羊をめぐる冒険

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羊をめぐる冒険の評価:

4.22/5点 レビュー 208件。 B ランク

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平均点4.22pt

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全212件 201〜212 11/11ページ
No.12
(4pt)

ダンスダンスダンスを読んでからでは、ちょっと饒舌すぎるよう

10年ぶりに読んだ。ダンスダンスダンスほど高度資本主義に対する喪失感、あきらめ感がなく、言葉あそびというか、軽妙な文体でテンポよく物語が進んでいく印象を受けた。重力が少し減ったような村上ワールドが楽しめる。
羊をめぐる冒険(上) (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 羊をめぐる冒険(上) (講談社文庫)より
4062749122
No.11
(4pt)

我が青春の文学を48歳にして再読

我々が大学生だった1980年頃は大江健三郎が大御所的な存在であり、村上春樹は村上龍や片岡義男とともに、まだ一部の若者に支持されるだけの不確実な作家だった。あまり知的とはいえない友人に勧められて初めて読んだ時は、ただ軽くドライで気障な文章に拒否反応を起こした記憶がある。
その数年後、もう一度読んだ時に、実は意外に思想的に深くウェットな純文学だということに気付き、以後、すっかり作者の小説世界にはまっていた時期があった。
それから25年の時が流れた。
今、もう一度手に取って読んでみると、自分の青春時代が重なって切なく懐かしいけれど、決定的に時代が移り変わっていることがわかる。
気障でニヒルな登場人物たちは、重要な場面になるとやたらと煙草を吸っているし(しかもポイ捨て!)、スヌーピーのTシャツを着てしまっていたりする。レコードから流れている音楽はボズ・スキャッグス!ちょっと寒くなってくるような設定だ。今の大学生が読んだら、かなり違和感を感じるのかもしれない。
今、改めて感じたことといえば、彼は我々と同時代の作家ではなく、団塊の世代の代表者だったということだ。学生運動の敗北によって、喪失感を抱えて生きることを余儀なくされ、そんな我が身を嘆きつつ、ドライな次世代の若者に乾いたまなざしを送る、団塊の世代。
この話の中で、何も考えていない清潔で軽い大学生というのは、まさに我々の世代(団塊より一回り下)ということになる。皮肉なことに、村上春樹はこの世代に絶大な支持を受けて育った作家といえるだろう。本人が望んだかどうかは別として、彼は今では高校の教科書にまで載っている、日本を代表する文豪の一人だ。この《羊をめぐる冒険》にしたって、大学の授業で一年かけて講義しても良いような文化史的な小説になってしまった。時代背景、若者の感じ方、考え方の変遷、興味深い歴史的資料にすらなりつつある。
村上さん、思ったよりも女性に対する見方が軽い。妻も、ガールフレンドも、ただの小道具でしかないところが、女性読者としてはちょっとムッとさせられるところです。だから〈僕〉は逃げられちゃったってことなのかな?
ストーリーについては、他の方のレビューを読んでいただければ十分でしょう。
こんな読み方もある、ということですが、内容に対する評価は☆4つ。
基本的な部分では共感、感動できる作品です。
羊をめぐる冒険(上) (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 羊をめぐる冒険(上) (講談社文庫)より
4062749122
No.10
(4pt)

