実力のほどを見せつけられました。もっと貫井徳郎の他の作品が読みたくなりました。良い作品を書いて下さり、ありがとうございます。
夜想 Amazon書評・レビュー: 夜想より
4163259902
No.23
(4pt)

恋愛小説?

「愚考録」、「慟哭」を読んで「夜想」も読んでみました。読む前は新興宗教の暗部を描いた作品かと思っていましたが全くそんな作品ではありません。少し毛色の変わった恋愛小説です。無理やりこじつけるようなラストは相変わらずですが、エンディングもネタも、時系列をバラバラにして無理やりこじつけた「慟哭」よりは好感が持てました。厳しい意見を言いましたが作品としては悪くないと思います。
夜想 Amazon書評・レビュー: 夜想より
4163259902
No.22
(5pt)

最後のメッセージは心に響きました。お勧めの一冊です。

この本は貫井徳郎さんによって書かれた本です。実はこの著者の本を読むのはこれが初めてです。まず作品の本題に入る前に彼の文章の流れについて感想を述べたいのですが、無駄なものがなく、読者にとってはとてもすらっと読み進めることができました。これは著者のセンスだと思います。さて、話の内容ですが、初めに登場する主人公の雪籐直義は自動車販売の営業をしていました。たまたま休暇で行った家族旅行の帰り道、高速道路で後ろからトラックに追突され、妻と幼い娘を失くしてしまいます。その後、立ち直れない日々が続くのですが、ある日たまたま自分の心の中を読み取ってしまう女性に出会います。この女性が天美遙。彼女は小さい時から特殊な能力を持ち合わせていました。その能力とは、他人が触ったものに触れるだけでその人の心の中を読み取ってしまうという能力です。しかし、彼女はその能力を公開せず、ただ喫茶店のウエイトレスとして、常連のお客様にのみ占いという方法で接し続けます。雪籐直義は彼女との出会いがきっかけで、立ち直り始めます。彼は彼女の能力を人生に憤りを感じている多くの人を救うために、もっと世に知らしめるべきだと思い初め、それを実行に移していくというストーリーです。その大きな流れの中で宗教団体と勘違いされるという難しさも加わり、多くの問題が生じてきます。ストーリー的には斬新な視点から書かれた内容だと思いますが、著者が訴えたかったことは最後の最後に書かれているように感じました。ある意味、人生を生きて行く上で、大切なメッセージを読み取ることができたと思います。自分を見つめ直したいという方にはお勧めの本かもしれません。
夜想 Amazon書評・レビュー: 夜想より
4163259902
No.21
(5pt)

最後のメッセージは心に響きました。お勧めの一冊です。

この本は貫井徳郎さんによって書かれた本です。実はこの著者の本を読むのはこれが初めてです。まず作品の本題に入る前に彼の文章の流れについて感想を述べたいのですが、無駄なものがなく、読者にとってはとてもすらっと読み進めることができました。これは著者のセンスだと思います。
さて、話の内容ですが、初めに登場する主人公の雪籐直義は自動車販売の営業をしていました。たまたま休暇で行った家族旅行の帰り道、高速道路で後ろからトラックに追突され、妻と幼い娘を失くしてしまいます。その後、立ち直れない日々が続くのですが、ある日たまたま自分の心の中を読み取ってしまう女性に出会います。
この女性が天美遙。彼女は小さい時から特殊な能力を持ち合わせていました。その能力とは、他人が触ったものに触れるだけでその人の心の中を読み取ってしまうという能力です。しかし、彼女はその能力を公開せず、ただ喫茶店のウエイトレスとして、常連のお客様にのみ占いという方法で接し続けます。
雪籐直義は彼女との出会いがきっかけで、立ち直り始めます。
彼は彼女の能力を人生に憤りを感じている多くの人を救うために、もっと世に知らしめるべきだと思い初め、それを実行に移していくというストーリーです。
その大きな流れの中で宗教団体と勘違いされるという難しさも加わり、多くの問題が生じてきます。
ストーリー的には斬新な視点から書かれた内容だと思いますが、著者が訴えたかったことは最後の最後に書かれているように感じました。ある意味、人生を生きて行く上で、大切なメッセージを読み取ることができたと思います。
自分を見つめ直したいという方にはお勧めの本かもしれません。
夜想 Amazon書評・レビュー: 夜想より
4163259902
No.20
(4pt)

