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虹の谷の五月
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虹の谷の五月の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.08pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全36件 1~20 1/2ページ
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フィリピン・セブ島に暮らす日本人ハーフの少年の成長物語。13歳から15歳までの二年間足らずであるものの実に濃密だ。 上巻は、主人公トシオ、トシオの庇護者”爺っちゃん”を中心に、貧しいながらも逞しく生きる日々がつづられる。娼婦の子であり、ジャピーノと蔑まれるトシオ。闘鶏用の軍鶏を育てながらチャンピオンになることを夢見ている。 閉鎖的な村社会の中での権力争い、差別、悲恋などてんこ盛りである。読み進めながら感情が沸騰してしまうことしばしば。 日本からセレブとなって帰国した女クイーンの登場から物語はきな臭い展開を見せる。元ゲリラ ホセが一人潜伏する「虹の谷」への案内をするはめになったトシオ。これが血生臭い戦いのきっかけになるのだった。下巻に続く… | ||||
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フィリピン・セブ島に暮らす日本人ハーフの少年の成長物語。 下巻は、死が暗い影を落とし始めた主人公トシオの暮らす村。トシオは、元ゲリラ ホセが潜伏する「虹の谷」明かしてしまったことから、ゲリラたちの戦いに巻き込まれていく。 ここから、著者の本領発揮となる。銃弾飛び交う中の戦闘は、本作品の時代背景となっている2000年頃の日本ではあり得ないシチュエーションだ。それでも、ハラハラが止まらない。 ホセと合流したゲリラ V.S. 暗殺部隊の斃し、斃されの戦いが続く。トシオの目を通したこの戦闘の結末は!著者らしい決着の付け方である。 主人公が使う”おいら”など、散見される死語が気になったりして。 【直木賞】 | ||||
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フィリピンでの少年の冒険を描いた約900ページの長編小説。国内全土を巻き込む内戦、地区内の権力争い、主人公が生業としている闘鶏、仲間内でのいざこざなど、さまざまな闘いを経る主人公の成長を一人称視点で体験できる。 | ||||
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二十年前の小説 読みごたえ十分 直木賞も納得 | ||||
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やはり船戸与一は良い、最高だ!!! ある人がこの小説は語彙が不足していると言っておられました。その時、私は夏目漱石の『吾輩は猫である』という小説を思い浮かべました。「吾輩」が小説のはじめあたりで、「言語道断」を「言語同断」と言っているのです。 最初、誤植かと思いました。漱石ともあろう人が何故? やがて、ある時、腑に落ちました。 これは猫が語っているのですよね、だから、これでいいのですね。 これと同じで、この小説の語り手は13~15歳の少年です。そのボキャブラリーの少なさを補って余りある誠実さ、人として真摯に生きてゆく姿、これが素晴らしいのではないでしょうか? とかく難しい言葉、モノをよく知っている人が偉い人だと思われがちですが、本当に偉大な人は多くを語らず、行動によって人のために働くひとではないでしょうか? | ||||
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フィリピンのセブ島付近の小さな街の中学生トシオが主人公。とても心が綺麗な少年で、周りを囲む人物も素敵だ。ちょっぴり悲しいストーリーな部分もあるけれど、ハートウォーミングな名作。心が汚れたらまた読みたい | ||||
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主人公の少年の心の機微が巧く書かれており、わくわくしながら読める。正直で正義感が強く、ハートウォーミングなキャラクター。フィリピンのセブ島の田舎の話。 | ||||
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船戸与一という作家を知ったのは最近のこも。「山猫の夏」から。以降何作か夢中で読み続けたが、ドライな読み応えの辛口なハードボイルド世界にはすっかり魅了されてしまった。普通人の主人公が凄まじい体験を乗り越えて男として大きく成長していく。名作揃いの船戸与一作品の一番の醍醐味だ。虹の谷の五月は、少年が男へと大きく成長するカタルシスが特に強い作品。文句なしにおすすめ。 近代小説の金字塔的な作品だと思うが、グロやエロスも赤裸々に描いてあるので、男性向けかとは思う。 | ||||
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カカヤン薔薇の白い花が咲く。バナナをもいできて、5本食べたらそれが朝ごはん。 少年は、無口だが、気丈な祖父と闘鶏を生業に暮らしている。貧しいカルソボンガ地区から、虹の谷に住むゲリラの生き残りの青年ホセのところへ、ラム酒と煙草を届けられるのは、少年だけだ。虹の谷には、雨季になると円い虹が出る。閉鎖的なムラで、汚職や馴れ合いに満ちた大人たちに囲まれていても、誇り高い祖父や希望を捨てない青年ホセに導かれ、少年は12歳から15歳の青年へと成長していく。 うーん、中2男子って本当に変わっていく時期があるよな、とシミジミ。 | ||||
