スパイ武士道
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「スパイ武士道」というお手軽なタイトルであるが、その通り肩の力を抜いて気軽に楽しめる作品である。 主人公の弓虎之介は、筒井藩という小さな大名家に仕える、俸禄50石の下級藩士であるが、実は江戸幕府により大名家への潜入を密命された、先祖代々続く公儀隠密の一族の末裔である。 小藩だけに 父親の代までは 特段の事件も起きず、 普通の下級藩士としての暮らしが続いていたが、藩内の権力争いが発生する中で、虎之介に対し幕府の指令が下り、隠密としての働きをすることが命じられる。 内容としては、ストーリー展開がかなりご都合主義であるもののテンポよく進み、また忍者物にあるような暗さが余りない作品であるので、気楽に読むことができた。 | ||||
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池波作品を読むのは実は初めてでした。 巻末の解説によると、池波作品は「鬼平犯科帳」や「剣客商売」等 いわば白狼物の作品ばかりが注目されるが、実のところ、 歴史小説、忍者小説、人物伝、江戸の女達、あるいはユニークなエッセイと バラエティに富んだ系列があるということです。 私はいきなり変わった部類の池波作品を手にとってしまったようです。 この小説は、軽快な語り口なので、トントン…と読み進められ、 内容も主人公の人間味あふれる姿が読者の共感を誘い、 読了感もすっきりしています。 1977年の作品とは思えないほど、登場人物たちのふるまいや考え方は 現代人の心にも響きます。 「こんな人間になりたい」「人はこうも変わるのか」 などど思えます。 特に武士であり、隠密でもある主人公は、人としての魅力も多分にあり 読み応えがあります。 主人公は、隠密でありながら好色な一面があります。 読んでいて最初は「え~~」と思いましたが、 江戸にいても藩にいても、絶えず女性との関係をもちつづけます。 主人公は一度関係をもつと、ひとりの女性に対して結構一途です。 女性についての描写も多く、それを読んでいくと、 作者はなかなかロマンチストな方だと感じました。 また、主人公の土壇場での戦闘力の強さも痛快です。 戦いぶりはカッコイイです。 「能ある鷹は爪を隠す」といいますが、普段はひ弱そうな下級武士 と見せかけて、人知れずきちんと訓練していて、実際に 戦うべきときが来たら全力で戦う。 それは、武士・隠密でなくても、普段からの準備や基礎体力という 「基本」ができていることが、いつか自分のためになることを 物語っているのではないでしょうか。 本作は、電子書籍でも読めるので、ぜひ。 | ||||
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主人公は、筒井藩に親子代々200年にわたって潜入している幕府隠密「弓虎ノ助」 弓家の当主は、隠密であることも、武芸も隠し、凡庸を装い、 目立たない生活を200年も送っている。 その弓家の当主、虎ノ助に200年ぶりの密命が下り、 隠密としての活躍がはじまります。 虎ノ助の、覚醒と変貌にワクワクする、 軽妙で読みやすいエンターテイメント的な小説です。 非情であるべき隠密の心に芽生える人の心の動きや、 表情豊かに描かれた脇役たちのも物語を面白くしていて、 あっというまに読めてしまいます。 | ||||
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弓虎之助は九代にわたって十万五千石の大名筒井家に仕えてきた下級藩士である。 誰からも好かれ、敵を作らない好漢であるが、しかしてその実態は、始祖の頃よりの 忍びであり、公儀隠密であった。一見優男だが、幼少からの厳しい修行により、その 武芸はただものではない。素性を隠しつつ、先祖同様に彼も藩の内実を公儀に流して きた。長きにわたり、平凡たる中堅どころの藩での仕事はさほど困難ではない。凡々 たる藩士としての日々は永遠に続くものと思われたが「筒井藩に眠る八万両の遺産に ついて探れ」との思わぬ密命が下されてから、秘密の仕事は一気に忙しくなってゆく。 著名な時代作家として知られる池波正太郎だが、私が手にとるのは初めてだ。特徴 的と感じたのは、平易な文体と娯楽性の高さである。面白く読み易いので、どんどん ページが進む。家老・堀口左近の寵臣という表の役目と、裏の秘密稼業との狭間で 虎之助はいかなる選択をするのか。スパイの"武士道"とは何なのか。そんなところが 見どころであろうか。一気に読み終えた昭和42年に発刊の異色の時代小説である。 | ||||
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筒井藩士の弓虎之助は、実は代々続いた公儀隠密。 静かだった筒井藩のなかに八万両の遺金のうわさがあり、真偽をさぐるように命令が下る。 ぼうようとして、誰にでも好かれる目立たない藩士が、公儀隠密で忍術を心得ていて、影で大活躍するという、とても面白いお話でした。 藩内の権力の陰謀などが盛り込まれていて、読み応えがある娯楽小説です。 | ||||
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