償い

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評判

償いの評価:

3.18/5点 レビュー 62件。 D ランク

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平均点3.18pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全91件 61〜80 4/5ページ
No.31
(4pt)

読後胸が熱くなる

 殺人事件の謎を解き明かしていくのはホームレスの日高。刑事でも探偵でもない新たな視点で事件を追っていく。時が進むにつれ、予想だにしなかった犯人像が浮かび上がってくる。主人公日高が一度消し去った過去の記憶が事件の進行と共にフラッシュバックされ、償いの気持ちで一杯になる。
 単なる事件小説と違い、読み終わったあとで胸が熱くなった。
償い (幻冬舎文庫) Amazon書評・レビュー: 償い (幻冬舎文庫)より
4344403770
No.30
(2pt)

期待はずれでした

他の方も書いていらっしゃいますが、設定は良かったと思います。
でも、登場人物たちを生かしきれていないと感じました。
主人公の自意識過剰、優柔不断にうんざりします。
妻子があのようなことになっていなくても、どこかでつまづいただろうな〜と想像してしまいます。
もし妻子のことで責任を感じていたのだとしたら、きちんと医者を続けて、人生をかけて償うべきだったのではないでしょうか?
「償い」なんてどこにもなく、感動は全くありませんでした。
唯一理解できるのは真人くんのお母さんくらいかな…。
償い (幻冬舎文庫) Amazon書評・レビュー: 償い (幻冬舎文庫)より
4344403770
No.29
(4pt)

深いです。

ミステリーと思って読むと、たくさんのご都合主義に気づき、
ちょっと納得がいかないところはあります。
まず、主人公のホームレス・日高が、昔自分が助けた少年に偶然であってしまうところ。
この再会のことを”偶然の中に必然を感じた”とありますが、
ちょっと話がうますぎるかも。
元刑事というならまだしも、元医者が連続殺人の謎を解くなんて、
やっぱり有り得ない。
ただ、わたしが共感できたのは、
”自分のある行動が、あとあとたくさんの人に影響を及ぼすことになってしまったのでは”と、日高が悩むところです。
よかれと思ってしたことが、実は助けられた当人にはそうでもなかったり、
かえって迷惑だったりすることがあるのですね。
しかもその結果が何年も後にわかるとすると、
自分が今、こうして生きていることは果たして正しいのか。
日高と一緒に悩んでしまいました。
でも生きている限り、人間は立ち止まってもいられないんですよね。
いくら深い悩みがあろうとも。
それが死んだ人に対しての「償い」になるのかなと思いました。
償い (幻冬舎文庫) Amazon書評・レビュー: 償い (幻冬舎文庫)より
4344403770
No.28
(3pt)

良いぢゃない

なかなかどうして、期せずして良かったので嬉しい誤算。ホームレスが、それも医師免許をもつホームレスが主人公とは。。。と思いましたが、展開も良く、伏線も張ってあり、人間の心情の機敏も表現された作品でした。
償い (幻冬舎文庫) Amazon書評・レビュー: 償い (幻冬舎文庫)より
4344403770
No.27
(3pt)

心や精神の問題に迫った作品

元々は医者でありながら、ホームレスになった日高英介。彼がこの物語の主人公である。日高は、過去に、誘拐犯から幼児の命を救ったことがある。その幼児が、草薙真人であり、この物語の準主人公である。
日高は、流れ着いた町で、社会的弱者である高齢者やホームレス,障害者が殺される事件に遭遇する。その過程で、中学生に成長した真人に出会う。そして、物語が進むにつれて、事件の犯人は、真人ではないかと疑い始める…というのがこの作品の概要である。
本作品は、“ミステリ”に分類されるのかもしれないが、純粋ミステリとは違う。どちらかというミステリを混ぜつつ、人間が抱える心や精神の問題に迫った作品であり、“社会派ミステリ”と言った感じである。したがって、「トリック」や「謎解き」に注目して、本書を読めば、はっきり言って退屈な作品である。
では、何に注目すべきなのだろうか?個人的には、日高の“心情”が注目すべき点であるように思う。元々は医者でありながら、ホームレスにまでなり、絶望の淵にいる日高の心情,命を救った真人が殺人鬼かもしれないと思った時の日高の心情…。この“心情”が、物語を通じて、どのように変わっていくのか?
少々設定に難があるのは、否めないが、中々、読ませる作品である。
償い (幻冬舎文庫) Amazon書評・レビュー: 償い (幻冬舎文庫)より
4344403770
No.26
(4pt)

