裏切りの日日

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裏切りの日日の評価:

3.91/5点 レビュー 32件。 C ランク

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平均点3.91pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全60件 41〜60 3/3ページ
No.20
(5pt)

見た目は渋くても紛れもない傑作

逢坂剛の「百舌シリーズ」全6巻、
一般的には第一作とされる『百舌の叫ぶ夜』から読むのが普通だろう。
私もそうした。
しかし出来事の時系列に従えば、これより前がある。
この『裏切りの日日』である。
とはいえこれはいわば番外編、ないしは前日譚であって、
シリーズとしての話の流れからすると、必ずしも読む必要はないし、
まず『百舌の叫ぶ夜』を読むというのは正解だろう。

しかし私の場合、『百舌の叫ぶ夜』の後、
直接の続編である『幻の翼』以上に、まずこちらを読みたい気持ちが勝った。
『百舌の叫ぶ夜』結末部で主人公の倉木警視がもらした言葉が気になっていたからである。
それがたまたま何かの紹介を読んで、ここでの主人公桂木についてのことだったとわかると、
もうこちらを読むしかなかった。
事情はよくわからないとはいえ、
倉木の言葉には微妙に友情と苦さのようなものが漂っていて、
するとそれは、倉木自身の強烈な人間像の解く鍵にもなるように思えたからだ。

そして読んでみて驚いた。
紛れもない傑作である。
いかにもハードボイルドのこの作品は、
北方謙三の最高レベルのハードボイルドに匹敵するのではないか。
『百舌の叫ぶ夜』も面白くてそれを読んだ段階でも驚いたが、ここでまた感嘆することになった。

あまり人気の出るタイプの内容ではないかもしれないとは思う。
最後の処理も異論があるかもしれない。
細かいことを言うなら、いかにもインパクトのある『百舌の叫ぶ夜』に比べて、
このタイトルもパッとしない。
さらに細かく言うと、文庫はどうか知らないが、
私の読んだソフトカバー版は、手触りこそよかったものの、装丁は感心しない。
だがそれらを差し引いたところで、作品の質の高さは疑いようがないのだ。

読み終えてみれば、あらためて『百舌の叫ぶ夜』での倉木のセリフに、
桂木に対する共感めいたものがあることがわかる。
彼らには互いに似た獣の匂いがあるのだ。

それは言い換えると、毒の魅力のようなものかもしれない。
桂田には、挫折から生じた影と、さらにそこに湧きだしたような毒がある。
方向性は違っても、それは倉木にも言えることだ。
毒だけでも辛いが、そこへいかにも善人の同僚浅見がとてもいい味を出している。

『百舌の叫ぶ夜』もそうだが、謎解きの問題が提示されてそれに答えを出すというパタンがあり、
その問題と答えがいずれもすばらしく魅力的だ。
個人的には何よりそれが人間性の謎解きでもあるのがいいと思っているが、
ミステリーとしても一級品である。
この小説では、中頃には一見唐突に密室犯罪の要素まである。
そして最終的に、あたかもジグゾーパズルがパチパチ収まるように答えがわかる快感。

時代背景からすると、ロッキード事件が意識されているだろうか。
そのせいもあるのかないのか、善悪二元論では割り切れない人間像の奥行きがいい。
裏切りの日日 (集英社文庫) Amazon書評・レビュー: 裏切りの日日 (集英社文庫)より
4087491250
No.19
(5pt)

見た目は渋くても紛れもない傑作

逢坂剛の「百舌シリーズ」全6巻、
一般的には第一作とされる『百舌の叫ぶ夜』から読むのが普通だろう。
私もそうした。
しかし出来事の時系列に従えば、これより前がある。
この『裏切りの日日』である。
とはいえこれはいわば番外編、ないしは前日譚であって、
シリーズとしての話の流れからすると、必ずしも読む必要はないし、
まず『百舌の叫ぶ夜』を読むというのは正解だろう。

しかし私の場合、『百舌の叫ぶ夜』の後、
直接の続編である『幻の翼』以上に、まずこちらを読みたい気持ちが勝った。
『百舌の叫ぶ夜』結末部で主人公の倉木警視がもらした言葉が気になっていたからである。
それがたまたま何かの紹介を読んで、ここでの主人公桂木についてのことだったとわかると、
もうこちらを読むしかなかった。
事情はよくわからないとはいえ、
倉木の言葉には微妙に友情と苦さのようなものが漂っていて、
するとそれは、倉木自身の強烈な人間像の解く鍵にもなるように思えたからだ。

