りかさん

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評判

りかさんの評価:

4.46/5点 レビュー 61件。 D ランク

Amazon書評・レビュー点数毎のグラフです

平均点4.46pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全123件 21〜40 2/7ページ
No.103
(2pt)

濡れ跡あり

良品 ということで購入しましたが、一部のページが何かで濡らしてしまったらしくしわしわで縮んでいました。ポリ袋に密閉されていたので一見普通の状態のように見えましたが、開封してみるとその部分が膨らんでしまっていました。それでも「良品」なのだという事なのかもしれませんが、私的には「良品」ではなかったなと感じました。
りかさん (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: りかさん (新潮文庫)より
410125334X
No.102
(2pt)

濡れ跡あり

良品 ということで購入しましたが、一部のページが何かで濡らしてしまったらしくしわしわで縮んでいました。ポリ袋に密閉されていたので一見普通の状態のように見えましたが、開封してみるとその部分が膨らんでしまっていました。それでも「良品」なのだという事なのかもしれませんが、私的には「良品」ではなかったなと感じました。
りかさん Amazon書評・レビュー: りかさんより
4037444208
No.101
(5pt)

驚くべき・・

驚くべき作者である。児童書の範疇を超えていると思われる。
市松人形の「りかさん」と幼い少女がめぐる、歴史をさかのぼることさえある謎解きの人生ドラマ。
飽きることなく一気に一晩で読み終えた。
途中で積読にすることなど、到底できない面白さに「雨降りの秋の夜長」のたった一晩ではあるが進呈して損はなかった。
巻末、短編ではあるが「ミケルの庭」もグイグイ読ませる作者の憎いほどの語り口に感服してしまった。
繰り返すが、児童書の括りでは収めきれない秀作であった。
梨木香歩、もっと作品を読みたくなる。
りかさん (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: りかさん (新潮文庫)より
410125334X
No.100
(5pt)

驚くべき・・

驚くべき作者である。児童書の範疇を超えていると思われる。
市松人形の「りかさん」と幼い少女がめぐる、歴史をさかのぼることさえある謎解きの人生ドラマ。
飽きることなく一気に一晩で読み終えた。
途中で積読にすることなど、到底できない面白さに「雨降りの秋の夜長」のたった一晩ではあるが進呈して損はなかった。
巻末、短編ではあるが「ミケルの庭」もグイグイ読ませる作者の憎いほどの語り口に感服してしまった。
繰り返すが、児童書の括りでは収めきれない秀作であった。
梨木香歩、もっと作品を読みたくなる。
りかさん Amazon書評・レビュー: りかさんより
4037444208
No.99
(4pt)

清潔で丁寧で、細やかな世界

丁寧な時間を過ごせたような気持ちになれる本。
 古い人形たちが抱く、かつての持ち主たちの人生や、想い、歴史。それらにまっすぐに向き合う幼い少女が、強い共感力を身につけ、思いやりの心を育てていく様子に心がほっこりとなった。
 少女がおばあちゃんと一緒に、古い桜の木で染物をするシーンが好きだ。色の変化を飽かずに眺め、それを喜ぶ心を、私も持ちたいと願う。
りかさん (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: りかさん (新潮文庫)より
410125334X
No.98
(4pt)

清潔で丁寧で、細やかな世界

丁寧な時間を過ごせたような気持ちになれる本。
 古い人形たちが抱く、かつての持ち主たちの人生や、想い、歴史。それらにまっすぐに向き合う幼い少女が、強い共感力を身につけ、思いやりの心を育てていく様子に心がほっこりとなった。
 少女がおばあちゃんと一緒に、古い桜の木で染物をするシーンが好きだ。色の変化を飽かずに眺め、それを喜ぶ心を、私も持ちたいと願う。
りかさん Amazon書評・レビュー: りかさんより
4037444208
No.97
(5pt)

