仮想儀礼

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評判

仮想儀礼の評価:

4.43/5点 レビュー 102件。 B ランク

Amazon書評・レビュー点数毎のグラフです

平均点4.43pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全149件 61〜80 4/8ページ
No.89
(5pt)

9.11を逆手に取って、世の中に進んでいくという道を小説の中で実現

やられた。9.11を逆手に取って、世の中に進んでいくという道を小説の中で実現してしまう。
篠田節子なら、小説を書くだけでなく、この手の団体を立ち上げられるかもしれない。

役所勤めという経歴といい、
「社会のシステムや精度についての正確な知識を持って折らず、そのために問題が解決できず、相談相手もいない状況に置かれている」「論点がはっきりせず、果てのない愚痴としてしか語られることのない彼女たちの悩みに、家族は本気で耳を傾けてくれない。家庭の中心にいて家族の生活を守っているはずの彼女たちが、その家庭の内で孤独に陥っている。」
という現状分析といい、的確だ。
仮想儀礼〈上〉 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 仮想儀礼〈上〉 (新潮文庫)より
4101484163
No.88
(5pt)

上巻だけではやめられない

綿密な取材を随所にうかがわせつつ、人間のどうしようもない本性を徹底的に描き出した本書は、エンターテインメントとして一級品だ。ただし本書の凄みはそこだけではない。

「偽教祖がビジネスとして宗教団体を設立したが、だんだんと手に負えなくなる」とあらすじをまとめてしまえば、信者の金を絞り取り、政治家と結託して肥大していく…という展開を想像される方も多いと思う。それはあながち間違いではないが、単行本版でも本文庫版でも上巻にすぎない。下巻では、ゼロから再出発した偽教祖の主人公とその相棒が、熱心な女性信者たち数名に振り回される、いわばカルト宗教の話が展開される。物語は確かにスケールダウンする。

しかし、ここからが本書の凄いところなのだ。なぜ古今東西、そして21世紀に入っても宗教はなくならないのか。宗教はどうしてひとをひきつけ、それでいて怪しまれる存在なのか。宗教を信じるとは一体どういうことなのか。信仰心とはそもそも何なのか。こうした根源的な問いかけを、オウム真理教の起こした戦慄する事件を経たあとでも、私たちは何とはなしに遠ざけている。本書は息つく間もないフィクションの体裁を取ることで、人間のよるべなさ、そして宗教の圧倒的な恐ろしさと表裏一体の必要性を有無を言わさず納得させてくれる。「宗教は人民の阿片である」というマルクスの有名な言葉はこの意味で解されるべきではないかもしれないが、それでもやはり思い浮かべずにはいられない。

長いからと読むのを躊躇されている方がもしおられれば、勿体ないと思う。宗教、そして人間に対する先入観をゆさぶられる体験が待っています。
仮想儀礼〈上〉 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 仮想儀礼〈上〉 (新潮文庫)より
4101484163
No.87
(5pt)

上巻だけでやめることはできない

綿密な取材のあとが随所にうかがわれ、人間のどうしようもない本性を徹底的に描き出した本書は、エンターテインメントとして一級品だ。ただし本書の凄みはそこだけではない。

「偽教祖がビジネスとして宗教団体を設立したが、だんだんと手に負えなくなる」とあらすじをまとめてしまえば、信者の金を絞り取り、政治家と結託して肥大していく…という展開を想像される方も多いと思う。それはあながち間違いではないが、単行本版でも本文庫版でも上巻にすぎない。下巻では、ゼロから再出発した偽教祖の主人公とその相棒が、熱心な女性信者たち数名に振り回される、いわばカルト宗教の話が展開される。物語は確かにスケールダウンする。