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10年ぶりくらいに読み返してみての感想です。 とにもかくにも、ページをめくる手を休ませない。 それくらいに引き込まれる筆致です。 内容に関しては、他の方が書かれているのでほぼ割愛します。 船戸与一氏の作品は、勝つか負けるかという図式がはまりやすいですが、 この作品はそこを主観ではなく(勿論勝つか負けるかはありますが)、主人公 トシオの成長物語なんです。 一人称を「おいら」から「俺」に変わって行く様。 自分の意見だけだったのが、相手の気持ちを慮るようになる。 などの様子を楽しむ小説です。 そして、ヒロインともいえる「メグ」との関係も、人間らしい思春期を 過ごしてきた方にはキュンキュンするのではないでしょうか。 船戸与一氏の小説は、支流がいくつもあって、終盤にその支流が大きな本流になるところに 醍醐味があります。 直木賞受賞作ということもあり、船戸与一氏の作品に触れたことの無い方は ここから入るのもいいかもしれません。 物事の本質を教えてくれる小説でもあります。 ずるい人間が増えてきた日本人に読んで欲しいとも思いますね。 自分が幸せなのは、自分の信念が作ったもの。 それをわからせてくれるというか、確認させてくれる小説でした。 ★4なのは、繰り返しの説明文が多すぎたことですかね。 | ||||
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決して駄作だとは思わないけれど、これが直木賞受賞作?という出来ではある。 この作品が直木賞を取った時点で、あ、直木賞ってダメなんだなと思ったくらい。 この本よりもっと深くて面白い船戸与一の本は腐るほどある。 この本で直木賞作品がこれかと見切られるのは残念でならない。 いろいろ人によって評価はあると思うけれど「砂のクロニクル」とか「蝦夷地別件」とか南米三部作なんかの方がよっぽど面白いし船戸節が炸裂している。 ただ蝦夷地別件なんかは初めて船戸作品に接する人にはちょっとキツいかも知れない。 船戸与一の作品の魅力は起承転結の「転」からの一気呵成の畳みかけるようなどんでん返しなのでどんでん返しが来るまでが長い蝦夷地別件はちょっとキツいかも知れない。 この本が直木賞を受賞して随分経つけれど未だになぜこの本が直木賞に選ばれたのか理解出来ない。決して駄作ではないんだけれど山猫の夏とかいくらでもあるのになぁと。 | ||||
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届いた本は一ヶ所小さな汚れがあったが、ほとんど新しい物と同じだった。 内容もフィリピン駐在経験者には、物語に引き込まれ一気に読んでしまうモノだった。 | ||||
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ラストが希望に満ち溢れていて全然船戸作品らしくなく、強烈な違和感を感じる。 ただのフィリピンを舞台にした青春物語でしかなく、あのような爽やかな締め方は納得できない。 船戸も少年が主人公だと甘くなるのか…そうでもなかったと思うが。 兎に角、虹の谷の五月の異色さは群を抜いてる。 まぁ、あのラストは予測できたが、実際に目にすると、ロマンチック過ぎて反吐が出る! こんなの船戸作品じゃない。 | ||||
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ここんとこ船戸与一さんにはまって読んできたけど、なんだか方向転換しようとしたのか、社会派小説寄りな感じにしようとして中途半端なところに着地した、といった印象を受ける作品です。これで直木賞なら、もっと前の作品のほうがふさわしいんじゃないかな、と。 読ませる文章は相変わらずなので、長さは感じないのですが。 猛き箱舟みたいなのを読みたいなあ、、、 | ||||
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フィリピンのセブ島に生まれた日本人とフィリピン人のハーフの少年の成長物語。 単純な子供が成長する過程にも、フィリピンという国のフィルターがかかると一味違う。 暗い歴史の民族闘争の影がちらつくし、貧困もそうだ。 とてもよく取材がされているので、小説の世界の中でいろいろなものを知ることができる。 | ||||
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直木賞を受賞した本作。ゲリラの闘争の中に次第に巻き込まれていく主人公の少年の行方が手に汗握る。 最後は爽やかな読後感。日本の小説家が描く外国を舞台にした小説は、成功するとその場に居合わせたかのような妙な臨場感がある。 素晴らしい小説だった。 | ||||
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ラストが希望に満ち溢れていて全然船戸作品らしくなく、強烈な違和感を感じる。 ただのフィリピンを舞台にした青春物語でしかなく、あのような爽やかな締め方は納得できない。 船戸も少年が主人公だと甘くなるのか…そうでもなかったと思うが。 兎に角、虹の谷の五月の異色さは群を抜いてる。 まぁ、あのラストは予測できたが、実際に目にすると、ロマンチック過ぎて反吐が出る! こんなの船戸作品じゃない。 | ||||
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フィリピンでは日本人父とフィリピン人の母との子供をジャピーノというが シャピーノのである主人公の少年は父親は行方不明で母はエイズで死に祖父に育てられる そして虹の谷にいる元ゲリラとの交流を通して少年が成長する姿を描く物語・・・ 物語の主人公がジャピーノである必然性をどこにも感じないしが、少なくとも読者はフィリピン社会で今だ法は正義ではなく、ゲリラが存在し、日本人が現地との女性を遊ぶだけ遊び、子どもが生まれれば捨てるという社会の現実を知ることにはなると思う でも純粋な物語としては私個人は面白さに欠ける部分があった 物語に無理に社会性を持たせような印象を受けた | ||||
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日本人がマクタン島のリゾートで宿泊しているだけではわからないフィリピンが描かれています。ややデータは古くなりましたが、よく描かれています。さすが直木賞受賞作に相応しい出来です。ただ、著者の初期の作品のような爆発的なエネルギーには欠けますが、丁寧に描写されています。 | ||||
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セブ島に行く方にお勧めします。日本人がマクタン島のリゾートで宿泊しているだけではわからないフィリピンが描かれています。ややデータは古くなりましたが、よく描かれています。さすが直木賞受賞作に相応しい出来です。ただ、著者の初期の作品のような爆発的なエネルギーには欠けますが、丁寧に描写されています。 | ||||
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