ちょっと

推理小説としては面白いが、主人公に感情移入できない。
というより、はっきり言ってこんなことでホームレスになるのなら最初から脳外科医なんかならずに素直に眼科でコンタクトやめがねの処方箋でも書いてろとでも言いたくなる。
償い (幻冬舎文庫) Amazon書評・レビュー: 償い (幻冬舎文庫)より
4344403770
No.25
(2pt)

何を償ったのだろう?

新聞広告で「感動」を売りにしていたようですが,正直それほど感動できませんでした...
元・脳外科医のホームレスが近所で発生した事件に巻き込まれ,一人の少年と深く関っていきます.自分が助けた人が罪を犯した場合,それは自分の責任になるのか?そんなことを考えたら誰も救えないし,何もできないのではないだろうか.東野圭吾的なストーリー(違いは美人が登場しないこと?).やたらと殺人事件が発生し,しかもその動機が納得しにくい.主人公も過去を引きずりすぎていて,あまり魅力的ではない.読解力の問題かもしれませんが,結局「誰」が「何」を償ったのか最後まで分かりませんでした...
償い (幻冬舎文庫) Amazon書評・レビュー: 償い (幻冬舎文庫)より
4344403770
No.24
(4pt)

メッセージ性の強いエンターテイメント

面白いミステリーってのは、本当に面白い。
この本も「先が気になって仕方ない」って感じではないんだけど、もう、読み始めてすぐに引き込まれてしまいました。そして、あっという間に読んでしまいました。
犯人の予想はできる。でも、だから面白くないこともないし、むしろどうやって真相に、確信に近づいていくんだろ?っていうのが気になる。
そして心の傷とか生きる意味とか、幸せの意味とか。真人少年の発言内容は、どこか「確かにそやねん」って思わせる節がある。でも、大人として、人として、「でもな、」ってやっぱり言いたくて。
面白い中に深さのある、いい作品だと思いました。
メッセージ性をもったエンターテイメント。いいですね。
償い (幻冬舎文庫) Amazon書評・レビュー: 償い (幻冬舎文庫)より
4344403770
No.23
(5pt)

逝った者達の重さを抱えてよろめきながらも最後まで歩きぬく事

大学病院で教授を目指し家庭も省みず仕事に忙殺される日々を過していたエリート脳外科医が職を失い家族を失い家を手放しホームレスへ。生きる価値を見失い路上生活をするようになり流れ辿り着いた町は、かつて医師免許取立ての春、眼前で起きた幼児誘拐に欲も徳もなく救出・救命した少年の住む町だった。自分の人生で善き事として記憶に残っている唯一の出来事。一家無理心中を図った家の火災の通報をした事からその地域で連続する不審死・殺人・ホームレス襲撃に係わっていく。図書館で言葉を交わすようになった少年の物の考え方に不安を抱き、連続して起きる人の死に少年が係わっているのではとの疑いが膨らんでいく。命を救ったことが良かったのか、それともあの時・・・。人の死が遺された者の心を殺す。「誘拐犯の父親はママの心を道連れにあの世へいっちゃった」と母親の病状を自分の所為と考え自分は生きていてはいけない、幼い時救ったその手で終わらせて欲しいとナイフを首にあてる少年。一心不乱に真意を見抜こうとする少年を自分のこれからの生きる価値を賭けて掻き抱く“男”。果たして少年は連続殺人鬼なのか?
償い (幻冬舎文庫) Amazon書評・レビュー: 償い (幻冬舎文庫)より
4344403770
No.22
(3pt)