どの程度自由なのか。

この時代設定の1970年代末の時点で、私自身は10代だったし、
刊行された80年代前半では、当然、二十歳一寸過ぎ。
しかし、「僕」と同様、30歳前後に為って見ると、時代背景や世代の違いは
有るものの、
1.昔、特に、学生時代と比べると、思ったよりもリッチに為っていた。
2.それで居て、「自由に生きる」為に、何か知らんが、やけに苦労している。
の2点が、共通点だった。
更に、30歳くらいの時は、世の中の仕組みが大体判っちゃっているから、
少なくとも、自分の働いてきた業界を足場にして、多少の冒険は出来るだろう、
もし、失敗したら、また一からやり直せばいいや、と思っていたりする。
この前半部でのキーパーソン「黒服の男」に、挑みかかるだけの
気概は、「僕」と同様、あの頃の私自身も、有り余るほど持っていた。
いや、正確には「僕」の方は、エネルギーの半分くらいは
「耳のモデルの女の子」に向けられているかも知れないが。
近代日本史、そしてアジア史を突き動かして来た「謎のパワー」に
向かって、「冒険」が始まるッ!!
いや、90年ごろなら兎も角、70年代終わりの、あのシラケきった時代は
こんな荒木マンガのノリじゃ無い。
後半に続く。
羊をめぐる冒険(上) (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 羊をめぐる冒険(上) (講談社文庫)より
4062749122
No.9
(5pt)

再読するほどに味わいが出てくる作品です

 この「羊をめぐる冒険」では、「風の歌を聴け」、「1973年のピンボール」では詳しく描かれなかった、主人公「ぼく」と友人「鼠」の性格や特徴が詳細に書かれ、物語としても引き込まれる仕立てとなっています。
 まるで、音楽を聴くかのように、小説の言葉がはいってきます。
 羊探しの旅のなかで発見する、様々な出来事。それぞれが紡ぎあい小説を、深く味わいのあるものに仕立てています。
羊をめぐる冒険(上) (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 羊をめぐる冒険(上) (講談社文庫)より
4062749122
No.8
(4pt)

冒険のはじまり

風の歌を聴け、1973年のピンボールが土台の話。
上下巻なので前二作を併せた以上の長編、内容もだいぶ赴きの変わった感がある。
独特の世界観をより楽しませてくれる。
*作品紹介には三部作とあるが2007年現在は四部作。
1.風の歌を聴け2.1973年のピンボール3.羊をめぐる冒険4.ダンス.ダンス.ダンス
羊をめぐる冒険(上) (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 羊をめぐる冒険(上) (講談社文庫)より
4062749122
No.7
(5pt)

村上春樹初心者が読んでみての感想。

いまや世界の村上春樹だが、
まだ全ての作品を読了したわけではない。
読了したのは、『風の歌を聴け』に続いて、
まだ、2作品目の初心者だ。
『風の歌を聴け』に比べると、
エンタテイメント的な要素が格段に増えたこと、
舞台が変わっていき、飽きさせないことなど、
初心者にも読みやすい作品だ、
登場人物は、読者が「受け入れやすい」形で描かれていると思う。
感情移入、というのとはまた違った感じなのだけれど、
認識しやすい風に、登場人物が描かれている。
奇妙なくらいに身体的特徴が明確であったり、
名前がストレートであったり。
文庫だと、前後編であるのが、また良かった。
前編を読了した後、
後編が読みたくてしょうがない、という気持ちになった。
そんな気持ちを得られることは、幸せだと思う。
羊をめぐる冒険(上) (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 羊をめぐる冒険(上) (講談社文庫)より
4062749122
No.6
(4pt)

村上三大長編のひとつ

「世界の終わり」「羊をめぐる」「ねじまき鳥」を村上三大長編と呼びたいと思います。「罪と×」「悪霊」「カラマーゾフの兄弟」とまでは行きませんが、頑張る村上春樹の頑張る名作長編。
多分この三つの大作は共通して作家が身を持って体験したと思われる60年代から80年代にかけての政治的思想的問題を全共闘世代らしくそれなりに精算してみた?という印象を受けました。「ノルウェイの森」も謂わば彼の青春の後産的傑作?と思われます。
育ちの良い教育のある若者が学生運動の洗礼を受け傷つき、そして生きる道を書く事そして読む事に求めた時、こうした物語というスタイルに辿り着いた。この本にある羊男はこうした村上春樹を100%象徴したよい見本です。「羊の皮を被った傷ついた狼」
それこそが村上春樹の真実の姿ではないかと思います。
羊をめぐる冒険(上) (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 羊をめぐる冒険(上) (講談社文庫)より
4062749122
No.5
(5pt)

多分、深い!