読後感が温かい・・・(内容に触れています)

作者の名前は、どうしても「ミステリ!」のイメージが強いのですが、ミステリ苦手、、、という読書好きの方にこそ、おすすめしたい一冊です。
扱うテーマが、非常に繊細でむずかしい、ものすごい意欲作ですね! いっそ文芸作品に近いのではないでしょうか? (そして最近の文芸作品は、だんだんエンターテイメント系に近づいているような気が・・・)
ただし、「宗教がテーマ」という感じの、帯などの売り文句は、個人的には「どうかな?」と思いました。宗教法人として集まっていく雪藤たちと、「いわゆる宗教」に対する嫌悪を禁じ得ない大多数との対立などは、もっとサラリと流してしまっても良かったかも。。。
本作の読みどころは、「いわゆる宗教」ではなく、ごく普遍的な心の問題だと思います。天美に救われた雪藤が「妻子を亡くした自分ほど可哀想な人間もいない」「この自分が救われたのだから、他の大勢も救われたいに違いない」――そこから始まった精神的な七転八倒が、実にリアルに、しかし湿っぽくなりすぎず、さらりとドライに描かれており、読み始めるや、ページをめくる手を止めることができませんでした。そして最終的に「救われなくてもいいのか・・・」という、彼なりの「救い」に辿り着くまでの心の葛藤は、実に読み応えがありました。
また、ひどく落ちこんだときの対処法として、「ほんのちょっとしたものでいいから、自発的に楽しみを持とう」「ちょっとした親切でいいから、他者に感謝されることによって、自分を見直し、ほんの少しだけ、たちなおろう」、、、といった天美の発するメッセージは、(私はひねくれ者なので、諸手を打って「なるほど!」とは思えない部分も、少々、ありましたが、、、)悪くはないな、と思いました。
もっとも好きなシーンは、天美らコフリットの面々が、それぞれ性格・生活に問題を抱えつつも、誰よりも目立つ「問題」のある雪藤に対しての思いやりを最後まで失わずにいたこと。ありがちな「泣かせよう・泣かせよう」の系統の物語とは一味違う、温かい涙を誘う、すばらしい場面でした。
さらに、そんな彼らと対照的な位置にいる、犯罪者・子安のエゴは、普遍的であるが故におそろしく不気味で、なにやら山岸涼子の初期の短篇漫画をホウフツとさせる怖さがあるので、講演会のシーンは、「思いやりとエゴのぶつかり合い」といった具合、ものすごい緊迫感・迫力がありました。
夜想 Amazon書評・レビュー: 夜想より
4163259902
No.19
(4pt)

読み心地がとても良い文章。

読み始める前は「新興宗教テーマ?暗くて辛い内容では?」と思った。
「新興宗教」をメスを入れた問題作!!っといった謳い文句であったが、
堅苦しい内容ではなく、どちらかというと救いを求める個々人の物語。
純粋な心の少女が救世主的に祭り上げられていく様はジャンヌダルクっぽくもあるが、
昨今ありがちな「新興宗教」ではこのようなあり方はなく、カリスマ的独善的な指導者によって信者が牽引されていくのが普通なので、「新興宗教」をテーマにしているとも思えない。
本書で一番に気に入っているのは「読み心地の良さ」。
一人の少女に救いを求めて集まってくる人々が、次第に組織化されていく様が非常にスムーズで、
その流れに無理がなく気持ちよい。
貫井氏の作品は映画でいうなら「サイコ」や「シックスセンス」のように「ラストでびっくり」的な展開が多いが、
本作にもそのようなくだりがある。
ある意味、現実にはありえない展開であるが、途中から何となく想像がつく展開なので驚き度は少ない。
あり得ないが…ファンタジーと思えば許せる範囲。
現実的(リアル)なストーリーを好む人は首を傾げてしまうだろうが、ハリウッド映画的な娯楽展開を好む人は楽しめるだろう。
夜想 Amazon書評・レビュー: 夜想より
4163259902
No.18
(4pt)

