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遍照の海



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【この小説が収録されている参考書籍】
遍照の海
遍照の海 (中公文庫 さ 28-10)

遍照の海の評価: 4.00/5点 レビュー 2件。 -ランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.00pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全1件 1~1 1/1ページ
No.1:
(5pt)

作家の作り出す鮮烈な世界に驚き

京都の裕福な紙屋の娘に生まれながら、運命の波にもまれて一旦は死罪を宣告され、結局は四国に追われ、死ぬまで遍路として歩きつづけた一人の女性を描いたものです。
私自身、連休を利用して気楽な遍路を楽しんでいますが、当時の四国遍路にはこのように、色々な理由で故郷を追われ、或いは自ら逃避して、遍路となって歩き続けた人々がたくさんいたということです。「木枯らしやわが身一つの棄てどころ」「月の夜やわらぢに痛し雪の道」など、主人公の詠んだ鮮烈な俳句に触れると、私のやっている趣味遍路が罪に思えて来ます。
こんな俳句が随所に挿入されているので、てっきり実話をベースにした歴史小説だと思って読んでいたら、最後になって、主人公の句帳が燃えてなくなってしまうので、意外でした。
あとがきと解説によれば、本作品はまったくのフィクションで、作者は構想5年、何度も四国に取材旅行をして執筆したとのことです。俳句はすべて作者の詠んだものです。小説家というのはまことに偉大ですね。
遍照の海Amazon書評・レビュー:遍照の海より
4120021548

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