日高と真人の、邂逅とふれあいと救済の物語

自らが家庭をかえりみなかったため、幼いわが子の命を救えず、妻に自殺されてしまった36才の脳外科医・日高。ホームレスにまで身を落とした彼が行き着いた、東京のベッドタウンで起こった、殺人や無理心中や自殺やホームレスへの集団暴行といった社会的弱者ばかりがかかわる事件の数々。日高はあるきっかけから、それは連続殺人であり、犯人は、彼が13年前に命を救った少年・真人ではないかと疑い始める。彼は知り合いになった刑事の依頼のもと、調査を始めるが・・・。
本書は、通常のミステリーのような犯人探しや謎解きの物語ではない。家族を失い、職場を失ってホームレスになった日高と、他人の心の悲鳴が聞こえてしまうという特殊な能力のために、闇のような絶望にとりつかれている15歳の真人の、邂逅とふれあいと救済の物語なのである。それゆえに読後に深い感動と余韻を残すのだろう。
償い Amazon書評・レビュー: 償いより
4344001052
No.21
(4pt)

償うとは?

人の肉体を殺したら罰せられるのに、人の心を殺しても罰せられないですか?という帯の言葉につれられて購入しました。本書を読んで、この意味をある程度考えさせてくれる本ではないかと思います。登場人物を主人公自身と捕えるのでなく、他の人物と置き換えても良いと思います。そうすれば登場人物以上に深く読めるのではないかと思いました。償うという言葉は、意味があると思いますが、この題のことをもっと前面に出すような話しの展開にしても良いかと思いました。本書なりに生きることの大切さを理解できれば良いと思いました。
償い (幻冬舎文庫) Amazon書評・レビュー: 償い (幻冬舎文庫)より
4344403770
No.20
(3pt)

日高と真人の、邂逅とふれあいと救済の物語

全国の書店員のおススメによって、版を重ねて、静かなベストセラーになっている作品。
自らが家庭をかえりみなかったため、幼いわが子の命を救えず、妻に自殺されてしまった36才の脳外科医・日高。ホームレスにまで身を落とした彼が行き着いた、東京のベッドタウンで起こった、殺人や無理心中や自殺やホームレスへの集団暴行といった社会的弱者ばかりがかかわる事件の数々。日高はあるきっかけから、それは連続殺人であり、犯人は、彼が13年前に命を救った少年・真人ではないかと疑い始める。彼は知り合いになった刑事の依頼のもと、調査を始めるが・・・。
本書は、通常のミステリーのような犯人探しや謎解きの物語ではない。家族を失い、職場を失ってホームレスになった日高と、他人の心の悲鳴が聞こえてしまうという特殊な能力のために、闇のような絶望にとりつかれている15歳の真人の、邂逅とふれあいと救済の物語なのである。それゆえに読後に深い感動と余韻を残すのだろう。
償い (幻冬舎文庫) Amazon書評・レビュー: 償い (幻冬舎文庫)より
4344403770
No.19
(2pt)

設定は良かったと思う

野宿者に落ちぶれた主人公
生について独特な思考を持つ中学生
その二人を中心に、ある市で起こる連続殺人
2人は、その交流を通して、心に変化を起こしていく・・・
帯には、やたらと感動という文字があるが、
感情の変化、特に主人公の心のゆれが、十分に描かれておらず、
感情移入しにくいし、なんか納得がいかん。
正直、こんなに何で売れているのかわかりません。
償い (幻冬舎文庫) Amazon書評・レビュー: 償い (幻冬舎文庫)より
4344403770
No.18
(2pt)

話があまりにも出来すぎ

まず、買う前の宣伝から、少年が犯人か?と説明されていて
ここまで説明されていると興味をそがれる。
読んでいくうちに分かっていくものではないか?
これが事前にあるので、盛り上がらない。
既に内容が分かっているようなもの。買わせるだけか。
題とカバーの絵と宣伝でうまくやっている。