読み方、気を付けて!

読み方、失敗した。
帯の解説をへんに解釈して、「慟哭」の逆バージョン?
普通の人たちが一歩誤って、正しいと信じて間違って、
いびつな新興宗教を形成してゆく物語?
と、あまりに思い込んで読んだがために、
まっすぐに世界に入れなかったのが残念。
ざわざわと、心が揺らぐようなちらつき。
健気すぎる主人公が追い詰められる不安と一途過ぎる思い、亡き妻との会話。
サイドで語られる中年女性の、娘への偏愛と妄執のような束縛。
作者がそこここにちりばめる揺らぎに途中、何度も胸が苦しくなった。
遥が襲われ失踪したとき、遥を連れ帰った雪藤のくだりではもう、叫びそうになった。
このまま終わっていたらもう、これはサイコ以来のサイコ小説として、
私のトラウマ小説になっていたに違いない。
小説としてはその方がもしかしたらGは上だっただろうけど、
このエンディングでよかったと思う。
小説でGもいいけど、救われていい夢を見るのも、とてもいいもの。
夜想 Amazon書評・レビュー: 夜想より
4163259902
No.17
(4pt)

波乱万丈

徳井作品の「慟哭」も以前に読んだことがある。
本当に徳井という作家の作品は、読み進めるうちに「え?」と思うことが多い。
次が読めない、予想外な展開、だけど、前のページを思い出すとその予兆はあったなぁと。
力のある作家さんなんだと思う。
夜想 Amazon書評・レビュー: 夜想より
4163259902
No.16
(3pt)

“救い”を求める人、“救う”人、主人公雪藤が結末に見たものは

初出が『別冊文藝春秋』第261号から第269号の連載小説だった本書は、貫井徳郎が衝撃のデビュー作『慟哭』のテーマ<新興宗教>に再び挑んだ作品。
32才の雪藤(ゆきとう)は、交通事故で愛する妻と幼い娘を失い、絶望の中にいた。ある日、他人の持ち物からその人の「過去」や「思い」が“見えて”しまうという特殊な能力を持った女子大生、遥(はるか)と出会い、彼女が雪藤の落し物から彼の「哀しみ」にシンクロして涙を流してくれたことにいたく感激する。やがて彼女から“救われた”と信じる雪藤は遥の能力をもっと多くの人に役立てたいという力に巻き込まれてゆく。
有名になった遥は、次第に組織化され、遂に≪コフリット≫という会員制の団体の代表にならざるを得なくなり、会社を辞めた雪藤は、世間から見れば新興宗教の教祖としかうつらない彼女を助けて奔走する。貫井徳郎の筆は、あくまで状況を粛々と描いているが、肥大化する遥をとりまく環境に突き進んでゆくその姿は、ある意味狂気を宿したかようでもある。
ストーリーは、≪コフリット≫がふたりの手の届かない部分で次第次第に大きくなってゆき、組織作りの経験者を名乗るいまひとつ心を許せない男の登場、若いスタッフたちとの軋轢などがあって、クライマックスの遥の講演会へと進んでゆく。そこで起こる事件が転機となり、結末に至るのだが、“救われた”と思っていた雪藤は、はじめて自らの立ち位置を自覚するのである。
本書は、特殊能力を題目にしたエスパー小説でもなければ、<新興宗教>を主眼に置いた社会派小説でもない。あえて言えば“救われる”とはどういうことなのかを世に問うた、貫井徳郎が抑えた筆致で切々と綴る人間ドラマの秀作である。
夜想 Amazon書評・レビュー: 夜想より
4163259902
No.15
(4pt)

面白かったです!

