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男振
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男振の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.71pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全17件 1~17 1/1ページ
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時代小説の著者池波正太郎の作品に始めて接した。改めて江戸時代と言うのは興味深い民衆文化の花開いた時代であった。主人公・堀源太郎と似たような宿命を持った人物は世の中に結構いるように思う。どことなく毛並みの良さを持っていて,周囲に足に引っ張られるが,ちゃんと跳ね除けてそれなりの仕事をしてしまう人がいるものだ. | ||||
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自分にとっては池波正太郎の初めての作品です。展開が面白く、読んだ後が爽やかでした。 | ||||
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やっぱり池波正太郎の作品は、 読んでいて一気読みに読んでしまいます!! とにかく、面白い! | ||||
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鬼平犯科帳で人の動かし方を学び、剣客商売で金の使い方を学んだ。池波正太郎の作品は、読書の楽しみを堪能しながら人生の向き合い方を学べる。シリーズものも良いが、「男振」のような読み切りもまた味わいが深い。 初めから終わりまでよどみなく文が流れ、結末まで気持ち良く導く。適切な語の数々を、正に味わうようにして頭と心に刻んでいく。読書という行為の心地良さがたまらない。余計な比喩、修飾、脱線がなく、これ以上短くできないレベルまでそぎ落とされた文を読むだけで幸せを感じる。この作品を見つけた自分自身を褒めたくなる。この感情は決して大げさではない。 主人公が受ける理不尽な出来事に、主人公と一緒に腹を立て、歯を食いしばり、主人公を応援している自分に気づく。主人公が出くわす災難は、有形無形で次々と沸いてくる。災難の元は、人間と人間のはざまできしめくひずみだ。このひずみが主人公に遠慮なくのしかかり、理不尽な生き様に強く共感する。共感度が高いからこそ、結末に訪れる主人公の新しい人生が自分のことのようにまことに喜ばしく、誇らしい気持ちになる。 主人公が立派な大工の棟梁になった頃合から、「あなたの人生も理不尽だけど、なかなかのもんだよ」と私自身が主人公に応援してもらっている気分になった。 | ||||
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読書会用に新品を2冊注文したところ、届いたものを見ると、うち1冊の表紙の左上隅が折れた状態だった。 | ||||
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父と子の強い信頼関係、人生を変える女性との出会い、日常の何気ない食べ物の有り難みといった池波正太郎の魅力が本書には詰まっている。「頬張りながら、わけも知らず、堀源太郎は泪のあふれるにまかせていた。そして、(このような幸福が、またとあろうか……)と、おもった。死を前にして、久しぶりに味わう饅頭のうまさが、これほどに烈しくて切ない幸福感をもたらしてくれようとは、 おもいもかけぬことであった」。饅頭一つをここまで感動的に描ける作家は他におるまい。 若くして奇病に取り憑かれた堀源太郎は、己の容貌を辱めた世子・千代之助を打擲した廉により腹切蔵に幽閉される。一命を救われたものの、国許の越後柴山で再び罪を犯して生涯座敷牢で過ごすこととなる。しかし幽閉される離れ屋を建てに来た大工の棟梁・伊助に出会うことで物を造る楽しみを覚える。やがて源太郎はお家騒動に巻き込まれ、逆境の中で成長し、自分の生きる道を見つける。 終幕は、お家騒動の15年後にすっかり一人前になった源太郎が越後柴山を訪れる。そこで、いかにも池波らしい驚きと感動のラストシーンが用意されている。あまり注目されない作品だが、紛れもなく池波の傑作の一つである。 | ||||
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これは、障害者差別を暗に指摘しているんではないでしょうか? 主人公はただ若くして頭髪が抜け落ちただけなのに、回りと違うから差別をされてしまいます。障害者差別そのものです。 でもラストの現殿様より優れているという父親の評価は、障害者は育てようによっては健常者を超えると暗に指摘しているんではないでしょうか? | ||||
