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風塵地帯



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【この小説が収録されている参考書籍】
風塵地帯 (双葉文庫―日本推理作家協会賞受賞作全集)

風塵地帯の評価: 3.00/5点 レビュー 1件。 -ランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.00pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
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全1件 1~1 1/1ページ
No.1:
(3pt)

臨場感たっぷりなのだが

1967年 第20回日本推理作家協会賞受賞作 三好徹さん『風塵地帯』は、インドネシアを舞台にした謀略小説である(のはずである)。

スカルノ時代のごたごたを背景に、巻き込まれがたのサスペンスが展開される。人いきれや熱気を感じるほど、まさに活写という言葉に相応しいのだが、三好徹さんは、当時、インドネシアに足を踏み入れたことがなかったらしい。作家の想像力の逞しさを堪能できる作品である。

特派員としてジャカルタに赴任した私=香月は、現地で旧知のカメラマン鳩谷と再会する。すっかり羽振りのよい鳩谷に困惑する香月。出あった頃のうらぶれた様子を、もはや窺い知ることができない。

やがて大使館のもとに鳩谷が殺害されたとの報が入る。殺害現場に向かう香月ら報道機関の一同。しかし、現場は軍関係者によってシャットアウトされていた。

鳩谷に続き、香月の助手の死体が発見されると、疑惑の目は香月へ。香月は、殺人容疑で拘留されてしまうのだった ・・・

風物は臨場感たっぷりなのだが、ストーリーはそれほど興味をひかない。巻き込まれがたにしては、じれったさが足りないのだ。展開が読めてしまうのに難があるのかもしれない。

香月の想い人 節子が、インドネシア政府の上層部の妻になっている設定なのだが、この横糸が上手く絡んでこない。不発といった方が良いだろうか。ラストは肩透かしをくった感が強い。

本作品は、三好徹さんの筆力の高さを鑑賞すべきなんだろうなぁ。
風塵地帯 (双葉文庫―日本推理作家協会賞受賞作全集)Amazon書評・レビュー:風塵地帯 (双葉文庫―日本推理作家協会賞受賞作全集)より
4575658200

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