「空白の叫び」が良かったので再び貫井作品を手に取りました。
この人の何がすごいかと言えば、途中で本を閉じる事が出来ない、一旦本を閉じても次の展開が気になってしょうがない。
一気に読みたくなる様なある種、【先の読めなさ】があるからだと思う。
ラストをなんとなく想像は出来ても、(いや?ひょっとして…?)とある意味想像を裏切る形になったりする。
作中に出てくる子安嘉子の人物描写は恐ろしくも良かった。
夜想 Amazon書評・レビュー: 夜想より
4163259902
No.14
(3pt)

悲しみ

雪藤は幼子との初めての遠出の帰路、交通事故に巻き込まれ眼前で妻子を失う。以来、居るはずのない妻と会話する異常に気づく事もなく深い悲しみの闇の中に居た。仕事に復帰してもミスが続き同僚からは同情からやがて苦々しく思われるようになり、孤独を一層強め世界にたった一人になったように感じていた時、天美遥と不思議な出会い方をする。不思議な出来事の真偽を確かめたくて遥を探し始めると・・・。突然降りかかる悲しみに茫然自失となった時どうしたら立ち直れるのでしょう?他に縋る事で救われようとしてしまう心の弱くなった時、笠置の言った『悲しみってのは絶対に乗り越えなければならないものでも立ち向かい克服して心の奥底にしまい込まなければならないものでもなく、悲しければ悲しいままでもいいんじゃないか。乗り越えられない悲しみもある。だったら無理に乗り越える必要はない。』は硬くなった心を解してくれるようです。
夜想 Amazon書評・レビュー: 夜想より
4163259902
No.13
(3pt)

ちょっとトーンダウンしてきたかな

 内容はともかく、貫井作品を読むときにスピード感、意外な展開を求める者としては、少々拍子抜けした。宗教というテーマに挑戦する意欲は買うが、まだご本人の中でこなれていないかな。「新興宗教のつくり方」では物足りない。ちなみに私は著者と同い年だが、こんなふうに落ち着かれてしまってはかなわない。もうちょっと走ろうよ、貫井さん。
夜想 Amazon書評・レビュー: 夜想より
4163259902
No.12
(5pt)

新興宗教って 実はこんな感じなんだろう。

新興宗教が誕生し,成熟していく過程が内部から描かれていて、身近と言う意味で非常にリアルに表現されている。
 主人公達は「これは宗教ではない」と言っておきながら、この小説を振り返る読者は間違いなく「宗教の話」と括るだろう(本のタスキにも「再び宗教をテーマに…」と書かれているし)そんなところも,ある意味現代新興宗教を とても上手に表現できていると思う。
 紅一点?の遥女史は、ちょっと輝きすぎでリアリティーが薄いが、その分"教祖"のオーラを感じる。(輝きすぎ…と言うのは、「これほど悪意のない、そしてアイドルみたいなルックスの美人が現実世界に存在するのだろうか?」という疑問と、「教祖ならありえる」みたいな超現実とをうまく兼ね備えているという意味)
夜想 Amazon書評・レビュー: 夜想より
4163259902
No.11
(4pt)

貫井作品の中で1、2番目に好き!

宗教もの・・・とは言ってはいけないのでしょう。
怒られる、主人公(雪藤さん)に。
目線が貫井さんらしくてこの題材にして新鮮。
苦しくて怖い話だけど
優しさにつつまれています。
貫井さんの本の中で、ストーリーのバランスが
一番とれていると思いました。
夜想 Amazon書評・レビュー: 夜想より
4163259902