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オロロンの呪縛
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【この小説が収録されている参考書籍】
オロロンの呪縛の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.00pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全1件 1~1 1/1ページ
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1982年発表作品。題名のオロロンとは北海道地方に棲む海鳥の名前の事で、現在は絶滅寸前までに数が減っているという。「オロロローン」という鳴き声からオロロン鳥と呼ばれるようになったのらしい。その哀しい鳥の鳴き声からこの物語は始まる。 知床半島の海辺で自殺を考えていた遠山崇子は、今は行きずりで知り合った男と二人で納沙布市の民宿に泊まっている。二人は民宿を出て小樽へ向かおうとしたが町を出られない。仕方がなく元の民宿に戻る。他にも三人の男女の宿泊客がいるのだが、全員が町を出られないと訴えた。町民たちが町を封鎖している。五人は民宿で幽閉の身になってしまった。一体、何故? 遠山崇子は隙をみて東京の兄へ電話で助けを求めた。弁護士である遠山直弘は妹の電話を心配し納沙布市へと来たが、妹の姿が見つからない。妹の行方を探っていると突然に襲撃を受け、彼も拉致・監禁されてしまった。 北国の海辺を背景に暗く重たく物語が始まり、そして不条理な恐怖が襲ってくる。最初はなんだかおかしいぞという不安がだんだんと大きくなってきて、訳もわからない程の恐怖が襲い掛かってくる。日常のはずなのに非日常になっていく怖さ。とにかく謎。何故、彼らは北国の小さな町に幽閉されなければならないのか? 抵抗し脱走を試みると、何人もの追っ手が命を狙って追いかけてくる。その理由が判らないというのも怖さ倍増だ。最後にその謎の答えが日本政府の重要人物の口から一気に語られる。国家間レベルの謀略なのだが、そのスケールのあまりの小ささに、自分は却ってリアルさを感じてビックリした。西村寿行はうまいなと思った。 | ||||
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