しかし、ここからが本書の凄いところなのだ。なぜ古今東西、そして21世紀に入っても宗教はなくならないのか。宗教はどうしてひとをひきつけ、それでいて怪しまれる存在なのか。宗教を信じるとは一体どういうことなのか。信仰心とはそもそも何なのか。こうした根源的な問いかけを、オウム真理教の起こした戦慄する事件を経たあとでも、私たちは何とはなしに遠ざけている。本書は息つく間もないフィクションの体裁を取ることで、人間のよるべなさ、そして宗教の圧倒的な恐ろしさと表裏一体の必要性を有無を言わさず納得させてくれる。「宗教は人民の阿片である」というマルクスの有名な言葉はこの意味で解されるべきではないかもしれないが、それでもやはり思い浮かべずにはいられない。

長いからと読むのを躊躇されている方がもしおられれば、勿体ないと思う。宗教、そして人間に対する先入観をゆさぶられる体験が待っています。
仮想儀礼〈上〉 Amazon書評・レビュー: 仮想儀礼〈上〉より
4103133619
No.86
(5pt)

上巻だけでやめることはできない

綿密な取材のあとが随所にうかがわれ、人間のどうしようもない本性を徹底的に描き出した本書は、エンターテインメントとして一級品だ。ただし本書の凄みはそこだけではない。

「偽教祖がビジネスとして宗教団体を設立したが、だんだんと手に負えなくなる」とあらすじをまとめてしまえば、信者の金を絞り取り、政治家と結託して肥大していく…という展開を想像される方も多いと思う。それはあながち間違いではないが、単行本版でも本文庫版でも上巻にすぎない。下巻では、ゼロから再出発した偽教祖の主人公とその相棒が、熱心な女性信者たち数名に振り回される、いわばカルト宗教の話が展開される。物語は確かにスケールダウンする。

しかし、ここからが本書の凄いところなのだ。なぜ古今東西、そして21世紀に入っても宗教はなくならないのか。宗教はどうしてひとをひきつけ、それでいて怪しまれる存在なのか。宗教を信じるとは一体どういうことなのか。信仰心とはそもそも何なのか。こうした根源的な問いかけを、オウム真理教の起こした戦慄する事件を経たあとでも、私たちは何とはなしに遠ざけている。本書は息つく間もないフィクションの体裁を取ることで、人間のよるべなさ、そして宗教の圧倒的な恐ろしさと表裏一体の必要性を有無を言わさず納得させてくれる。「宗教は人民の阿片である」というマルクスの有名な言葉はこの意味で解されるべきではないかもしれないが、それでもやはり思い浮かべずにはいられない。

長いからと読むのを躊躇されている方がもしおられれば、勿体ないと思う。宗教、そして人間に対する先入観をゆさぶられる体験が待っています。
仮想儀礼〈上〉 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 仮想儀礼〈上〉 (新潮文庫)より
4101484163
No.85
(5pt)

上巻だけでやめないで(とお願いするまでもないが)

綿密な取材のあとが随所にうかがわれ、人間のどうしようもない本性を徹底的に描き出した本書は、エンターテインメントとして一級品だ。ただし本書の凄みはそこではない。

「偽教祖がビジネスとして宗教団体を設立したが、だんだんと手に負えなくなる」とあらすじをまとめてしまえば、信者の金を絞り取り、政治家と結託して肥大していく…という展開を想像される方も多いと思う。それはあながち間違いではないが、文庫版(単行本版でも)でいえば上巻にすぎない。下巻では、ゼロから再出発した偽教祖の主人公とその相棒が、熱心な女性信者たち数名に振り回される展開が待っている。物語は確かにスケールダウンする。

しかし、ここからがこの小説の凄いところなのだ。なぜ古今東西、そして21世紀に入っても宗教はなくならないのか。宗教はどうしてひとをひきつけ、それでいて怪しまれる存在なのか。宗教を信じるとは一体どういうことなのか。信仰心とはそもそも何なのか。宗教学に属するこうした根源的な問いかけを、オウム真理教の起こした戦慄する事件を経たあとでも、私たちは何とはなしに遠ざけている。本書は息つく間もないフィクションの体裁を取ることで、宗教の圧倒的な恐ろしさ、それと表裏一体の必要性を有無を言わさず納得させてくれる。「宗教は人民の阿片である」というマルクスの有名な言葉はこの意味で解されるべきではないかもしれないが、それでもやはり思い出さずにはいられない。

