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遍照の海



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【この小説が収録されている参考書籍】
遍照の海
遍照の海 (中公文庫 さ 28-10)

遍照の海の評価: 4.00/5点 レビュー 2件。 -ランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.00pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全1件 1~1 1/1ページ
No.1:
(3pt)

面白いテーマと技法です。

著者のシリーズものをここしばらく読んでいたのですが、マンネリ化してしまい、ちょっと趣向を変えてこのような長編を読んでみました。テーマの選択は素晴らしい。ある意味ではsisyphusの話と酷似した設定には驚かされます。永遠に四国での遍路を続けるという刑罰を与えられたのがこの作品の主人公の女性の運命なのです。そういう意味では、話の始まの時点で結論が示唆されています。メインの話はいつもの京都の商家での婿取りに絡む話です。話自体のリアリティはどうなのでしょう。入り婿を取った女性のかなり一方的な立場から全体のストーリーラインが決定づけられており、その後の不義密通につながる話の展開はかなりあわただしく、どうも現実感と盛り上がりに欠落します。その中で話の緊張感を維持させているのは作品中に収められた膨大な数の俳句です。俳句の挿入の仕方はあたかもこの作品は事実に基づいているかのような印象を与えていますが、その印象も最後の場面では粉々に砕かれてしまいます。。
遍照の海Amazon書評・レビュー:遍照の海より
4120021548

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