児童小説と侮るなかれ、実は大人向けの本ではないのかと感じさせます

ひな祭りの時にリカちゃん人形が欲しいと頼んだら、おばあちゃん
から届いたのは黒髪の市松人形の「りかさん」。この本には『りか
さん』と『ミケルの庭』という二つのお話が収録されていますが、
前半のお話の「りかさん」はこの市松人形とようこという小学生を
中心にお話が進展していきます。

人形が登場することも、小学生が主人公であることも、この本で使
われている大きくて読みやすいフォントも、一見すると典型的な
児童書だと思われます。
ところが、読んでみると、書かれているメッセージは深いし、人形
たちが使う言葉も難しいし、人形たちが語る現代とは異なる時代設定
も良く調べられている。大人が読んでも十分に読み応えがあり、著者
のプロ作家としての力量を感じさせる本です。

日常を送っていると、何か違和感があったり、しっくりこなかったり、
落ち着かなかったりすることがしばしばありませんか?
この本を読むと、ひょっとしてその背景には、この本の中に登場する
汐汲人形が頑なに守り続けていたものがあったり、背守の紋がなかっ
たりするようなことが起こっているのかもしれませんね。私たちが気
づかないだけで。その点で、ファンタジー小説だけれど、リアリティー
も十分に感じることができる内容です。

もう一編の『ミケルの庭』は『からくりからくさ』の続編ということ
です。『からくりからくさ』を読んでからの方がより分かりやすいと
思いますが、それなしでも十分に楽しめました。
りかさん (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: りかさん (新潮文庫)より
410125334X
No.96
(5pt)

児童小説と侮るなかれ、実は大人向けの本ではないのかと感じさせます

ひな祭りの時にリカちゃん人形が欲しいと頼んだら、おばあちゃん
から届いたのは黒髪の市松人形の「りかさん」。この本には『りか
さん』と『ミケルの庭』という二つのお話が収録されていますが、
前半のお話の「りかさん」はこの市松人形とようこという小学生を
中心にお話が進展していきます。

人形が登場することも、小学生が主人公であることも、この本で使
われている大きくて読みやすいフォントも、一見すると典型的な
児童書だと思われます。
ところが、読んでみると、書かれているメッセージは深いし、人形
たちが使う言葉も難しいし、人形たちが語る現代とは異なる時代設定
も良く調べられている。大人が読んでも十分に読み応えがあり、著者
のプロ作家としての力量を感じさせる本です。

日常を送っていると、何か違和感があったり、しっくりこなかったり、
落ち着かなかったりすることがしばしばありませんか?
この本を読むと、ひょっとしてその背景には、この本の中に登場する
汐汲人形が頑なに守り続けていたものがあったり、背守の紋がなかっ
たりするようなことが起こっているのかもしれませんね。私たちが気
づかないだけで。その点で、ファンタジー小説だけれど、リアリティー
も十分に感じることができる内容です。

もう一編の『ミケルの庭』は『からくりからくさ』の続編ということ
です。『からくりからくさ』を読んでからの方がより分かりやすいと
思いますが、それなしでも十分に楽しめました。
りかさん Amazon書評・レビュー: りかさんより
4037444208
No.95
(3pt)

しゃべる人形=ホラー

おばあちゃん(麻子さん)が孫のようこに話す事やその生き様、
物の感じ方、他の人に対する態度が、深みがあってとても素敵だと思いました。
こんな大人が一人でも子供の近くに居たならば
その子供はきっと将来ステキな大人になるでしょう。

ただ、どうしても
自分の中の゜人形=恐い゜と言う印象が捨て切れず、
しゃべる人形がホラーではじめの方は慣れるまで背中がゾクゾクしてしまいました。

それに続く『ミケルの庭』もなんか少し暗くって話しの雰囲気が恐かった。
明るくてほのぼのした話が好きなので、そういう点で☆3つ。
物語としては胸にグット来るものがあって非常に良かったのですが・・・
りかさん (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: りかさん (新潮文庫)より
410125334X
No.94
(3pt)