長いからと読むのを躊躇されている方がおられれば、勿体ないと思う。宗教、そして人間に対する先入観をゆさぶられる体験が待っているのだから。
仮想儀礼〈上〉 Amazon書評・レビュー: 仮想儀礼〈上〉より
4103133619
No.84
(5pt)

上巻だけでやめないで(とお願いするまでもないが)

綿密な取材のあとが随所にうかがわれ、人間のどうしようもない本性を徹底的に描き出した本書は、エンターテインメントとして一級品だ。ただし本書の凄みはそこではない。

「偽教祖がビジネスとして宗教団体を設立したが、だんだんと手に負えなくなる」とあらすじをまとめてしまえば、信者の金を絞り取り、政治家と結託して肥大していく…という展開を想像される方も多いと思う。それはあながち間違いではないが、文庫版(単行本版でも)でいえば上巻にすぎない。下巻では、ゼロから再出発した偽教祖の主人公とその相棒が、熱心な女性信者たち数名に振り回される展開が待っている。物語は確かにスケールダウンする。

しかし、ここからがこの小説の凄いところなのだ。なぜ古今東西、そして21世紀に入っても宗教はなくならないのか。宗教はどうしてひとをひきつけ、それでいて怪しまれる存在なのか。宗教を信じるとは一体どういうことなのか。信仰心とはそもそも何なのか。宗教学に属するこうした根源的な問いかけを、オウム真理教の起こした戦慄する事件を経たあとでも、私たちは何とはなしに遠ざけている。本書は息つく間もないフィクションの体裁を取ることで、宗教の圧倒的な恐ろしさ、それと表裏一体の必要性を有無を言わさず納得させてくれる。「宗教は人民の阿片である」というマルクスの有名な言葉はこの意味で解されるべきではないかもしれないが、それでもやはり思い出さずにはいられない。

長いからと読むのを躊躇されている方がおられれば、勿体ないと思う。宗教、そして人間に対する先入観をゆさぶられる体験が待っているのだから。
仮想儀礼〈上〉 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 仮想儀礼〈上〉 (新潮文庫)より
4101484163
No.83
(5pt)

イワシのあたまって本当なんだ...

一気に読んだ。出だしの911あたりはなんか無理やり感というかこじつけ感もあったが、その後はどんどんと引き込まれるほど自然な展開。主人公の意思を飛び越えて教団が主人公以上に大きくなって手がつけられなくなってと、最近のご時世もあり、なんだか新興宗教の怖さと共に内側のダイナミクスを垣間見た感じ。イワシの頭も信心ですな、と納得。こんなに教団側の心理とか、よくもまぁ書ききれてるなぁと素直に感動。
仮想儀礼〈上〉 Amazon書評・レビュー: 仮想儀礼〈上〉より
4103133619
No.82
(5pt)

イワシのあたまって本当なんだ...

一気に読んだ。出だしの911あたりはなんか無理やり感というかこじつけ感もあったが、その後はどんどんと引き込まれるほど自然な展開。主人公の意思を飛び越えて教団が主人公以上に大きくなって手がつけられなくなってと、最近のご時世もあり、なんだか新興宗教の怖さと共に内側のダイナミクスを垣間見た感じ。イワシの頭も信心ですな、と納得。こんなに教団側の心理とか、よくもまぁ書ききれてるなぁと素直に感動。
仮想儀礼〈上〉 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 仮想儀礼〈上〉 (新潮文庫)より
4101484163
No.81
(4pt)

マイナス札を全て集めるとプラスに転ずる札遊びの様に真の教祖誕生を思わせる後日談にて了

(上巻)