そして読んでみて驚いた。
紛れもない傑作である。
いかにもハードボイルドのこの作品は、
北方謙三の最高レベルのハードボイルドに匹敵するのではないか。
『百舌の叫ぶ夜』も面白くてそれを読んだ段階でも驚いたが、ここでまた感嘆することになった。

あまり人気の出るタイプの内容ではないかもしれないとは思う。
最後の処理も異論があるかもしれない。
細かいことを言うなら、いかにもインパクトのある『百舌の叫ぶ夜』に比べて、
このタイトルもパッとしない。
さらに細かく言うと、文庫はどうか知らないが、
私の読んだソフトカバー版は、手触りこそよかったものの、装丁は感心しない。
だがそれらを差し引いたところで、作品の質の高さは疑いようがないのだ。

読み終えてみれば、あらためて『百舌の叫ぶ夜』での倉木のセリフに、
桂木に対する共感めいたものがあることがわかる。
彼らには互いに似た獣の匂いがあるのだ。

それは言い換えると、毒の魅力のようなものかもしれない。
桂田には、挫折から生じた影と、さらにそこに湧きだしたような毒がある。
方向性は違っても、それは倉木にも言えることだ。
毒だけでも辛いが、そこへいかにも善人の同僚浅見がとてもいい味を出している。

『百舌の叫ぶ夜』もそうだが、謎解きの問題が提示されてそれに答えを出すというパタンがあり、
その問題と答えがいずれもすばらしく魅力的だ。
個人的には何よりそれが人間性の謎解きでもあるのがいいと思っているが、
ミステリーとしても一級品である。
この小説では、中頃には一見唐突に密室犯罪の要素まである。
そして最終的に、あたかもジグゾーパズルがパチパチ収まるように答えがわかる快感。

時代背景からすると、ロッキード事件が意識されているだろうか。
そのせいもあるのかないのか、善悪二元論では割り切れない人間像の奥行きがいい。
裏切りの日日 (1981年) Amazon書評・レビュー: 裏切りの日日 (1981年)より
B000J80UWQ
No.18
(4pt)

最後まで事件の顛末が?

凄くぞくぞくしながら読みました。
物語の結末が最後まで読めず、本当に楽しく読みました。
裏切りの日日 (集英社文庫) Amazon書評・レビュー: 裏切りの日日 (集英社文庫)より
4087491250
No.17
(4pt)

最後まで事件の顛末が?

凄くぞくぞくしながら読みました。
物語の結末が最後まで読めず、本当に楽しく読みました。
裏切りの日日 (1981年) Amazon書評・レビュー: 裏切りの日日 (1981年)より
B000J80UWQ
No.16
(4pt)

百舌シリーズのスピンオフとしては秀逸

百舌シリーズにこだわると、違和感はありますが、スピンオフと考えれば、いい出来だと思いますよ。
確かにもう少しふくらましてもらえればと思う部分もありますが、決して津城警視が前面に出てくる
わけではなく、むしろ、犯人の見当は最初からついているので、彼の心の葛藤などが次々と明るみに
出てくるところは、作者の円熟味さえ感じます。個人的には一気に読み終えて、楽しめました。
裏切りの日日 (集英社文庫) Amazon書評・レビュー: 裏切りの日日 (集英社文庫)より
4087491250
No.15
(4pt)

百舌シリーズのスピンオフとしては秀逸

百舌シリーズにこだわると、違和感はありますが、スピンオフと考えれば、いい出来だと思いますよ。
確かにもう少しふくらましてもらえればと思う部分もありますが、決して津城警視が前面に出てくる
わけではなく、むしろ、犯人の見当は最初からついているので、彼の心の葛藤などが次々と明るみに
出てくるところは、作者の円熟味さえ感じます。個人的には一気に読み終えて、楽しめました。
裏切りの日日 (1981年) Amazon書評・レビュー: 裏切りの日日 (1981年)より
B000J80UWQ
No.14
(5pt)

裏切りの日日

もずシリーズでちょいちょい出てくる“桂田”という名前の人物のお話です。若かりし津城警視正はあいかわらずのキャラでもずシリーズほどのハードボイルドではないですがゆったりと読めて面白かったです。
裏切りの日日 (集英社文庫) Amazon書評・レビュー: 裏切りの日日 (集英社文庫)より
4087491250
No.13
(5pt)