しゃべる人形=ホラー

おばあちゃん(麻子さん)が孫のようこに話す事やその生き様、
物の感じ方、他の人に対する態度が、深みがあってとても素敵だと思いました。
こんな大人が一人でも子供の近くに居たならば
その子供はきっと将来ステキな大人になるでしょう。

ただ、どうしても
自分の中の゜人形=恐い゜と言う印象が捨て切れず、
しゃべる人形がホラーではじめの方は慣れるまで背中がゾクゾクしてしまいました。

それに続く『ミケルの庭』もなんか少し暗くって話しの雰囲気が恐かった。
明るくてほのぼのした話が好きなので、そういう点で☆3つ。
物語としては胸にグット来るものがあって非常に良かったのですが・・・
りかさん Amazon書評・レビュー: りかさんより
4037444208
No.93
(4pt)

これは児童文学と呼ぶには深すぎる

いい意味で深いのです。

言葉が美しいから、きっと小学生で高学年のお子さんなら読めるでしょう。

でも、親にも読んで欲しいです。

そして、お子さんとは違う、

いろいろなぐちゃぐちゃの中で今を生きている大人として、

感じるものがあると思います。

きっと、お子さんも、大きくなるにつれ

りかさんの存在が変わっていくのではないでしょうか?

美しさの中にある、憤りや悲しさ儚さ

そういう物を書かせたら、天下一品な作者さんですね。

怖いくらい。
りかさん (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: りかさん (新潮文庫)より
410125334X
No.92
(4pt)

これは児童文学と呼ぶには深すぎる

いい意味で深いのです。

言葉が美しいから、きっと小学生で高学年のお子さんなら読めるでしょう。

でも、親にも読んで欲しいです。

そして、お子さんとは違う、

いろいろなぐちゃぐちゃの中で今を生きている大人として、

感じるものがあると思います。

きっと、お子さんも、大きくなるにつれ

りかさんの存在が変わっていくのではないでしょうか?

美しさの中にある、憤りや悲しさ儚さ

そういう物を書かせたら、天下一品な作者さんですね。

怖いくらい。
りかさん Amazon書評・レビュー: りかさんより
4037444208
No.91
(5pt)

ドラえもんよりりかさん欲しいかも

「からくりからくさ」に出てきた不思議な市松人形のりかさんが、容子に出会った頃のエピソードです。「からくりからくさ」を読んだ後だったので、りかさんと容子の関係がどうやって築かれていったのかを垣間見ることができて、おもしろかったです。また、一緒に収録されている書き下ろし「ミケルの庭」は「からくりからくさ」の後のお話ですから、ぜひ2冊セットで読むことをオススメします。
小学生のようこが雛祭りにおばあちゃんからもらったのは、欲しかったリカちゃん人形…ではなく市松人形りかさんでした。最初はがっかりしたようこでしたが、まるで妹のようにご飯や着替えの世話をするうちに心がつながり、りかさんと話ができるようになりました。また、りかさんは、ようこが困ったことに遭遇すると、さりげなくアドバイスをして助けてくれます。それも、ドラえもんのように道具を出して助けてくれるのではなく、人形としての立場から見て、感じてきた人間の姿を伝えることで、ようこに人の生き方について教えていくのです。そういう意味ではお姉さんかおばあちゃんのような存在でもあります。市松人形って、髪が伸びるとか、涙を流すとか、気味が悪いイメージしかなかったけど、りかさんならそばにいて欲しいと思いました。
りかさん (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: りかさん (新潮文庫)より
410125334X
No.90
(5pt)