『聖域』『ゴサインタン』『弥勒』の宗教三部作に続く第四弾!
ゴサイ〜が僻村に嫁入りしたネパール人妻が神懸り状態になり自然発生的に教団が形成される過程を描いたのに対し、
本作では失業中の男二人がほどほどの金儲けを目的に似非教団を作る。
ところが思惑を越え信者の数は増え続け、やがて二人は現代日本の宗教を取り巻く大きなうねりの中に呑み込まれて行く。
教祖役は元都庁職員であり、詐欺師にも拘わらず社会常識に長けた堅実な人物として描かれており、物語の目撃者の役割を果たしている。
終盤、宗教を食い物にする怪人物登場。読み応え有。

(下巻)

起承転結、転の巻き。但、転機ではなく転落。

上巻末で登場した怪人物はその悪業を暴かれあっさりと舞台から姿を消すが聖泉真法会への世間の疑惑を招く契機となる。
社会的異端者を排除しようとする世間、言論、公権力からの波状攻撃を受け教団は一気に崩壊の縁へと追いやられる。
迫害に耐える哀れな信徒と思いきや似非教祖の統制を離れ信仰を深化、激化、狂化させて行く。行きつく先に一人の男の死。
そして関係者の逮捕・審判・懲役。最後に結としての転生。

マイナス札を全て集めるとプラスに転ずる札遊びの様に真の教祖誕生を思わせる後日談にて了。
仮想儀礼〈下〉 Amazon書評・レビュー: 仮想儀礼〈下〉より
4103133627
No.80
(4pt)

失業中の男二人がほどほどの金儲けを目的に似非教団を作る

『聖域』『ゴサインタン』『弥勒』の宗教三部作に続く第四弾!

ゴサイ〜が僻村に嫁入りしたネパール人妻が神懸り状態になり自然発生的に教団が形成される過程を描いたのに対し、
本作では失業中の男二人がほどほどの金儲けを目的に似非教団を作る。
ところが思惑を越え信者の数は増え続け、やがて二人は現代日本の宗教を取り巻く大きなうねりの中に呑み込まれて行く。
教祖役は元都庁職員であり、詐欺師にも拘わらず社会常識に長けた堅実な人物として描かれており、物語の目撃者の役割を果たしている。
終盤、宗教を食い物にする怪人物登場。読み応え有。

荻原 浩の『砂の王国』が似たような設定らしい。φ(.. )
仮想儀礼〈上〉 Amazon書評・レビュー: 仮想儀礼〈上〉より
4103133619
No.79
(4pt)

マイナス札を全て集めるとプラスに転ずる札遊びの様に真の教祖誕生を思わせる後日談にて了

(上巻)

『聖域』『ゴサインタン』『弥勒』の宗教三部作に続く第四弾!
ゴサイ〜が僻村に嫁入りしたネパール人妻が神懸り状態になり自然発生的に教団が形成される過程を描いたのに対し、
本作では失業中の男二人がほどほどの金儲けを目的に似非教団を作る。
ところが思惑を越え信者の数は増え続け、やがて二人は現代日本の宗教を取り巻く大きなうねりの中に呑み込まれて行く。
教祖役は元都庁職員であり、詐欺師にも拘わらず社会常識に長けた堅実な人物として描かれており、物語の目撃者の役割を果たしている。
終盤、宗教を食い物にする怪人物登場。読み応え有。

(下巻)

起承転結、転の巻き。但、転機ではなく転落。

上巻末で登場した怪人物はその悪業を暴かれあっさりと舞台から姿を消すが聖泉真法会への世間の疑惑を招く契機となる。
社会的異端者を排除しようとする世間、言論、公権力からの波状攻撃を受け教団は一気に崩壊の縁へと追いやられる。
迫害に耐える哀れな信徒と思いきや似非教祖の統制を離れ信仰を深化、激化、狂化させて行く。行きつく先に一人の男の死。
そして関係者の逮捕・審判・懲役。最後に結としての転生。

マイナス札を全て集めるとプラスに転ずる札遊びの様に真の教祖誕生を思わせる後日談にて了。
仮想儀礼〈下〉 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 仮想儀礼〈下〉 (新潮文庫)より
4101484171
No.78
(4pt)

失業中の男二人がほどほどの金儲けを目的に似非教団を作る

『聖域』『ゴサインタン』『弥勒』の宗教三部作に続く第四弾!

