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名主の裔



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【この小説が収録されている参考書籍】
名主の裔
名主の裔 (文春文庫)

名主の裔の評価: 4.00/5点 レビュー 1件。 -ランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.00pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全1件 1~1 1/1ページ
No.1:
(4pt)

作者初期の短編2作。秀作です。

本書には『名主の裔』と『男の軌跡』の2つの短編が収められています。作者の生年と作品の発表年から『名主の裔』は作者30歳頃、『男の軌跡』は作者25歳頃の作品かと思われますが、いずれもその年齢で書いたとは驚きの内容です。作風は全体に硬さがあるものの、一読に値する内容に思います。

『名主の裔』は江戸名所図会の作者であり神田の町名主であった斉藤月岑がモデルです。幕末から明治にかけて図会の作者として、また町名主として誇りと信念をもって生きた月岑の人生が描かれています。

『男の軌跡』は「江戸繁昌記」の作者である寺門静軒がモデルです。仕官かなわず浪人儒者となり、「江戸繁昌記」をもって幕府に対して反骨精神を示した静軒の人生が描かれています。

2つの短編とも、作者が史料を読みこなしていることを感じさせます。とても丁寧な文章で書かれた作者初期の本書は、なかなかの秀作だと思います。
名主の裔Amazon書評・レビュー:名主の裔より
4163109706

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