すごい作品です。村上氏の作品は全てまだ読破していませんが、いままで読んだ中で、一番好きです。よくわからなかった所もありますが、深いコメントが、ところどころにちりばめられています。読んだあと、車で夜、逗子のあたりのバーへ入って、ピーナツと葡萄ジュースが飲みたくなりました。
羊をめぐる冒険(上) (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 羊をめぐる冒険(上) (講談社文庫)より
4062749122
No.4
(5pt)

奇妙で、おもしろい。そして、せつない。

というのは、マザー3のコピーですが(笑)
まさに、そんな小説です。
「風の歌を聴け」からはじまる青春3部作のうちで私は、本作品が一番好きです。
だって、北海道にいるらしい鼠を追って耳の美しい女性と飛行機に乗り、札幌に到着するまでが上巻(つまり本作)なんですけれど、
そこに至るまでの道程が、本当に奇妙でおもしろいんですもの。
羊をめぐる冒険(上) (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 羊をめぐる冒険(上) (講談社文庫)より
4062749122
No.3
(5pt)

切なさも感じる愉快な物語

個々の表現のレトリックを追いかけると、飽きてしまうかもしれない。
ただ、物語りの全体構成のレトリックを読み取る努力をすると、非常に楽しいのではないでしょうか。
羊男、鼠など、個性的なキャラクターが登場しますが、それぞれが何を表そうとしているのか、読むたびに違う解釈が出来ます。
羊をめぐる冒険(上) (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 羊をめぐる冒険(上) (講談社文庫)より
4062749122
No.2
(5pt)

「風の歌を聴け」第三巻。

「風の歌を聴け」「1973年のピンボール」とともに、俗に「三部作」と呼ばれる小説の3作目。前二作を先に読まないと半分も楽しめません。「風の歌を聴け」に出てくる主人公「僕」とその親友「鼠」。この二人がとても魅力的な人物で、彼らへの思い入れこそがこの三部作を楽しむ上で最も重要になります。あの二人は文学史に残るアイドルになるかもしれない。夏目漱石の「坊ちゃん」みたいに。二人は「風の歌を聴け」で20歳前後、「1973年のピンボール」で25歳前後。「羊をめぐる冒険」で30歳となります。20歳、25歳の彼らとともに青春の苦悩を味わい、”ジェイズバー”でビールを飲み、それぞれの恋をし、バーテンの「ジェイ」と会話を楽しんだ過去があってこそ、30歳の彼らが遭遇する苦難と冒険にのめりこむことが出来るわけです。「風の歌を聴け」と「1973年のピンボール」に関しては、僕の場合、部分的に20回以上読み返しています。暗記している場面すらあります。小説を読み返すタイプではないんですが、この二作は別です。短いですし。「羊をめぐる冒険」は探偵小説のように謎を追うストーリーです。探偵小説と青春小説を混ぜ合わせたような小説。ドラマチックな場面も多い。三部作の中でも特に人気の高い作品です。前二作と違って整ったストーリーと緻密なプロット、構成の巧みさをも楽しめます。特に終盤がいい。ついでに言うと、この続編として「ダンス・ダンス・ダンス」という小説がありますが、こちらはこの「羊をめぐる冒険」に出てきた人物が中心になります。つまり人気シリーズなんですね。
羊をめぐる冒険(上) (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 羊をめぐる冒険(上) (講談社文庫)より
4062749122
No.1
(5pt)

おもろいで(笑

やっぱり村上春樹さんの本でした。風景の描写でのあの文章の静けさはとっても心に浸透していきます。いままでの本とこの本との似ている雰囲気があり、この作者はよくここまで自分のまっすぐな所を文字にし何年間も維持することができるのだなと感心と共に改めて村上さんのすばらしさに一段と惹きつけられました。
羊をめぐる冒険(上) (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 羊をめぐる冒険(上) (講談社文庫)より
4062749122