ゴサイ〜が僻村に嫁入りしたネパール人妻が神懸り状態になり自然発生的に教団が形成される過程を描いたのに対し、
本作では失業中の男二人がほどほどの金儲けを目的に似非教団を作る。
ところが思惑を越え信者の数は増え続け、やがて二人は現代日本の宗教を取り巻く大きなうねりの中に呑み込まれて行く。
教祖役は元都庁職員であり、詐欺師にも拘わらず社会常識に長けた堅実な人物として描かれており、物語の目撃者の役割を果たしている。
終盤、宗教を食い物にする怪人物登場。読み応え有。

荻原 浩の『砂の王国』が似たような設定らしい。φ(.. )
仮想儀礼〈上〉 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 仮想儀礼〈上〉 (新潮文庫)より
4101484163
No.77
(4pt)

上巻は期待を高めますが。。。

文庫が出るまで我慢して、古本ではなく新品で購入した数少ない作品のひとつです。 それだけ期待が大きかったのですが。。。 落ちぶれた二人組がゲームの原作を経典として宗教を起こす。「それほど簡単に行くものか!?」という感は否めませんが、上巻は惹きつけるものがあり、下巻へと読み進めました。
仮想儀礼〈上〉 Amazon書評・レビュー: 仮想儀礼〈上〉より
4103133619
No.76
(4pt)

上巻は期待を高めますが。。。

文庫が出るまで我慢して、古本ではなく新品で購入した数少ない作品のひとつです。 それだけ期待が大きかったのですが。。。 落ちぶれた二人組がゲームの原作を経典として宗教を起こす。「それほど簡単に行くものか!?」という感は否めませんが、上巻は惹きつけるものがあり、下巻へと読み進めました。
仮想儀礼〈上〉 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 仮想儀礼〈上〉 (新潮文庫)より
4101484163
No.75
(4pt)

罪と罰

元は公務員だった男が、四次元産業として金儲けのために、新興宗教を立ち上げる。
自ら作った虚構の神、教義、教祖としてそれらしい振る舞いで、救いを求める信者を集めるのに
成功した。金は集まり、
最初は上手く行くように思えたが、徐々に歯車が狂い始めて、制御しがたい自体に陥り
最後は悲惨な終焉を迎えるに至る。
日本人は、いまだにオウムを宗教団体扱いする程度の認識だから、
宗教なんてこんなもの・・なんてしたり顔する人もいるかも。
でも結局信仰に対する冒涜への罪と罰の物語ととるべきだろう。
結末は、因果応報、当然の報いだと思う。

仮想儀礼〈下〉 Amazon書評・レビュー: 仮想儀礼〈下〉より
4103133627
No.74
(4pt)

罪と罰

元は公務員だった男が、四次元産業として金儲けのために、新興宗教を立ち上げる。
自ら作った虚構の神、教義、教祖としてそれらしい振る舞いで、救いを求める信者を集めるのに
成功した。金は集まり、
最初は上手く行くように思えたが、徐々に歯車が狂い始めて、制御しがたい自体に陥り
最後は悲惨な終焉を迎えるに至る。
日本人は、いまだにオウムを宗教団体扱いする程度の認識だから、
宗教なんてこんなもの・・なんてしたり顔する人もいるかも。
でも結局信仰に対する冒涜への罪と罰の物語ととるべきだろう。
結末は、因果応報、当然の報いだと思う。

仮想儀礼〈下〉 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 仮想儀礼〈下〉 (新潮文庫)より
4101484171
No.73
(5pt)

信仰問題を考えさせた

宗教をテーマとした作者のものとしては「聖域」「ゴサインタンー神の座」「弥勒」などを読んできたが、これは新興宗教と本格的に取り組んだものだ。公務員である鈴木正彦は編集者矢口誠に係ることで、金儲け目的の自身が教祖となる新興宗教を設立するに至る。他のと違うところは、なんだかんだと高い会費などで信者から巻上げるシステムをとらない。つまりお寺のようなお布施のみである。