裏切りの日日

もずシリーズでちょいちょい出てくる“桂田”という名前の人物のお話です。若かりし津城警視正はあいかわらずのキャラでもずシリーズほどのハードボイルドではないですがゆったりと読めて面白かったです。
裏切りの日日 (1981年) Amazon書評・レビュー: 裏切りの日日 (1981年)より
B000J80UWQ
No.12
(3pt)

可もなし不可もなし

表題の通り。ドンピシャで来たわけでもなく、古本然とはしていた。
裏切りの日日 (集英社文庫) Amazon書評・レビュー: 裏切りの日日 (集英社文庫)より
4087491250
No.11
(3pt)

可もなし不可もなし

表題の通り。ドンピシャで来たわけでもなく、古本然とはしていた。
裏切りの日日 (1981年) Amazon書評・レビュー: 裏切りの日日 (1981年)より
B000J80UWQ
No.10
(3pt)

百舌しりーず

百舌シリーズの最初かと思いましたが、別物でした。少し物足りなかったかな。
裏切りの日日 (集英社文庫) Amazon書評・レビュー: 裏切りの日日 (集英社文庫)より
4087491250
No.9
(3pt)

百舌しりーず

百舌シリーズの最初かと思いましたが、別物でした。少し物足りなかったかな。
裏切りの日日 (1981年) Amazon書評・レビュー: 裏切りの日日 (1981年)より
B000J80UWQ
No.8
(3pt)

語れることが少ない

事件の話も桂田の家族の話も、良くも悪くもコンパクトにまとまりすぎて読後の印象が弱い
普通なら立てこもり事件と狙撃事件をいかに繋げるかが見所になりそうなものだが
ページが少ないのであっさりと繋がってしまい、そういう点で面白みがない
もう少しページを使って桂田や浅見との交流や事件調査を描写してくれたら
もっと面白い作品になったかもしれないだけに惜しい
裏切りの日日 (1981年) Amazon書評・レビュー: 裏切りの日日 (1981年)より
B000J80UWQ
No.7
(3pt)

語れることが少ない

事件の話も桂田の家族の話も、良くも悪くもコンパクトにまとまりすぎて読後の印象が弱い
普通なら立てこもり事件と狙撃事件をいかに繋げるかが見所になりそうなものだが
ページが少ないのであっさりと繋がってしまい、そういう点で面白みがない
もう少しページを使って桂田や浅見との交流や事件調査を描写してくれたら
もっと面白い作品になったかもしれないだけに惜しい
裏切りの日日 (集英社文庫) Amazon書評・レビュー: 裏切りの日日 (集英社文庫)より
4087491250
No.6
(3pt)

まずまずといったところ

丸東商事の社長室に拳銃をもった男が、社長らを人質に立てこもった。現場に居合わせた公安の桂田、浅見らが対応をおこなう中、身代金を残して、犯人は忽然と姿を消してしまう。時を同じくして、桂田と縁のあった右翼の大物遠山がライフル銃で射殺される。 ・・・

『百舌の叫ぶ夜 (百舌シリーズ) (集英社文庫)』が面白かったんで、公安警察シリーズの第0弾の本書を手にとってみた。もちろん百舌は登場しないんだが、『百舌・・・』で存在感のあった津城警視が関わりをもっており、『百舌・・・』で言及されていた事件が本書ということになる。

一種の不可能犯罪(ほとんど不可能な気がするけど)ものなんだが、仕掛けそのものは楽しめた。ただ、『百舌・・・』で魅力的だった人物造形や、会話のキレ、余分なものをそぎ落としたスピード感が、足りなかったように感じる。読んでいて、途中、中だるみ感がでてきてしまったが、ラストにむかっては盛り返してくれる。

1981年の作品。古さを感じさせないし、まずまずといったところでしょうか。
裏切りの日日 (1981年) Amazon書評・レビュー: 裏切りの日日 (1981年)より
B000J80UWQ
No.5
(3pt)

まずまずといったところ

丸東商事の社長室に拳銃をもった男が、社長らを人質に立てこもった。現場に居合わせた公安の桂田、浅見らが対応をおこなう中、身代金を残して、犯人は忽然と姿を消してしまう。時を同じくして、桂田と縁のあった右翼の大物遠山がライフル銃で射殺される。 ・・・