ドラえもんよりりかさん欲しいかも

「からくりからくさ」に出てきた不思議な市松人形のりかさんが、容子に出会った頃のエピソードです。「からくりからくさ」を読んだ後だったので、りかさんと容子の関係がどうやって築かれていったのかを垣間見ることができて、おもしろかったです。また、一緒に収録されている書き下ろし「ミケルの庭」は「からくりからくさ」の後のお話ですから、ぜひ2冊セットで読むことをオススメします。
小学生のようこが雛祭りにおばあちゃんからもらったのは、欲しかったリカちゃん人形…ではなく市松人形りかさんでした。最初はがっかりしたようこでしたが、まるで妹のようにご飯や着替えの世話をするうちに心がつながり、りかさんと話ができるようになりました。また、りかさんは、ようこが困ったことに遭遇すると、さりげなくアドバイスをして助けてくれます。それも、ドラえもんのように道具を出して助けてくれるのではなく、人形としての立場から見て、感じてきた人間の姿を伝えることで、ようこに人の生き方について教えていくのです。そういう意味ではお姉さんかおばあちゃんのような存在でもあります。市松人形って、髪が伸びるとか、涙を流すとか、気味が悪いイメージしかなかったけど、りかさんならそばにいて欲しいと思いました。
りかさん Amazon書評・レビュー: りかさんより
4037444208
No.89
(5pt)

「ミクさん」好きにもぜひ!

2010年度に「家守綺譚」の後に読みました。
「家守綺譚」では庭にやってくるいろんなもののファンタジー(綺譚)になっていて、そんなものを観させてもらえたことで放ったらかしの庭を手入れするきっかけになりました。
手入れするってことは観察することにほかならないのですが、水源もないのに今年はカエルの鳴き声が聞こえたり、数年前からメジロが来ていたり(野良猫が出入りしているのにもかかわらず)、蜘蛛の多い年、少ない年があったり。
植物のほうもさるすべりこそありませんが、日陰に植えてもいない百合が増えていたりいつのまにか柑橘系の木が生えてて夏になるとアゲハ蝶が飛ぶとか、よろず「庭」について学ばせてもらった記憶があります。

本著「りかさん」では、初音ミクさん的なもの(レア様ご一行さまとか、霊夢とかチルノとか「東方」的なものとか)が好きな人たちにも「ミクさん」をよりよく味わえる背景を作ってくれています。わたくし自身は本著「りかさん」から初音ミクさん的なものの魅力を学ばせてもらいました。
フィギュアの「りかさん」を主人公に婆/母/娘の3世代がまちがいとか気遣いとか感謝とか恩恵とかの「感情教育」を繰り広げています。

そして文庫版の表紙のそっぽをむいた「りかさん」を見ればわかることですが、宮部みゆきさんの「あんじゅう」がお好きなかたなら落涙まちがいない「せつなさ」満載です。

その次にはぜひニコ動のMMD界隈を散歩することをおすすめします。
あそこの人たちは怖くないし、裏切らないよ!
りかさん (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: りかさん (新潮文庫)より
410125334X
No.88
(5pt)

「ミクさん」好きにもぜひ!

2010年度に「家守綺譚」の後に読みました。
「家守綺譚」では庭にやってくるいろんなもののファンタジー(綺譚)になっていて、そんなものを観させてもらえたことで放ったらかしの庭を手入れするきっかけになりました。
手入れするってことは観察することにほかならないのですが、水源もないのに今年はカエルの鳴き声が聞こえたり、数年前からメジロが来ていたり(野良猫が出入りしているのにもかかわらず)、蜘蛛の多い年、少ない年があったり。
植物のほうもさるすべりこそありませんが、日陰に植えてもいない百合が増えていたりいつのまにか柑橘系の木が生えてて夏になるとアゲハ蝶が飛ぶとか、よろず「庭」について学ばせてもらった記憶があります。

本著「りかさん」では、初音ミクさん的なもの(レア様ご一行さまとか、霊夢とかチルノとか「東方」的なものとか)が好きな人たちにも「ミクさん」をよりよく味わえる背景を作ってくれています。わたくし自身は本著「りかさん」から初音ミクさん的なものの魅力を学ばせてもらいました。
フィギュアの「りかさん」を主人公に婆/母/娘の3世代がまちがいとか気遣いとか感謝とか恩恵とかの「感情教育」を繰り広げています。