しかしホームページなどで信者が増え、会社社長が後援するころからは順調に大きくなってゆくのであった。しかし所詮金儲けのための宗教であり、やがて転落への道を歩むのだが、その様はイェスの方舟やオウム真理教と家族の争いを思い起こさせた。主人公の正彦は信仰者でもないのに、言うことは全て頷けるものばかりで、何時尻尾を出すのかと思って読んでいたが、これはまともな人物だからそうはならないのかなとも思わせた。

果たして最後まで残った熱心な信者により逆洗脳?され・・・。なお作者の得意なホラー性は極力抑えられている。イェスの方舟やオウム真理教が土台としてある訳だが、オウムの場合は沢山の真面目な弟子が死刑になり、教祖は責任逃れの一手だ。そのような状況を生み出した世間への批判の書でもあると捉えた。 

仮想儀礼〈下〉 Amazon書評・レビュー: 仮想儀礼〈下〉より
4103133627
No.72
(5pt)

信仰問題を考えさせた

宗教をテーマとした作者のものとしては「聖域」「ゴサインタンー神の座」「弥勒」などを読んできたが、これは新興宗教と本格的に取り組んだものだ。公務員である鈴木正彦は編集者矢口誠に係ることで、金儲け目的の自身が教祖となる新興宗教を設立するに至る。他のと違うところは、なんだかんだと高い会費などで信者から巻上げるシステムをとらない。つまりお寺のようなお布施のみである。

しかしホームページなどで信者が増え、会社社長が後援するころからは順調に大きくなってゆくのであった。しかし所詮金儲けのための宗教であり、やがて転落への道を歩むのだが、その様はイェスの方舟やオウム真理教と家族の争いを思い起こさせた。主人公の正彦は信仰者でもないのに、言うことは全て頷けるものばかりで、何時尻尾を出すのかと思って読んでいたが、これはまともな人物だからそうはならないのかなとも思わせた。

果たして最後まで残った熱心な信者により逆洗脳?され・・・。なお作者の得意なホラー性は極力抑えられている。イェスの方舟やオウム真理教が土台としてある訳だが、オウムの場合は沢山の真面目な弟子が死刑になり、教祖は責任逃れの一手だ。そのような状況を生み出した世間への批判の書でもあると捉えた。 

仮想儀礼〈下〉 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 仮想儀礼〈下〉 (新潮文庫)より
4101484171
No.71
(5pt)

下巻こそ本作の真骨頂!

上巻も稀に見るエンターテイメント性を備えながら、一気に読ませる筆力があるが、
この下巻にこそ本作の真髄があるといえる。

上巻では、わらしべ長者的を思わせる新興教団の成り上がりについて、
ジェットコースター的スピード感で一気に読ませるが、
下巻での、逃亡劇とそこで営まれる女性信者の狂気の沙汰は、
作者の力量を十分に発揮した、まさに圧巻の地獄絵図。
逃亡劇のくだりは、後年大佛次郎賞を受賞する名作「悪人」(吉田修一)を思わせる。

他のレビュアーの方々も書かれているように、一気読みです。
仮想儀礼〈下〉 Amazon書評・レビュー: 仮想儀礼〈下〉より
4103133627
No.70
(5pt)

下巻こそ本作の真骨頂!

上巻も稀に見るエンターテイメント性を備えながら、一気に読ませる筆力があるが、
この下巻にこそ本作の真髄があるといえる。

上巻では、わらしべ長者的を思わせる新興教団の成り上がりについて、
ジェットコースター的スピード感で一気に読ませるが、
下巻での、逃亡劇とそこで営まれる女性信者の狂気の沙汰は、
作者の力量を十分に発揮した、まさに圧巻の地獄絵図。
逃亡劇のくだりは、後年大佛次郎賞を受賞する名作「悪人」(吉田修一)を思わせる。

他のレビュアーの方々も書かれているように、一気読みです。
仮想儀礼〈下〉 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 仮想儀礼〈下〉 (新潮文庫)より
4101484171