街の灯

【この小説が収録されている参考書籍】

評判

街の灯の評価:

4.03/5点 レビュー 36件。 B ランク

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平均点4.03pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

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全45件 41〜45 3/3ページ
No.5
(4pt)

雰囲気がいい

 身分さのある女学校生活、銀座の町並み、お菓子、江戸川乱歩、帝国ホテルなど、ミステリーのあいまに漂う昭和初期の雰囲気に酔いました。あの時代のあの生活ならではのミステリーですね。恵まれているけど不自由な生活や、お嬢様のちょっと悲しいプライド意識などがせつないかったです。
 ベッキーさんがオスカルさまのようでした…。
街の灯 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 街の灯 (文春文庫)より
4167586045
No.4
(4pt)

待望の新シリーズ。

待望の新シリーズですね。
昭和初期の時代設定といい、優しげな作風といい、やっぱり好きですね。
ミステリといっても、残虐な殺人が起こるわけでもないし、複雑なトリックが絡んでるわけでもありません(といっても、トリックが単純だという事ではありません)。
でも、面白いんですよね。
ミステリという非日常的分野を、日常の生活の中に組み込むって言うんでしょうか。そのへんが、面白いところだと思います。
勘違いなされてる方がいらっしゃいますが、これはシリーズものなので、「引き」があるのは当たり前です。
それを解かった上で、読むのが良いんじゃないかな、と思います。
街の灯 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 街の灯 (文春文庫)より
4167586045
No.3
(5pt)

北村の小説は相変わらず素晴らしい。

 北村の小説が好きだ。
 著者の肌理細やかな感性がダイレクトに伝わる文章。透徹した論理で解かれていく謎。そして、聡明さと無垢さが矛盾なく同居したヒロインの人物造詣…。
 本書にも先に挙げた北村小説の美点が遺憾なく発揮されている。
 この本に納められている3つの短編、どれも良いけれど、やはり出色の出来は表題作『街の灯』だろう。戦前の、美しい軽井沢での上流階級の子息の華やかな社交が描かれているが、読み終えると女の…いや人間の情念の恐ろしさにゾクリとする。
 この小説はお薦めです。是非読んでみてください!
 
 
街の灯 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 街の灯 (文春文庫)より
4167586045
No.2
(4pt)

ベッキーさんが気になって

舞台は昭和8年(1932年)の東京。
士族出身の某財閥のご令嬢 花村英子、女子学習院中等科在学中。 そして花村家のお抱え運転手 別宮みつ子が主人公だ。
別宮はベックと発音する。 名字も珍しいがこの当時女性が運転手をすること自体も珍しい。
彼女の素性については雇い主である父は知っているが、読者と英子お嬢さまには知らされていない。
きりりとした容姿、頭脳明晰、文武のどちらにも長けた謎の女性である。
このふたりが身近に(?)起きる殺人事件や、ちょっとしたなぞ解きに挑戦する。
推理小説と戦前の少女小説が合体したような、独特の雰囲気がおもしろい。
昭和8年と言えば、5.15事件(軍部将校による犬養首相暗殺)があった年で、日本が満州国を建国、
上海事変があり、白木屋デパートで火事があり、チャップリンが来日している。
世間はこんな情勢であっても、花村英子の日々の暮らしにはまだ翳りはないのである。
わたしの父は彼女と同じくらいに生まれている。 そのせいか物語の中の東京の風景は懐かしく
両親や祖父母から聞いた話しと うまい具合に混ざりあって実在感があった。
本格推理物ではないが、おっとりと楽しめる作品である。 この本には3編収録されているが、
別冊文藝春秋の連載小説のようだから、そちらを読めば先取りすることができるだろう。
なんといってもベッキーさん(別宮みつ子の渾名)の素性が気になって、そこがはっきりするまでは
読み続けるしかないではありませんか。
街の灯 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 街の灯 (文春文庫)より
4167586045
No.1
(4pt)

今後が楽しみな新シリーズ

「円紫さんと私」、「覆面作家」シリーズに続く、北村ミステリー第三シリーズの一作目。昭和七年を舞台にした、上流家庭のお嬢様花村英子と女性運転手「ベッキーさん」の物語。三篇が収められている。
はじめは、「円紫さんと私」の女性版、昭和初期版か・・・と正直、新味に欠ける気がしたが、ページを繰るうちに一気に読んだ。
北村氏の小説は、ふんわりやさしい雰囲気を漂わせたものが多いが、それに安心してひたっていると、思わぬ厳しさや人間のダークサイドをぶつけられてはっとする。才気はあるが天真爛漫で何不自由なく暮らすお嬢様の英子。彼女が「ベッキーさん」という指南役を得て、どのように成長していくか、時代のうねりや(北村氏は時代の空気を描くのが本当にうまい)、年齢を重ねるごとに生じてくるであろう葛藤をどう乗り越えるのか、今度が楽しみなシリーズの誕生である。そして、謎に包まれた「ベッキーさん」とはいかなる人物なのか・・・・・
ところで、北村氏絶賛の『慟哭』がヒットした貫井徳郎氏が解説を執筆している。解説のお手本とも呼びたい内容で、特に北村作品ビギナーにはとてもわかりやすいだろう。その貫井氏の指摘するとおり、北村作品に登場する女の子は確信犯的に無垢である。その無垢さと距離をおきたくなった時期もあったが(だから単行本でなく今ごろ文庫で読んでいるのだ)、こうして新シリーズに接してみると、敢えてそのような女の子を書き続ける氏に敬意を表したくなる。博覧強記ぶりを発揮するアンソロジーなどのお仕事も精力的にこなされているが、やはり小説中心でお願いしたい!と思った。
街の灯 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 街の灯 (文春文庫)より
4167586045