そして文庫版の表紙のそっぽをむいた「りかさん」を見ればわかることですが、宮部みゆきさんの「あんじゅう」がお好きなかたなら落涙まちがいない「せつなさ」満載です。

その次にはぜひニコ動のMMD界隈を散歩することをおすすめします。
あそこの人たちは怖くないし、裏切らないよ!
りかさん Amazon書評・レビュー: りかさんより
4037444208
No.87
(5pt)

浸透するコミュニケーション

主人公の「ようこ」と、彼女に語りかける市松人形の「りかさん」が、
人形にまつわる不思議な事件を解決していく物語。

人形というと、何だか怖いイメージが付きまとうけれど、
作中ではいきいき描かれている。

手まり歌を歌い、ハスキーな声で話し、
やいやい言い争うし、元気に駆け回りもする。
やがてめいめいが、かつてのみずからの境遇を語り出す。
顔がほころぶ微笑ましい話から、本を閉じたくなるような悲しい話まで。

二人は、そんな記憶たちと向き合い、解きほぐし、静かに昇華させていく…。

ところで、雛人形の起源は、中国の「流し雛」にあるという。
人型の紙にその年の災厄をこめ、本人の代わりに川へ流す。
それは次第に形を変え、今度は我が子への思いやりがこめられるようになった。

しかし、過剰な想いは、時として相手の心をかたくさせてしまう。

『人形の本当の使命は生きている人間の、強すぎる気持ちをとんとん整理してあげることにある』

だから、ようこのおばあちゃんが言う様に、溢れた分は人形が受け取る。
人形が抱えているものは、持ち主と過ごした時間の降り積もり。
かれらはひとのこころを、鏡のように映し出す。



アンティークなものやら、古くさい町並みやらが好きだったりします。
なんでだろうと考えたら、そこに生活のにおいを感じるからかなぁ、と。

「このおもちゃで誰かが遊んでたんだろうなぁ」
「この家で新しいいのちが生まれたんだろうなぁ」
「このイスに座り、誰かが本を読んでたんだろうなぁ」

そんなことを想像させてくれる、生活していくうちに自然と染み付いてしまったにおいが、好きなんだと思います。

人形遊びをしたことが無いので、そのことを思い出しながら、『りかさん』を読みました。

人生には、嬉しいシーンも、悲しいシーンもある。
その全部を引き受けていくこと。それは多分、一人では重過ぎる。

だから、それを承認してくれる他者と、日々生きることをかさねてゆく。
互いの溢れた想いを受け取り、その中にじぶんを浸す。
そして、相手に自らを、自らに相手を染み込ませてゆく…。

その相手は、人間でも、家でも、本でも、人形でもあり得るかもしれない。
言葉を交わすかもしれないし、もしかしたら交わさないかもしれない。
それでも、一方通行にならないように、気持ちを交わらせようとすることには、意味があるのではないか。

想いを刻み付け合うよりも、互いの想いが自然と浸透し、こころに残っていく…そんなコミュニケーションがしたい。
ひとと人形が、気持ちをあずけつつ、交感していくように。
アンティークなものに、生活のにおいが染み付いてしまったように。

ようこと人形たちとの交流を想像して、そんなことを思いました。

物語のみならず、梨木さんの日本語が豊かであるという点でも、この本は読む価値があるでしょう。
きれいで、儚くて、こころの奥にある見えない気持ちを、掬ってくれる感じがします。

ちなみに他の著作・『からくりからくさ』は、成長したようこと、りかさんをめぐる物語。
実は先にこっちを買っちゃったので、もう一度読み直さなくちゃ(笑)

これからも梨木ワールドを開拓してみたいです◎

(2011/12/3 読了)
りかさん Amazon書評・レビュー: りかさんより
4037444208
No.86
(5pt)

浸透するコミュニケーション

主人公の「ようこ」と、彼女に語りかける市松人形の「りかさん」が、
人形にまつわる不思議な事件を解決していく物語。

人形というと、何だか怖いイメージが付きまとうけれど、
作中ではいきいき描かれている。

手まり歌を歌い、ハスキーな声で話し、
やいやい言い争うし、元気に駆け回りもする。
やがてめいめいが、かつてのみずからの境遇を語り出す。
顔がほころぶ微笑ましい話から、本を閉じたくなるような悲しい話まで。