『百舌の叫ぶ夜』が面白かったんで、公安警察シリーズの第0弾の本書を手にとってみた。もちろん百舌は登場しないんだが、『百舌・・・』で存在感のあった津城警視が関わりをもっており、『百舌・・・』で言及されていた事件が本書ということになる。

一種の不可能犯罪(ほとんど不可能な気がするけど)ものなんだが、仕掛けそのものは楽しめた。ただ、『百舌・・・』で魅力的だった人物造形や、会話のキレ、余分なものをそぎ落としたスピード感が、足りなかったように感じる。読んでいて、途中、中だるみ感がでてきてしまったが、ラストにむかっては盛り返してくれる。

1981年の作品。古さを感じさせないし、まずまずといったところでしょうか。
裏切りの日日 (集英社文庫) Amazon書評・レビュー: 裏切りの日日 (集英社文庫)より
4087491250
No.4
(4pt)

百舌シリーズの序章

百舌シリーズの序章と言える物語。
「百舌の叫ぶ夜」で、倉木が津城を全面的に信用出来ない理由として
挙げた「ある事件」のことが書かれています。

なので、ちょっと若い津城が登場します。
でもやはり彼はこの時から一癖も二癖もある不気味さを醸し出してい
ます。

物語の軸になるのは、ほぼ同時に起こった二つの事件。
手際よく人質をとりビルを占拠した犯人が、身代金を現場に残したま
ま忽然と消えた事件と右翼の大物の射殺事件。
この二つの事件のつながりやそのカラクリは、その後の「百舌シリー
ズ」でもよくあるパターンの、冒頭の意味深なシーンから大体予測出
来ます。

ただその先はやはり「百舌シリーズ」の序章たる物語だけあって、混
沌としてきます。
本当の黒幕は? 誰が騙して誰が騙されているのか?
そして最大の謎、桂田は本当に悪徳警察官だったのか?
桂田と倉木はある点において似たような境遇ですが、もちろん二人は
全く違うタイプの警察官です。
その辺を読み比べるのもまた一興かと思われます。

「百舌シリーズ」のような派手さはないものの、なかなか読み応えの
ある作品でした。
裏切りの日日 (1981年) Amazon書評・レビュー: 裏切りの日日 (1981年)より
B000J80UWQ
No.3
(4pt)

百舌シリーズの序章

百舌シリーズの序章と言える物語。
「百舌の叫ぶ夜」で、倉木が津城を全面的に信用出来ない理由として
挙げた「ある事件」のことが書かれています。
なので、ちょっと若い津城が登場します。
でもやはり彼はこの時から一癖も二癖もある不気味さを醸し出してい
ます。
物語の軸になるのは、ほぼ同時に起こった二つの事件。
手際よく人質をとりビルを占拠した犯人が、身代金を現場に残したま
ま忽然と消えた事件と右翼の大物の射殺事件。
この二つの事件のつながりやそのカラクリは、その後の「百舌シリー
ズ」でもよくあるパターンの、冒頭の意味深なシーンから大体予測出
来ます。
ただその先はやはり「百舌シリーズ」の序章たる物語だけあって、混
沌としてきます。
本当の黒幕は? 誰が騙して誰が騙されているのか?
そして最大の謎、桂田は本当に悪徳警察官だったのか?
桂田と倉木はある点において似たような境遇ですが、もちろん二人は
全く違うタイプの警察官です。
その辺を読み比べるのもまた一興かと思われます。
「百舌シリーズ」のような派手さはないものの、なかなか読み応えの
ある作品でした。
裏切りの日日 (集英社文庫) Amazon書評・レビュー: 裏切りの日日 (集英社文庫)より
4087491250
No.2
(3pt)

百舌シリーズの予感

監察官が活躍する百舌シリーズの第1巻に位置する作品。逢坂作品の楽しみの一つであるどんでん返しが面白くてシリーズにのめり込むきっかけになりました。
裏切りの日日 (1981年) Amazon書評・レビュー: 裏切りの日日 (1981年)より
B000J80UWQ
No.1
(3pt)

百舌シリーズの予感

監察官が活躍する百舌シリーズの第1巻に位置する作品。逢坂作品の楽しみの一つであるどんでん返しが面白くてシリーズにのめり込むきっかけになりました。
裏切りの日日 (集英社文庫) Amazon書評・レビュー: 裏切りの日日 (集英社文庫)より
4087491250