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正気と狂気の狭間で人間の本能的なものを描いたものかと思いきや、これはそうでもなく、読み進めていくほどに穏やかになっていく本でした。 主人公は大昔の封建制度で固められた武家社会に生きていますが、様々な困難に遭ううちに人の心が成長していく過程は、現代社会に生まれた人達とそう変わらないのではないかという気がしました。 この本の主人公と同じように、人は子どもの頃から周りの大人たちを見て、そして色々なことを経験したりして、その中で取捨選択したものから自分の道を見つけていくものなんだと思います。 池波正太郎の本を読むと、いろいろなことを考えさせられます。 昔から暗記物の歴史は苦手でテレビの時代劇も嫌いなのに、この人の本を読むと、武士や武家社会、日本史などにも興味が湧くので不思議です。 | ||||
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池波先生の本は有名どころしか読まなかったことを良い意味で後悔させられるほどの秀逸さに驚きです。 | ||||
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読み終わて、不思議なくらいに清々しい。 堀源太郎。十七歳の時、アタマは、はげていた。 なぜ、その病気にかかったのか、理由もわからぬ。 治療する術もなく、周りの嘲笑に耐えていた。 殿様の千代之助に、そのことを嘲笑されて、猛然と千代之助に、 襲いかかり、ボカボカと殴る。 そのことで、ロウに閉じ込められるが、・・・ どういうわけか。老中の計らいで、名前を変えることで、 命が助けられる。 そして、新潟の郷里に戻るが、解消された婚約者が会いたいというので、 会いにいくが、またそこで、ひと騒動を起こす。 今回は決定的で、それでも・・・ 源太郎には、いわくがあったのだ。 それにしても、源太郎の行動は、なんとも、 潔いのだろう。いい作品ですね。 | ||||
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1978年版と明記されていましたが、どのような状態か想像できず、商品が届いて納得。。。やはり古さは感じました。状態はまあ良かったです。 | ||||
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池波正太郎は短編ばかり読んでいましたが、初めて長編に挑戦したのがこの作品。いや~面白い。途中まで主人公の本当の立場が分からず、場面展開もくるくる変わるので引き込まれました。読んで絶対損はありません。お勧めです。 | ||||
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軽快な文章で読み易い。 先が気になってどんどん読み進めることができました。 悪役も出てきますが、登場人物が皆なんとも気持ちのいい、 良い人ばかりで読んでいてとても好感が持てました。 主人公はいろいろと辛い目に合うのですが、そういった部分も 変に陰湿だったり重かったりせず、淡々と書かれています。 時代物って面白いんですね。 池波先生の他の著書も読んでみるつもりです。 | ||||
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青春時代を奇病で台無しにされた主人公は、人生を冷めた目でみている。それに比べ、なんとか主人公を跡継ぎにしようとする、お偉い方々の思惑がおかしい。 跡継ぎを決めるために騒動が起ると、お家断絶となりかねない時代では、現代の私達がみると滑稽な事でも、自分の生活そのものがかかっているので必死なのだろう。 禿頭となり周囲に軽んじられた主人公が自分の人生を切り開いて、武士の身分を捨てながらも成功者となり貫禄も備わり、藩主の側近く仕える重役をして「今の殿よりよい男振り」と言わしめるのは、何度読み返しても爽快感を感じる。 最後の最後で本のタイトル「男振」の単語がでてくる。 こういう話の持っていき方、いいと思うなあ。 | ||||
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おもしろい。着眼点が凄いなと思う。 時代小説だが歴史が苦手な人でも関係なく読めると思う。 本の厚さの割にスラスラ読めた。 コンプレックスのある禿頭を執拗にからかわれた源太郎が 暴挙におよんだのもいたしかたないと、理解できる。 源太郎が、自身のコンプレックスや、その他の問題を 乗り越えていくさまは、とても爽やかで感動的でした。 | ||||
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幼いときに自覚する身体的欠陥、そのなんと重いことか。今のように個人の趣味性なんて許容されもしない時代に、髪の毛が全部抜けてしまった少年が、数奇な運命に流されながら男ぶりを磨いてゆくお話です。実写で見れたらいいなあ。 | ||||
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肉体的な「引け目」を感じつつ、 世の人々の視線の中で生きていくことはつらい。 当たり前だが、やっぱりつらい。 若い身空の禿頭を、嘲笑する人間は確かにいた。 しかし源太郎はくじけなかった。 いや、実際にはくじけても、つらくても、 未来に向かって持ちこたえるだけの強さと運と支えがあった。 時代小説の類を基本的に読むことのない私は、 この本を他の人から勧められて読んだ。 池波氏の他の小説は知らない。 しかし、この本は一度ならず読み返している。 | ||||
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