話の設定に無理がある。
ホームレスで警察と仲良くなり、探偵のように活躍できて
探している人に出えて捜査もスムーズにいくはずがない。
刑事や図書館などからうまい具合に情報が入りすぎ。
うまく出来すぎた出会いばかり。ありえんよ。
警察内部のことなどもよく書かれてもいない。

最後のほうのある女性の家へは傍観してないで
家を訪ねるだろうに。
知っている人だし、1回家にも入ったのだし、
命を心配していて、ましてや好意をもっているのだから・・。
周りをうろうろ、見ているだけなんて・・。
話を繋げるための設定ばかり。
最後も都合よすぎだよ。
結局、殺人事件が起こっただけで、救いもない。

いたずらに殺人や悲劇を起こしているだけで楽しませたいのか、
それとも題名のような名をつけるならもっと深く人の心を描き出すのか、
どっちらもできていない。浅い。
既存の探偵小説やハードボイルドを読んで
下手に継ぎ足して真似たような、いいとこどり。でいて、よくもない。
なんか、素人が書いたよう。下手すぎる。
償い (幻冬舎文庫) Amazon書評・レビュー: 償い (幻冬舎文庫)より
4344403770
No.17
(2pt)

話があまりにも出来すぎ

まず、買う前の宣伝から、少年が犯人か?と説明されていて
ここまで説明されていると興味をそがれる。
読んでいくうちに分かっていくものではないか?
これが事前にあるので、盛り上がらない。
既に内容が分かっているようなもの。買わせるだけか。
題とカバーの絵と宣伝でうまくやっている。

話の設定に無理がある。
ホームレスで警察と仲良くなり、探偵のように活躍できて
探している人に出えて捜査もスムーズにいくはずがない。
刑事や図書館などからうまい具合に情報が入りすぎ。
うまく出来すぎた出会いばかり。ありえんよ。
警察内部のことなどもよく書かれてもいない。

最後のほうのある女性の家へは傍観してないで
家を訪ねるだろうに。
知っている人だし、1回家にも入ったのだし、
命を心配していて、ましてや好意をもっているのだから・・。
周りをうろうろ、見ているだけなんて・・。
話を繋げるための設定ばかり。
最後も都合よすぎだよ。
結局、殺人事件が起こっただけで、救いもない。

いたずらに殺人や悲劇を起こしているだけで楽しませたいのか、
それとも題名のような名をつけるならもっと深く人の心を描き出すのか、
どっちらもできていない。浅い。
既存の探偵小説やハードボイルドを読んで
下手に継ぎ足して真似たような、いいとこどり。でいて、よくもない。
なんか、素人が書いたよう。下手すぎる。
償い Amazon書評・レビュー: 償いより
4344001052
No.16
(3pt)

心の傷を癒すことは・・・

脳内外科だった主人公がホームレスとなり、連続殺人事件の真犯人は昔自分が救った子供ではないかと思い‥‥。俗に言う社会派ミステリーであり、東野圭吾や貫井徳郎が好きな人にはお奨めの一冊。本当にすらすらと読みやすい作品であり、500ページ近いボリュームは問題ない。
人間の心の傷、トラウマをテーマにした作品であり、物語が進むに従い主人公(昔脳内外科、現ホームレス)に起こった過去と現在の様々な出来事が、エンディングを向かえるに辺り、一本の糸で繋がるように纏まっていく辺りは、旨い作家だと思う。しかし主人公の医者がホームレスになり殺人事件の捜査に協力するといった設定は、ちょっと無理があるように思うし、その部分がこじ付けの様に感じてしまう。その点が残念。
償い (幻冬舎文庫) Amazon書評・レビュー: 償い (幻冬舎文庫)より
4344403770
No.15
(4pt)

難しいです

事件そのものより、心ない事で傷つけ失った人に対して、どう気持ちをもっていくか。何をすると償いきれるか。そんな内容?ですか。難しくて、出てくる人達もなんか尻切れトンボのようで、理解しにくかった。それにしても、気力も無くし生きるのが嫌に?なりかけていたはずの元医師は、かなりの好奇心の持ち主で、生き生きしているかに見えましたよ。
償い (幻冬舎文庫) Amazon書評・レビュー: 償い (幻冬舎文庫)より
4344403770
No.14
(3pt)