二人は、そんな記憶たちと向き合い、解きほぐし、静かに昇華させていく…。

ところで、雛人形の起源は、中国の「流し雛」にあるという。
人型の紙にその年の災厄をこめ、本人の代わりに川へ流す。
それは次第に形を変え、今度は我が子への思いやりがこめられるようになった。

しかし、過剰な想いは、時として相手の心をかたくさせてしまう。

『人形の本当の使命は生きている人間の、強すぎる気持ちをとんとん整理してあげることにある』

だから、ようこのおばあちゃんが言う様に、溢れた分は人形が受け取る。
人形が抱えているものは、持ち主と過ごした時間の降り積もり。
かれらはひとのこころを、鏡のように映し出す。



アンティークなものやら、古くさい町並みやらが好きだったりします。
なんでだろうと考えたら、そこに生活のにおいを感じるからかなぁ、と。

「このおもちゃで誰かが遊んでたんだろうなぁ」
「この家で新しいいのちが生まれたんだろうなぁ」
「このイスに座り、誰かが本を読んでたんだろうなぁ」

そんなことを想像させてくれる、生活していくうちに自然と染み付いてしまったにおいが、好きなんだと思います。

人形遊びをしたことが無いので、そのことを思い出しながら、『りかさん』を読みました。

人生には、嬉しいシーンも、悲しいシーンもある。
その全部を引き受けていくこと。それは多分、一人では重過ぎる。

だから、それを承認してくれる他者と、日々生きることをかさねてゆく。
互いの溢れた想いを受け取り、その中にじぶんを浸す。
そして、相手に自らを、自らに相手を染み込ませてゆく…。

その相手は、人間でも、家でも、本でも、人形でもあり得るかもしれない。
言葉を交わすかもしれないし、もしかしたら交わさないかもしれない。
それでも、一方通行にならないように、気持ちを交わらせようとすることには、意味があるのではないか。

想いを刻み付け合うよりも、互いの想いが自然と浸透し、こころに残っていく…そんなコミュニケーションがしたい。
ひとと人形が、気持ちをあずけつつ、交感していくように。
アンティークなものに、生活のにおいが染み付いてしまったように。

ようこと人形たちとの交流を想像して、そんなことを思いました。

物語のみならず、梨木さんの日本語が豊かであるという点でも、この本は読む価値があるでしょう。
きれいで、儚くて、こころの奥にある見えない気持ちを、掬ってくれる感じがします。

ちなみに他の著作・『からくりからくさ』は、成長したようこと、りかさんをめぐる物語。
実は先にこっちを買っちゃったので、もう一度読み直さなくちゃ(笑)

これからも梨木ワールドを開拓してみたいです◎

(2011/12/3 読了)
りかさん (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: りかさん (新潮文庫)より
410125334X
No.85
(5pt)

私にもひとり 人形がほしくなる物語でした。

「からくりからくさ」に登場する市松人形のりかさんが
ようこの元にやってきて暮らしはじめました。
人形同士の感情のもつれあい
人形がひとの感情をひきうけてくれること
そしてその逆に
ひとが人形の感情をうけとめてしまうこと
読み終わって感情がほとばしり
何かを抱きしめたくなりました。
私にもひとり
人形がほしくなる物語でした。
りかさん Amazon書評・レビュー: りかさんより
4037444208
No.84
(5pt)

私にもひとり 人形がほしくなる物語でした。

「からくりからくさ」に登場する市松人形のりかさんが
ようこの元にやってきて暮らしはじめました。
人形同士の感情のもつれあい
人形がひとの感情をひきうけてくれること
そしてその逆に
ひとが人形の感情をうけとめてしまうこと
読み終わって感情がほとばしり
何かを抱きしめたくなりました。
私にもひとり
人形がほしくなる物語でした。
りかさん (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: りかさん (新潮文庫)より
410125334X