のめり込めませんでした・・・

 現在、各書店では山積みになって販売されていることから明らかなように、「人の心を殺しても罰せられない」という命題はインパクトがあり、多くの方の共感を得ているものと思います。私も帯につられて買ってしまいました。
しかしながら、個人的には、まさか、この人が犯人なのか・・・という(途中での)もっていき方が強引に感じられ、とてもついて行けず、もやもやっとしたまま終わってしまいました。
 また、警察の捜査ってよく分からないからしょうがないのかもしれませんが、
・浮浪者である主人公がなぜ簡単に警察署に泊められるのか(逮捕されたのか?)
・一介の浮浪者である被疑者を警察署長が取り調べるのか
等々、次々と疑問が浮かびました。刑事手続や事件捜査について、もう少し丁寧な組み立てにしていただければなと思いました。
とはいえ、一読されることをお薦めすること自体は、他の多くの方と同感です。
償い (幻冬舎文庫) Amazon書評・レビュー: 償い (幻冬舎文庫)より
4344403770
No.13
(3pt)

“仕事人間”が人生を考えたくなった時に

ミステリの“謎解き”よりも、人間の心象風景が深く印象に残る作品でした。
「人の心を殺しても罰せられないのですか」
という、深遠な疑問に、作品を通じて読者が向かい合うことになります。
ホームレスになった主人公のいきさつは、今は少なくなったかもしれない“仕事人間”のデフォルメ像でもあり、
いかにたやすく“人の心を殺す”場面が日常で起こりうるかを想起させるものです。
ストーリー展開が強引な(説明くさい)箇所があり、全体のリズム感をそいでいる気がしました。
加害者と被害者の立場が、読み進んでいくうちに、ぐるぐると入れ替わる感覚に襲われるのは、作者の意図でしょう。
著者の別作品も読んでみたいと思わせるほどには、楽しませてもらえます。
償い (幻冬舎文庫) Amazon書評・レビュー: 償い (幻冬舎文庫)より
4344403770
No.12
(4pt)

作者の真摯な姿勢が光る

ミステリの体裁を取ってはいるが、倫理・哲学的問題を小説の形式で語ったものと言えるだろう。主人公は元医師のホームレスで、出世欲のため家庭を顧みず息子を亡くし、それが原因で妻を自殺に追いやったと言う過去を持つ。その主人公がある街で15才の少年と遭うが、偶然にもその少年は主人公が医師に成り立ての頃、誘拐事件の際に命を救った相手だった。少年は他人の心の痛みが"聞こえる"と言い、「死んでしまえば、もう不幸は感じずにすむだろう」と言い放つ。折りしも、その街では弱者を対象にした連続殺人が起こっていた。主人公はひょんな事からその事件の探偵役を務める事になるが、次第に少年が犯人ではないかと疑うようになる...。
本作のテーマは上述の少年の言葉と、ある登場人物の「人の心を殺しても罰せられない」と言う言葉の二つに集約される。主人公を含め本作には身近な人の心を壊してしまった(と思い込んでいる)人物が多いし、その逆も言える。そうした人達の心の苦しみが少年には"聞こえる"のだ。「人の心を殺してしまった」人間の「償い」とは ? そして、少年にとっての「償い」とは ?
重い過去を背負っている筈の主人公がヤケに軽い性格だったり、警察署長やベテラン刑事がホームレスの主人公に過剰な便宜を図ったり、人物関係の偶然性が余りに高過ぎたりと、物語の構成には難があるが、上述のテーマをストレートに語ると論文になってしまうので致し方ない所か。主人公を元医師に設定したのは、生と死の問題を真摯に考えるための工夫だろう。人が生きる事の意味、他人の"心"を傷付ける事の意味を問いかけた秀作。
償い (幻冬舎文庫) Amazon書評・レビュー: 償い (幻冬舎文庫)より
4344403770